主文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理由
上告代理人鍛治利一、同吉田賢三名義の上告理由第一点ないし第三点について。原判決は、被上告人が訴外Dの依頼により同人に対し、E株式会社に対する信用を得させるため単に同会社に見せるだけとの趣旨で、本件土地の登記権利書と印鑑を貸与した旨認定したのであるが、右の点に関する原審の証拠の取捨判断及び事実認定は首肯することができ、その間に所論の違法は認められない。
而して、前記事実関係によれば、被上告人において右訴外人に対し、同人のため本件土地を担保に供するについての代理権はもとより、その他なんらかの代理権を与えたものと認めることはできないから、原判決が代理または表見代理による根抵当権設定契約の成立の主張を排斥したのは正当であり、この点に所論の違法はない(所論判例はいずれも本件に適切でない。)。
されば論旨はすべて採用することができない。
同第四点について。
所論無権代理行為の追認の主張については、その事実を認めるに足る証拠は存しないから、これを排斥した原判決に所論の違法はない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 小谷勝重
裁判官 藤田八郎
裁判官 池田克
裁判官 河村大助
裁判官 奥野健一
出典:裁判所ウェブサイト「裁判例検索」(https://www.courts.go.jp/hanrei/65663/detail2/index.html)。本文は同サイト掲載の判決書PDFからTaiLexi AIがテキスト化・整形したもの(正確な文言は原本PDFを参照)。判示事項・裁判要旨・参照法条は裁判所の公表どおり。
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