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最高裁第三小法廷判決棄却集民59号143頁

最三小判 昭和37年3月13日

昭和35年(オ)第94号 所有権移転請求権保全仮登記抹消登記手続請求

裁判所
最高裁判所第三小法廷
裁判年月日
昭和37年3月13日 (1962-03-13)
事件番号
昭和35年(オ)第94号
事件名
所有権移転請求権保全仮登記抹消登記手続請求
裁判の種類・結果
判決 棄却
判例集等
集民59号143頁
原審
大阪高等裁判所  昭和34年9月26日
分野
民事

判示事項

債権担保のための建物の売買予約を原因とする所有権移転請求権保全の仮登記がなされた後の金員の授受と右仮登記の効力

裁判要旨

金銭消費貸借に基づく債権担保の目的のために、債務者所有の建物につき、売買予約を原因とする所有権移転請求権保全の仮登記がなされた後に金銭が授受されたとしても右仮登記は有効である。

参照法条

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人中間保定、同坂本寿郎の上告理由第一点及び第二点について。原判決は、所論の事実認定のための証拠として、所論D、E両証人の証言だけでなく、乙七号証の一ないし三、同一〇号証の二、同一三号証、同一二号証の一ないし三、二審証人Fの証言および二審における上告人本人尋問の結果をも挙示しているのであつて、これらを綜合すれば、原判示のような事実を認定するに難くない。また、担保の目的のため原判示のような売買予約をなし、これに基く所有権移転の仮登記後に融通金員を交付したものと認めても何ら違法ではない。

論旨は、原審が適法にした事実の認定を争うか、独自の見解に立脚して原判決の実験則違反を主張するに帰着するものであつて、とり得ない。

同第三点について。

担保の目的を以て売買の予約をする場合に、融通を受けた金額より相当高価な不動産を以てこれにあてることも決して稀ではないから、このような事実を認定したからといつて必ずしも違法ではなく、また本件売買予約の目的物件の価格が所論のような価格であることは原審において全く主張判断されていない事実であるから、原判決が「右目的物件の価格が譲渡並びに売買予約を無効ならしめるか否か」につき判断をしなくてもこれまた違法ではない。

それ故論旨は、到底採用し難い。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河村又介

裁判官 垂水克己

裁判官 石坂修一

裁判官 五鬼上堅磐

出典:裁判所ウェブサイト「裁判例検索」(https://www.courts.go.jp/hanrei/74331/detail2/index.html)。本文は同サイト掲載の判決書PDFからTaiLexi AIがテキスト化・整形したもの(正確な文言は原本PDFを参照)。判示事項・裁判要旨・参照法条は裁判所の公表どおり。
出典:国立国会図書館「次世代デジタルライブラリー」(https://lab.ndl.go.jp/dl/)のOCRテキストデータ(原資料:国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1674053)。TaiLexi AIが編集・加工(OCRの誤りを含む場合があります)。原データ(OCRテキスト)はパブリック・ドメイン・マーク(PDM)付きで、自由に二次利用できます。個人の氏名・住所等はTaiLexi AIがアルファベット等に置き換えています。