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最高裁第一小法廷判決棄却民集16巻4号1002頁

最一小判 昭和37年4月26日

昭和36年(オ)第1228号 土地所有権移転登記手続請求

裁判所
最高裁判所第一小法廷
裁判年月日
昭和37年4月26日 (1962-04-26)
事件番号
昭和36年(オ)第1228号
事件名
土地所有権移転登記手続請求
裁判の種類・結果
判決 棄却
判例集等
民集16巻4号1002頁
集民60号441頁
原審
仙台高等裁判所  昭和36年8月23日
分野
民事

判示事項

民法第五五〇条の書面に当るとされた事例

裁判要旨

県知事に対する農地所有権移転許可申請書に、譲渡人、譲渡人と表示して各記名捺印がなされ、「権利を移転しようとする事由の詳細」の項に本件農地を贈与することにした旨、「権利を移転しようとする契約の内容」の項に無償贈与とする旨の各記載がある以上、該申請書は民法第五五〇条の書面に当る。

参照法条

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人弁護士堀切真一郎の上告理由一について。

本件許可申請(甲第五号証)及びこれに対する福島県知事の許可(甲第二号証)の所論のような点がいささか明確を欠くきらいがないでもないが、それを以て本件許可申請及び許可がともに無効となる程の欠点を包蔵するものとは認めるを得ない。所論は独自の見解で採るを得ない。

同二について。

しかし、甲第五号証には冒頭に譲渡人A譲受人Bと各記載され、各その名下に捺印があり、次にその内容を見るに、「三、権利を移転しようとする事由の詳細」として、本地のうち一畝一五歩については昭和二四年二月二二日農林省告示第一四三号により転用の承諾を得て現に宅地に使用中であるが、今回正式に譲渡するため測量のところ申請面積が必要となり止むなく再申請して贈与することにした旨の記載あり、次いで、「四、権利を「移転」しようとする契約の内容」として、無償贈与とする旨の記載あり、これを以て見れば、譲渡人から譲受人に対し本件土地を無償贈与する意思が十分に表示されているから、右は坊間贈与者と受贈者との間に作成或は交換される形式の書面とは異なるけれども、その内容は民法五五〇条にいわゆる書面による贈与と認めて妨げないものと解すべく、所論判例は、事案を異にし本件に適切のものではない。ひつきようするに所論は、右と反対の見解に立つものであつて、採るを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で主文のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下飯坂潤夫

裁判官 斎藤悠輔

裁判官 入江俊郎

裁判官 高木常七

出典:裁判所ウェブサイト「裁判例検索」(https://www.courts.go.jp/hanrei/57735/detail2/index.html)。本文は同サイト掲載の判決書PDFからTaiLexi AIがテキスト化・整形したもの(正確な文言は原本PDFを参照)。判示事項・裁判要旨・参照法条は裁判所の公表どおり。
出典:国立国会図書館「次世代デジタルライブラリー」(https://lab.ndl.go.jp/dl/)のOCRテキストデータ(原資料:国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1674055)。TaiLexi AIが編集・加工(OCRの誤りを含む場合があります)。原データ(OCRテキスト)はパブリック・ドメイン・マーク(PDM)付きで、自由に二次利用できます。個人の氏名・住所等はTaiLexi AIがアルファベット等に置き換えています。