老朽化マンション等の管理及び再生の円滑化等を図るための建物の区分所有等に関する法律等の一部を改正する法律案
参議院 国土交通委員会
令和7年法律第47号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院国土交通委員会・国土交通委員会法務委員会連合審査会
- R7.4.24趣旨説明・質疑本会議 2352
- R7.4.25趣旨説明国土交通委員会 118
- R7.5.7質疑国土交通委員会 12186
- R7.5.9参考人招致・参考人質疑国土交通委員会 13107
- R7.5.14質疑国土交通委員会法務委員会連合審査会 1138
- R7.5.14修正案趣旨説明・質疑・討論・採決(修正)・附帯決議・修正案国土交通委員会 14250
- R7.5.15委員長報告・採決(修正)本会議 2631
参議院国土交通委員会
- R7.5.20趣旨説明・衆議院修正部分趣旨説明国土交通委員会 147
- R7.5.22質疑・討論・採決・附帯決議国土交通委員会 15217
- R7.5.23委員長報告・採決本会議 2122
提案理由
中野洋昌 国土交通大臣 令和7年4月24日老朽化マンション等の管理及び再生の円滑化等を図るための建物の区分所有等に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
マンションは、その総数が七百万戸を超え、我が国における重要な居住形態の一つとなっている一方で、建物と区分所有者の二つの老いが進行し、外壁の剥落等の危険や集会決議の困難化などの課題が顕在化しております。
こうした状況を踏まえ、マンションの新築から再生までのライフサイクル全体を見通して、その管理や再生の円滑化等を図る必要があります。
このような趣旨から、この度、この法律案を提案することとした次第です。
次に、この法律案の概要につきまして、御説明申し上げます。
第一に、マンションの管理の円滑化等を図るため、分譲事業者による管理計画の作成を可能とするとともに、管理組合の管理者を兼ねるマンション管理業者に対して、自己取引等を行う際の区分所有者への事前説明を義務付けることとしております。また、修繕等に係る決議について、集会に出席した区分所有者の多数決によることとするとともに、管理不全の専有部分等について、裁判所が選任する管理人に管理させることができる制度等を創設することとしております。
第二に、マンションの再生の円滑化等を図るため、建物、敷地の一括売却や、いわゆる一棟リノベーション等に係る決議について、区分所有者の多数決によることとするとともに、これらの決議が成立した場合における組合の設立や権利変換計画の決定手続等について、必要な規定の整備を行うこととしております。また、隣接地の所有権等について、建替え後のマンションの区分所有権への権利変換を可能とする等の措置を講ずることとしております。
第三に、地方公共団体の取組の充実を図るため、外壁の剥落等の危険な状態にあるマンションに対して、地方公共団体による報告徴収や勧告等を可能とするとともに、地方公共団体がマンションの管理の適正化の推進に取り組む一般社団法人等をマンション管理適正化支援法人として登録することができることとしております。
その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。
以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)
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老朽化マンション等の管理及び再生の円滑化等を図るための建物の区分所有等に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第217回国会衆議院会議録第23号5頁(令和7年4月24日)〔中野洋昌国土交通大臣発言・発言番号44〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用について遺漏なきを期すべきである。
一管理者による共用部分に関する損害賠償請求権の代理行使に当たり、旧区分所有者の取り分も含む損害賠償金を確実に修繕費用に充当することができるよう、損害賠償金の使途を定めることを内容とする標準管理規約の改訂を早期に行い、各管理組合において管理規約の改訂が速やかに行われるよう関連団体等を通じて働きかけを行うこと。一方で、そもそも管理組合自体がない等、管理不全マンションの区分所有者に対しても必要な措置を講じること。
二標準管理規約の改訂を踏まえ、各管理組合の管理規約において共用部分について生じた損害賠償金の使途を定める規定の制定状況の把握に努めること。また、管理規約に同内容が規定されなかったこと等により、旧区分所有者による別段の意思表示が行われた結果、損害賠償金の一部が修繕費用に充当できなかった事例の実態把握に努め、必要に応じ所要の措置を講じること。
三マンションの管理や再生が円滑に行われるよう、地方公共団体、管理組合、区分所有者等に対し、本法により、区分所有権の処分を伴わない決議が集会への出席者による多数決で可能となることや、マンションの再生等に活用可能な事業手法が増加すること等について、周知徹底を図ること。
四管理不全マンションの増加を防ぐため、マンションの管理水準向上に資する管理計画認定制度が新築時から積極的に活用されるよう、分譲事業者に対し、管理計画の作成を積極的に促すこと。また、管理水準の高いマンションの資産価値が適正に評価されるよう、市場環境の整備に努めること。
