主文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理由
上告人の上告理由について。
本件は、高等裁判所が上告審として為した終局判決に対する上告であるから、原判決に憲法の解釈の誤あることその他憲法違背あることを理由とするときに限り、許さるべきものである。論旨中には、原判決の憲法違反を主張するが如く解せられる点がないではないけれども、原判決の何処が、如何なる理由により、憲法の如何なる条項に違反するかについては、具体的に指摘されていない。かくの如く単に抽象的に違憲を主張するのみでは、上告適法の理由とならないことは、当裁判所の判例の示すところである。(昭和二六年(オ)三一九号、同二八年一一月一一日大法廷判決、最高民集七巻一一号一一九三頁参照)その余の論旨は、帰するところ、一審および二審の判決に関して、証拠の取捨ならびに事実認定を非難し、証拠申出の採否の不当その他訴訟手続法違反或はその訴訟手続中に不正があつたことを主張するのみであつて、原判決の憲法違背を主張するものではない。
論旨はすべて理由がない。
よつて、民訴四〇九条ノ三、四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 石坂修一
裁判官 島保
裁判官 河村又介
裁判官 垂水克己
出典:裁判所ウェブサイト「裁判例検索」(https://www.courts.go.jp/hanrei/69723/detail2/index.html)。本文は同サイト掲載の判決書PDFからTaiLexi AIがテキスト化・整形したもの(正確な文言は原本PDFを参照)。判示事項・裁判要旨・参照法条は裁判所の公表どおり。