配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律の一部を改正する法律案
参議院 内閣委員会
令和7年法律第84号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院内閣委員会
- R7.11.19趣旨説明内閣委員会 2376
- R7.11.21質疑・採決・附帯決議内閣委員会 3181
- R7.11.25委員長報告・採決本会議 530
参議院内閣委員会
- R7.11.27趣旨説明内閣委員会 39
- R7.12.2質疑・採決・附帯決議内閣委員会 4167
- R7.12.3委員長報告・採決本会議 765
提案理由
黄川田仁志 内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・地方創生・アイヌ施策・共生・共助) 令和7年11月19日配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
この法律案は、最近における配偶者からの暴力等の実情に鑑み、裁判所が発する命令により禁止される行為として、紛失時における発見のために用いられる識別情報を送信する機能を有する装置の位置情報を、当該装置を所持する被害者の承諾を得ないで取得する行為等を追加するものであります。
次に、本法律案の内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。
本法律案では、いわゆる紛失防止タグを位置特定用識別情報送信装置と定義した上で、当該装置を所持する相手方の承諾を得ないでその位置情報を取得する行為等を接近禁止命令等における禁止行為として加えることとしております。
このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
なお、この法律の施行日は公布の日から起算して二十日を経過した日としております。
以上が、本法律案の提案理由及び内容の概要であります。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。
第219回国会衆議院内閣委員会議録第2号48頁(令和7年11月19日)〔黄川田仁志内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策発言・発言番号374〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たっては、次の事項に留意し、その運用等について遺漏なきを期すべきである。
一本法による位置特定用識別情報送信装置を用いた位置情報無承諾取得等に対する規制を始めとする、ストーカー行為等に対する種々の規制の実効性を高めるための方策について検討し、その結果に基づき必要な措置を講ずること。
二オンラインでのつきまとい等、ストーカー事案の手口が多様化していることに鑑み、ストーカー行為等の実態について不断の情報収集・分析を行い、必要な対策を講ずること。また、被害者等の位置情報を把握する行為に着目した規制の在り方について検討し、その結果に基づき必要な措置を講ずること。
三ストーカー行為等の規制等に関する法律(以下「ストーカー規制法」という。)第二条第三項に基づく政令の改定に当たっては、規制事項を具体的かつ明確なものとし、対象を不当に拡大しないようにすること。
四ストーカー規制法第四条に基づく警告は被害者の意向を踏まえて行うこととし、職権による警告を検討する際にも、被害者との相談等を通じて被害者の心情を丁寧に把握しその意思を尊重すること。
五外形的にはストーカー規制法において規制される「つきまとい等」に相当する行為であるが恋愛感情等によらないものを同法の規制対象とする必要性について、その実態及び諸外国の制度を踏まえて検討し、その結果に基づき必要な措置を講ずること。その際、規制が過度に広範なものとならないよう留意すること。
六加害者に対する治療について、警察からの働き掛けが実際の治療に結び付いている例が少ないという実態に鑑み、その原因を分析するとともに、カウンセリングや治療の費用負担軽減、医療体制の拡充、加害者及びその家族からの相談窓口の拡充を始めとする適切な措置を講ずること。
七専門的な立場から被害者の心のケアや加害者への治療の説得を行うために、都道府県警察への心理専門職の配置を支援するなど、被害者の相談や加害者への対応時に心理専門職の活用に努めること。
八ストーカー事案の被害者が、早期の段階で関係機関につながるように、警察だけでなく国及び地方公共団体の相談窓口を充実させるとともに、民間の自主的な活動を含めた連携協力を推進すること。また、前回の附帯決議以降の進捗状況を報告すること。
九ストーカー事案の相談等件数が高止まりしている現状に鑑み、ストーカー行為等の原因について分析するとともに、その背景にある社会課題の解決や被害者にも加害者にもならないための予防啓発・教育の実施など、ストーカー行為等の根絶に向け、政府一丸となって取り組むこと。
政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずるべきである。
一本法による位置特定用識別情報送信装置を用いた位置情報無承諾取得等に対する規制を始めとする、ストーカー行為等に対する種々の規制の実効性を高めるための方策について検討し、その結果に基づき必要な措置を講ずること。
二オンラインでのつきまとい等、ストーカー事案の手口が多様化・巧妙化していることに鑑み、ストーカー行為等の実態について不断の情報収集・分析を行い、必要な対策を講ずること。また、被害者等の位置情報を把握する行為に着目した規制の在り方について検討し、その結果に基づき必要な措置を講ずること。
三ストーカー行為等の規制等に関する法律(以下「ストーカー規制法」という。)第二条第三項に基づく政令の改正に当たっては、規制事項を具体的かつ明確なものとし、対象を不当に拡大しないようにすること。
四ストーカー規制法第四条に基づく警告は被害者の意向を踏まえて行うこととし、職権による警告を検討する際にも、被害者との相談等を通じて被害者の心情を丁寧に把握し、その意思を尊重すること。
五外形的にはストーカー規制法において規制される「つきまとい等」に相当する行為であるが恋愛感情等によらないものを同法の規制対象とする必要性について、その実態及び諸外国の制度を踏まえて検討し、その結果に基づき必要な措置を講ずること。その際、規制が過度に広範なものとならないよう留意すること。
六ストーカー加害者に対する再犯防止のためのカウンセリングや治療が重要であるにもかかわらず、警察からの働きかけが実際の治療等に結び付いている例が少ないという実態に鑑み、その原因を分析するとともに、関係府省庁が連携して、カウンセリングや治療の費用負担軽減、医療体制の確立・拡充、加害者及びその家族からの相談窓口の拡充を始めとする適切な措置を講ずること。
七専門的な立場から被害者の心のケアが十分に行われ、加害者への治療等が促進されるよう、都道府県警察への心理専門職の配置を支援するなど、被害者の相談や加害者への対応時に心理専門職の活用に努めること。
八ストーカー事案の被害者が、早期の段階で関係機関につながるように、警察だけでなく国及び地方公共団体の相談窓口を充実させるとともに、民間の自主的な活動を含めた連携協力を推進すること。また、令和三年法改正以降の進捗状況を報告すること。
九ストーカー事案を始めとする恋愛感情のもつれに起因する暴力的事案については、事態が急展開して重大事件に発展するおそれが大きいことから、警察においては、ストーカー行為等の被害者等の安全の確保を最優先に対応すること。
十ストーカー事案の危険性・切迫性の適正な評価、とりわけ被害者から相談や被害届の取下げの申出があった際に、被害者が加害者等の影響下にないかを確認するなどの被害者の真意の慎重な見極めが、全国の警察においてあまねく実施されるよう、知見や経験のある警察官の育成・配置、当該知見等をいかした対応マニュアルの作成・共有等を行うこと。
十一ストーカー事案の相談等件数が高止まりしている現状に鑑み、ストーカー行為等の原因について分析するとともに、その背景にある孤独・孤立などの社会課題の解決や被害者にも加害者にもならないための予防啓発・教育の実施など、ストーカー行為等の根絶に向け、政府一丸となって取り組むこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=121901002)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。