五管理組合自体がないような既存の管理不全マンションについては、管理組合の設立から、管理計画の策定及び実施に至るまで、地方公共団体が伴走支援を行うよう働きかけを行うこと。
六マンション管理業者が管理事務及び管理者事務の双方の委託を受けている場合、利益相反により区分所有者が不利益を被ることのないよう、本法に規定された事前説明の確実な実施に加え、マンションにおける外部管理者方式等に関するガイドラインを踏まえた対応を行うことについて、関連団体等を通じて周知徹底を図ること。
七マンションの再生事業等により新たに住まいを確保する必要がある場合には、高齢の区分所有者や借家権者など住宅の確保に特に配慮を要する者の居住の安定の確保を十分に図ること。また、公営住宅等の公的賃貸住宅の活用が図られるよう、地方公共団体への的確な支援に努めること。
八マンションの管理及び再生に当たっての助言指導や勧告、再生事業等の認可などに当たっては、地方公共団体が担うマンション関連事務が増加することから、マニュアルの整備やマンション政策の担当者の育成支援など、その負担軽減のために必要な措置を講じること。
九マンションの管理及び再生に当たっては、知識や経験を有する民間団体を積極的に活用するため、十分な数のマンション管理適正化支援法人が確保されるよう、関連団体に対し、登録の働きかけを行うこと。また、管理組合等に対し、マンション管理適正化支援法人の活用方法等について分かりやすく情報発信を行うこと。
政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。
一管理者による共用部分に関する損害賠償請求権の代理行使に当たり、旧区分所有者の取り分も含む損害賠償金を確実に修繕費用に充当することができるよう、損害賠償金の使途を定めることを内容とするマンション標準管理規約の改正を早期に行い、各管理組合においてこれを踏まえた管理規約の変更が速やかに行われるよう関連団体等を通じて働きかけや支援を行うこと。また、管理組合自体がないような管理不全マンションの区分所有者に対しても必要な措置を講ずること。
二標準管理規約の改正を踏まえ、各管理組合の管理規約における共用部分について生じた損害賠償金の使途に係る規定の制定状況の把握に努めること。また、管理規約に同規定が置かれていないこと等により、旧区分所有者による別段の意思表示が行われた結果、損害賠償金の一部が修繕費用に充当できなかった事例などの継続的な実態把握に努め、必要に応じ、制度の見直しも含めた所要の措置を講ずること。
三マンションの管理及び再生が円滑に行われるよう、区分所有権の処分を伴わない決議が集会への出席者による多数決で可能となることやマンション再生等に活用可能な事業手法の拡充といった本法による措置について、地方公共団体、管理組合、区分所有者等に対し周知徹底を図ること。
四管理不全マンションの増加を防ぐため、マンションの管理水準向上に資する管理計画認定制度が新築時から積極的に活用されるよう、分譲事業者に対し、管理計画の作成を積極的に促すこと。また、管理水準の高いマンションの資産価値が適正に評価されるよう、市場環境の整備に努めること。
五管理組合自体がないような既存の管理不全マンションについては、管理組合の設立から、管理計画の作成及び実施に至るまで、地方公共団体が伴走支援を行うよう働きかけを行うこと。
六マンション管理業者が管理事務及び管理者事務の双方の委託を受けている場合、管理業者による利益相反行為により区分所有者が不利益を被ることのないよう、本法に規定された事前説明の確実な実施に加え、マンションにおける外部管理者方式等に関するガイドラインを踏まえた対応を行うことについて、関連団体等を通じて周知徹底を図ること。
七マンション再生事業等により、借家権者や、高齢の区分所有者など住宅の確保に特に配慮を要する者が新たに住まいを確保する必要がある場合には、それらの者の居住の安定の確保を十分に図ること。また、公営住宅等の公的賃貸住宅の活用が図られるよう、地方公共団体への的確な支援に努めること。
八マンションの管理及び再生に当たっての助言指導や勧告、再生事業等の認可等、地方公共団体が担うマンション関連事務の増加に鑑み、マニュアルの整備やマンション政策の担当者の育成支援など、その負担軽減のために必要な措置を講ずること。
九マンションの管理及び再生に当たっては、知識や経験を有する民間団体を積極的に活用するため、十分な数のマンション管理適正化支援法人が確保されるよう、関連団体に対し、登録の働きかけを行うこと。また、管理組合等に対し、マンション管理適正化支援法人の活用方法等について分かりやすい情報発信を行うこと。
十長期修繕計画に対し修繕積立金が不足しているマンションの管理組合等に対して、将来の修繕費用を確保できるよう支援を行うこと。また、修繕積立金の積立方式として段階増額積立方式が増えている実態を踏まえ、着実な修繕費用の確保に向けて対策を講ずること。
十一寿命を迎えたマンションのいわゆる「終活」に対応するため、地方公共団体が解体費用を安易に負担することなく計画的な解体が進むよう、解体費用の確保に係る対策を講ずること。
十二マンションの大規模修繕工事をめぐり談合が疑われる事案が発生したことを踏まえ、関係機関が連携し、同様の事案の再発防止に徹底して取り組むこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=121701034)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。