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最高裁第三小法廷決定棄却集民104号777頁

最三小決 昭和46年12月21日

昭和46年(ク)第419号 競落許可決定に対する抗告の却下決定に対する抗告

裁判所
最高裁判所第三小法廷
裁判年月日
昭和46年12月21日 (1971-12-21)
事件番号
昭和46年(ク)第419号
事件名
競落許可決定に対する抗告の却下決定に対する抗告
裁判の種類・結果
決定 棄却
判例集等
集民104号777頁
原審
広島高等裁判所 昭和46年(ラ)第28号 昭和46年10月27日
分野
民事

判示事項

強制競売における競落許可決定およびその抗告審の決定をなすにつき口頭弁論または当事者の審尋を経ることの要否と憲法三二条八二条

裁判要旨

強制競売における競落許可決定およびその抗告審の決定をなすにつき、口頭弁論または当事者の審尋を経ないでも、憲法三二条、八二条の規定に違反するものではない。

参照法条

主文

本件抗告を棄却する。

抗告費用は抗告人の負担とする。

理由

抗告代理人増原改暦の抗告理由について。

憲法三二条は、何人も裁判所において裁判を受ける権利があることを規定したに過ぎないものであつて、裁判所の権限や審理の方法等について規定したものでないことは、当裁判所の判例の趣旨とするところである(最高裁昭和二三年(れ)第二八一号同二五年二月一日大法廷判決刑集四巻二号八八頁参照)。もつとも、憲法八二条は、「裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行ふ。」と規定しているが、この規定にいう裁判とは、裁判所が当事者の意思いかんにかかわらず終局的に事実を確定し当事者の主張する実体的権利義務の存否を確定することを目的とする純然たる訴訟事件についての裁判のみを指すものと解すべきことも、当裁判所の判例(最高裁昭和四一年(ク)第四〇二号同四五年六月二四日大法廷決定民集二四巻六号六一〇頁)によつて明らかである。ところで、強制競売における競落許可決定およびその抗告審の決定は、債務名義に表示された請求権の存否を終局的に確定するものではないから、原審が口頭弁論または当事者の審尋を経ないで審理、裁判したことをもつて違憲ということができないことは、前記の当裁判所判例の趣旨に照らして明らかである。したがつて、原決定に右違憲のかしはなく、この点に関する論旨は理由がない。

その余の違憲をいう論旨は、その実質において、原決定に民訴法違反がある旨主張するにほかならず、特別抗告適法の理由とすることができない。

よつて、本件抗告を棄却し、抗告費用は抗告人に負担させることとし、主文のとおり決定する。

昭和四六年一二月二一日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 関根小郷

裁判官 田中二郎

裁判官 下村三郎

裁判官 天野武一

出典:裁判所ウェブサイト「裁判例検索」(https://www.courts.go.jp/hanrei/62086/detail2/index.html)。本文は同サイト掲載の判決書PDFからTaiLexi AIがテキスト化・整形したもの(正確な文言は原本PDFを参照)。判示事項・裁判要旨・参照法条は裁判所の公表どおり。