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最高裁第一小法廷判決棄却刑集4巻10号2189頁収録判例内の被引用 3

最一小判 昭和25年10月26日

昭和25年(れ)第978号 物価統制令違反

裁判所
最高裁判所第一小法廷
裁判年月日
昭和25年10月26日 (1950-10-26)
事件番号
昭和25年(れ)第978号
事件名
物価統制令違反
裁判の種類・結果
判決 棄却
判例集等
刑集4巻10号2189頁
集刑19号1011頁
原審
札幌高等裁判所  昭和25年4月10日
分野
刑事

判示事項

物価統制令第九条の二にいわゆる「不当高価額」の認定と実験則

裁判要旨

物価統制令第九条の二いわゆる不当に高価なる額なりや否やは所論のごとき原価計算に依るべきではなく、取引当時若しくはその前後における同種又は類以の物資に対する法令、告示通による統制価格又は公正な普通一般の取引界における市場価格等を参酌した社会経済秩序維持の適正価格を標準とすべきものと解するを相当とする。されば、原判決がAの不当に買入れた値段をも参酌したことは妥当とは認め難いが、既に原判決が取引当時における同種の物資に対する判示販売業者販売価格の統制額を参酌して被告人の本件買入れを不当に高価であると認定しその認定が挙示の証拠に照し肯認される以上その認定には経験則に反する違法があるとはいえない。

参照法条

物価統制令9条の2旧刑訴法336条

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人西村卯上告趣意について。

原判決が判示二の事実を所論摘示のように認定したことは所論のとおりである。しかし、物価統制令は、物価の安定を確保し以て社会経済秩序を維持し国民生活の安定を図ることを目的とするものであること同令第一条の明定するところであるから、同令九条の二にいわゆる不当に高価なる額なりや否やは所論のごとき原価計算に依るべきではなく、取引当時若しくはその前後における同種又は類似の物資に対する法令、告示等による統制価格又は公正な普通一般の取引界における市場価格等を参酌した社会経済秩序維持の適正価格を標準とすべきものと解するを相当とする。されば、原判決がAの不当に買入れた値段をも参酌したことは妥当とは認め難いが、既に原判決が取引当時における同種の物資に対する判示販売業者販売価格の統制額を参酌して被告人の本件買入れを不当に高価であると認定しその認定が挙示の証拠に照し肯認される以上その認定には経験則に反する違法があるとはいえない。それ故、原判決に物価統制令九条の二を不当に適用した違法があるとの所論はその前提において採用し難い。

よつて旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員の一致した意見である。

検察官三堀博関与

昭和二五年一〇月二六日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎藤悠輔

裁判官 沢田竹治郎

裁判官 岩松三郎

出典:裁判所ウェブサイト「裁判例検索」(https://www.courts.go.jp/hanrei/54575/detail2/index.html)。本文は同サイト掲載の判決書PDFからTaiLexi AIがテキスト化・整形したもの(正確な文言は原本PDFを参照)。判示事項・裁判要旨・参照法条は裁判所の公表どおり。
出典:国立国会図書館「次世代デジタルライブラリー」(https://lab.ndl.go.jp/dl/)のOCRテキストデータ(原資料:国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1363881)。TaiLexi AIが編集・加工(OCRの誤りを含む場合があります)。原データ(OCRテキスト)はパブリック・ドメイン・マーク(PDM)付きで、自由に二次利用できます。個人の氏名・住所等はTaiLexi AIがアルファベット等に置き換えています。