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最高裁第二小法廷判決棄却集刑133号163頁

最二小判 昭和35年4月15日

昭和30年(あ)第2219号 昭和二四年政令第三八九号違反

裁判所
最高裁判所第二小法廷
裁判年月日
昭和35年4月15日 (1960-04-15)
事件番号
昭和30年(あ)第2219号
事件名
昭和二四年政令第三八九号違反
裁判の種類・結果
判決 棄却
判例集等
集刑133号163頁
原審
名古屋高等裁判所  昭和30年6月10日
分野
刑事
意見
裁判官全員一致個別意見なし

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人白井俊介の上告趣意は、要するに、被告人の本件所為に適用された昭和二四年政令三八九号連合国占領軍財産等収受所持禁止令は、平和条約発効と共に当然失効したもので、昭和二七年法律八一号により右政令の効力を維持することは憲法に違反し、同年法律一三七号の規定も事後立法であつて違憲無効であり、前記政令を限時法であるともいえないから、本件については、犯罪後刑の廃止があつた場合に該ると解すべきであるとして原判決は憲法三一条に違反する旨主張する。しかし所論の政令は、一面連合国占領軍の占領政策遂行の目的を達成するために制定されたものではあるが、他面わが国の国内経済秩序維持という公共の福祉を維持するためにも制定されたものであるから、同政令の規定内容は憲法二九条に違反するものではなく、かかる違憲でない右政令を平和条約発効と同時に失効したものと見ることはできず、昭和二七年法律八一号によりその後も同政令の効力は維持されたものであること、従つて同年法律一三七号をもつて、一度失効した罰則を更に復活させて爾後において過去の行為に遡及せしめようとするいわゆる事後立法であるとすることはできないことは、既に当裁判所の判例の趣旨とするところである。(昭和二八年(あ)第三九九六号、同三五年三月一六日、大法廷判決参照)従つて右政令が既に失効していることを前提とする所論違憲の主張は、その前提を欠き採るを得ない。また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。昭和三五年四月一五日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小谷勝重

裁判官 藤田八郎

裁判官 池田克

裁判官 河村大助

裁判官 奥野健一

出典:裁判所ウェブサイト「裁判例検索」(https://www.courts.go.jp/hanrei/60799/detail2/index.html)。本文は同サイト掲載の判決書PDFからTaiLexi AIがテキスト化・整形したもの(正確な文言は原本PDFを参照)。判示事項・裁判要旨・参照法条は裁判所の公表どおり。
出典:国立国会図書館「次世代デジタルライブラリー」(https://lab.ndl.go.jp/dl/)のOCRテキストデータ(原資料:国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1349091)。TaiLexi AIが編集・加工(OCRの誤りを含む場合があります)。原データ(OCRテキスト)はパブリック・ドメイン・マーク(PDM)付きで、自由に二次利用できます。個人の氏名・住所等はTaiLexi AIがアルファベット等に置き換えています。