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最高裁第一小法廷判決破棄差戻集民71号527頁

最一小判 昭和39年1月30日

昭和36年(オ)第826号 所有権確認詐害行為取消等請求

裁判所
最高裁判所第一小法廷
裁判年月日
昭和39年1月30日 (1964-01-30)
事件番号
昭和36年(オ)第826号
事件名
所有権確認詐害行為取消等請求
裁判の種類・結果
判決 破棄差戻
判例集等
集民71号527頁
原審
東京高等裁判所  昭和36年3月29日
分野
民事

判示事項

特定物引渡請求権者は詐害行為取消権を有するか。

裁判要旨

特定物引渡請求権を有する者も、その目的物を債務者が処分することにより無資力となつた場合には、右処分行為を詐害行為として取り消すことができるものと解すべきである。

参照法条

主文

原判決を破棄する。

本件を東京高等裁判所に差し戻す。

理由

上告代理人下光軍二の上告理由二の3について。

特定物引渡請求権を有する者も、債務者がその目的物を処分することにより無資力となつた場合には、民法四二四条により右処分行為を詐害行為として取り消すことができるものと解すべきことは、当裁判所大法廷判決(昭和三〇年(オ)第二六〇号、同三六年七月一九日言渡、民集一五巻七号一八七五頁)の示すところであつて、いまこれを変更する必要を認めない。

本件において、原判決は、民法四二四条の適用を受ける債権者は、金銭の給付を目的とする債権を有する者であつて、特定物の引渡請求権を有する者を含まない、という見解のもとに、本件第一目録の物件の買主としてその引渡請求権に基づき被上告人両名間の右物件の売買契約を詐害行為としてその取消を求める上告人の請求を棄却しているが、右は前掲大法廷判決に牴触し、民法四二四条の解釈適用を誤つたものというべく、爾余の論点について判断を加えるまでもなく、この点において原判決は破棄を免れない。そして、詐害行為の要件の有無についてさらに審理を尽させるため、本件を原審裁判所に差し戻すのを相当とする。

よつて、民訴四〇七条一項に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入江俊郎

裁判官 下飯坂潤夫

裁判官 斎藤朔郎

裁判官 長部謹吾

出典:裁判所ウェブサイト「裁判例検索」(https://www.courts.go.jp/hanrei/74366/detail2/index.html)。本文は同サイト掲載の判決書PDFからTaiLexi AIがテキスト化・整形したもの(正確な文言は原本PDFを参照)。判示事項・裁判要旨・参照法条は裁判所の公表どおり。
出典:国立国会図書館「次世代デジタルライブラリー」(https://lab.ndl.go.jp/dl/)のOCRテキストデータ(原資料:国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1674031)。TaiLexi AIが編集・加工(OCRの誤りを含む場合があります)。原データ(OCRテキスト)はパブリック・ドメイン・マーク(PDM)付きで、自由に二次利用できます。個人の氏名・住所等はTaiLexi AIがアルファベット等に置き換えています。