主文
本件各上告を棄却する。
理由
弁護人尾鼻輝次,同石田登良夫の上告趣意第1は,憲法14条1項違反をいうが,地方税法700条の4第1項5号,700条の14第1項5号が,軽油引取税の賦課徴収に当たり,特約業者及び元売業者以外の者で軽油を製造して譲渡したものを軽油の引取りを行う者とみなして,軽油引取税の申告納付義務を課しているのは,立法目的が正当であり,採用された賦課徴収の方式も合理的なものであって,憲法14条1項の規定に違反するものでないことは,当裁判所の判例(最高裁昭和31年(あ)第1071号同37年2月28日大法廷判決・刑集16巻2号212頁,最高裁昭和55年(行ツ)第15号同60年3月27日大法廷判決・民集39巻2号247頁)の趣旨に徴して明らかであるから,所論は理由がない。その余は,単なる法令違反,事実誤認の主張であって,刑訴法405条の上告理由に当たらない。
【要旨】なお,特約業者及び元売業者以外の者が軽油を製造する工程の中に,軽油に軽油以外の炭化水素油を混和する工程が含まれていたとしても,その者は,それによって生じた軽油を製造したものと解されるから,地方税法700条の4第1項5号により,譲渡した軽油の全量を課税標準とする軽油引取税の納付義務を免れない。したがって,被告会社が軽油を製造して譲渡した行為について前記規定を適用し,その譲渡した軽油の全量が課税標準となるとした原判断は,結論において正当である。
よって,刑訴法408条により,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官 藤井正雄裁判官 井嶋一友裁判官 大出峻郎裁判官 町田顯裁判官 深澤武久)
出典:裁判所ウェブサイト「裁判例検索」(https://www.courts.go.jp/hanrei/50005/detail2/index.html)。本文は同サイト掲載の判決書PDFからTaiLexi AIがテキスト化・整形したもの(正確な文言は原本PDFを参照)。判示事項・裁判要旨・参照法条は裁判所の公表どおり。