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最高裁第二小法廷判決棄却民集20巻5号1004頁

最二小判 昭和41年5月27日

昭和40年(オ)第1498号 所有権移転登記抹消登記手続請求

裁判所
最高裁判所第二小法廷
裁判年月日
昭和41年5月27日 (1966-05-27)
事件番号
昭和40年(オ)第1498号
事件名
所有権移転登記抹消登記手続請求
裁判の種類・結果
判決 棄却
判例集等
民集20巻5号1004頁
集民83号617頁
原審
福岡高等裁判所 昭和39年(ネ)第713号 昭和40年10月13日
分野
民事

判示事項

抵当不動産の売却と詐害行為の成否

裁判要旨

債務者が、被担保債権額以下の実価を有する抵当不動産を相当な価格で売却し、その代金を当該債務の弁済に充てて抵当権の消滅をはかる場合には、右不動産売却行為は、民法第四二四条所定の債権者を害する行為にはあたらない。

参照法条

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人山本郁夫の上告理由第一点について。

原審認定のごとく、債務者が既存の抵当権付債務の弁済をするために、右被担保債権額以下の実価を有する抵当物件たる所有不動産を相当な価格で売却し、その代金を右債務の支払に充てて当該抵当権の消滅をはかる場合にあつては、その結果右債務者の無資力を招いたとしても、右不動産売却行為は、一般債権者の共同担保を減少することにはならないから、民法四二四条所定の詐害行為にあたらないと解するのを相当とする。従つて、これと同じ結論を示した原審の判断は、首肯できる。論旨挙示の判例は、本件に適切でなく、本件売却行為にあたつて債務者たる訴外Dに一般債権者を詐害する意思があつたとする所論は、原審認定にそわないことをいうにすぎない。

従つて、原判決に民法四二四条の解釈の誤りがあるという所論は、すべて採用できない。

同第二点について。

論旨は、本件売却行為が債務者と受益者との通謀によることをいうが、右事実関係は原審で主張なく従つて認定判断を経ないことであるから、これを前提とする審理不尽、理由不備の論旨は採用できない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥野健一

裁判官 草鹿浅之介

裁判官 城戸芳彦

裁判官 石田和外

出典:裁判所ウェブサイト「裁判例検索」(https://www.courts.go.jp/hanrei/57770/detail2/index.html)。本文は同サイト掲載の判決書PDFからTaiLexi AIがテキスト化・整形したもの(正確な文言は原本PDFを参照)。判示事項・裁判要旨・参照法条は裁判所の公表どおり。
出典:国立国会図書館「次世代デジタルライブラリー」(https://lab.ndl.go.jp/dl/)のOCRテキストデータ(原資料:国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1674035)。TaiLexi AIが編集・加工(OCRの誤りを含む場合があります)。原データ(OCRテキスト)はパブリック・ドメイン・マーク(PDM)付きで、自由に二次利用できます。個人の氏名・住所等はTaiLexi AIがアルファベット等に置き換えています。