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最高裁第一小法廷判決棄却集民40号273頁

最一小判 昭和35年3月10日

昭和32年(オ)第283号 建物収去等請求

裁判所
最高裁判所第一小法廷
裁判年月日
昭和35年3月10日 (1960-03-10)
事件番号
昭和32年(オ)第283号
事件名
建物収去等請求
裁判の種類・結果
判決 棄却
判例集等
集民40号273頁
原審
名古屋高等裁判所  金沢支部  昭和31年12月28日
分野
民事

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人塚本助次郎の上告理由第一点について。

所論は弁護士法違反をいうが、訴外Dは、本件訴訟において、当事者でも訴訟代理人でもないのであつて、仮に右Dの行為が弁護士法七三条に違反するものであつたとしても、そのことは何ら原判決に影響のある事柄ではない。その余の所論は原審の認定に副わない事実関係を前提として法令違反をいうに帰する。それ故所論は採るを得ない。(原審は、所論催告が、たとい催告をしても、必ずそのまま放擲するに違いないと考え、履行のできない窮状を奇貨とし闇打的に為されたものである旨は、何ら認定していないのである。)

同第二点、第三点、第四点について。

所論の点に関する原審の判断は、挙示の証拠関係にてらし、これを是認することができる。論旨はひつきよう原判示に副わない事実関係を前提として原判決の違法をいうものであり、引用の判例はいずれも事案を異にし、本件に適切でない。されば所論は採るを得ない。

上告人代理人重山徳好同塚本助次郎の上告理由第一点について。

「建物保護ニ関スル法律」は、賃貸人以外の第三者に対する借地権の対抗力を規定したもので、賃借権の譲渡性を認めたものではないから、賃借権譲渡の場合の賃貸人に対する関係においては民法六一二条の規定が当然適用せらるべきものであつて、この点に関する原判示は正当であり、所論は採るを得ない。

同第二点について。

原審は本件賃貸借契約解除につき催告のなされていることを認定しているのである。それ故、原審は、所論のように絶対的定期行為を認めたものということはできない。また原審の認定した事実関係の下においては、所論の解除が信義則に反するものとは認められない、されば所論は採るを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入江俊郎

裁判官 斎藤悠輔

裁判官 下飯坂潤夫

裁判官 高木常七

出典:裁判所ウェブサイト「裁判例検索」(https://www.courts.go.jp/hanrei/69780/detail2/index.html)。本文は同サイト掲載の判決書PDFからTaiLexi AIがテキスト化・整形したもの(正確な文言は原本PDFを参照)。判示事項・裁判要旨・参照法条は裁判所の公表どおり。
出典:国立国会図書館「次世代デジタルライブラリー」(https://lab.ndl.go.jp/dl/)のOCRテキストデータ(原資料:国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1674028)。TaiLexi AIが編集・加工(OCRの誤りを含む場合があります)。原データ(OCRテキスト)はパブリック・ドメイン・マーク(PDM)付きで、自由に二次利用できます。個人の氏名・住所等はTaiLexi AIがアルファベット等に置き換えています。