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最高裁第二小法廷判決棄却民集16巻5号1195頁

最二小判 昭和37年5月25日

昭和35年(オ)第1215号 損害金請求

裁判所
最高裁判所第二小法廷
裁判年月日
昭和37年5月25日 (1962-05-25)
事件番号
昭和35年(オ)第1215号
事件名
損害金請求
裁判の種類・結果
判決 棄却
判例集等
民集16巻5号1195頁
集民60号887頁
原審
広島高等裁判所  昭和35年7月7日
分野
民事

判示事項

共同事業達成のため関係官庁に対する運動費として当事者の一方が相手方に交付した金員の返還を約する当事者間の合意が有効とされた事例

裁判要旨

当事者間の共同事業を達成するために、市復興区画調整委員会等に対する運動費として、当事者の一方が相手方に対し、合計金三〇万円を交付した場合、右が不法原因給付に当るとしても、後にその返還を約する当事者間の合意は、民法第七〇八条の禁ずるところではない。

参照法条

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告人の上告理由一、四、七点について。

論旨は所論証拠または事実に関し、原審が適法になした証拠の取捨判断、事実の認定を非難するに帰し、上告適法の理由とならず、採るを得ない。

同二点について。

論旨は被上告人が原審において提出した書証(甲第五号証の九)の筆跡並びに印鑑の鑑定を当審において申請するものであつて、上告適法の理由とならず、採るを得ない。

同三、五、六点について。

論旨は原判決の採らなかつた甲第五号証の五、一審証人D及び原審証人Eの各証言をあたかも原判決が採用したかのように主張し、原判決を非難するか、または甲第五号証の一、二につき、原審の適法になした証拠の取捨判断を非難するに帰し、採るを得ない。

上告人の上告状記載の上告理由について。

論旨は原判決が本件金三〇万円は上告人が自己の生活費等に費消したものと認めたこと、及び本件返済契約が当事者間に成立したものであつて、右契約は上告人の窮迫に乗じて締結せられた公序良俗に反する無効のものとは解せられないとしたこと並びに右契約は強迫による意思表示となすことはできないとしたこと及び不法原因給付の場合でも、その給付の返還を約することは民法第七〇八条の禁ずるところではないとしたことにつき、原判決を攻撃するに帰するものであるが、原判決の右各事実認定は証拠関係からこれを肯認し得るところであり、また右各判断も相当であつて(不法原因給付の点につき、最高昭和二四年(オ)第一七九号、同二八年一月二二日言渡、判例集七巻一号五六頁参照)、原判決に所論の違法はなく、論旨は採るを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤田八郎

裁判官 池田克

裁判官 河村大助

裁判官 奥野健一

裁判官 山田作之助

出典:裁判所ウェブサイト「裁判例検索」(https://www.courts.go.jp/hanrei/57717/detail2/index.html)。本文は同サイト掲載の判決書PDFからTaiLexi AIがテキスト化・整形したもの(正確な文言は原本PDFを参照)。判示事項・裁判要旨・参照法条は裁判所の公表どおり。
出典:国立国会図書館「次世代デジタルライブラリー」(https://lab.ndl.go.jp/dl/)のOCRテキストデータ(原資料:国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1674055)。TaiLexi AIが編集・加工(OCRの誤りを含む場合があります)。原データ(OCRテキスト)はパブリック・ドメイン・マーク(PDM)付きで、自由に二次利用できます。個人の氏名・住所等はTaiLexi AIがアルファベット等に置き換えています。