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最高裁第二小法廷決定棄却集刑95号519頁

最二小決 昭和29年5月21日

昭和29年(あ)第448号 公職選挙法違反

裁判所
最高裁判所第二小法廷
裁判年月日
昭和29年5月21日 (1954-05-21)
事件番号
昭和29年(あ)第448号
事件名
公職選挙法違反
裁判の種類・結果
決定 棄却
判例集等
集刑95号519頁
原審
仙台高等裁判所  昭和28年12月21日
分野
刑事
意見
裁判官全員一致個別意見なし

判示事項

刑訴四一一条にあたらない事例 −控訴審における弁護人の不出頭−

裁判要旨

弁護人から公判期日延期の申請があつても、その申請の理由につき何等疏明もしない本件においては、原裁判所は、これを許さなければならないものではない。原裁判所は右申請を許さず当初指定した公判期日にその公判を開いたものであつて、その法廷において右申請を許さない旨の決定を宣したからといつてその決定を被告人並びに弁護人に通知する必要はない。又本件は必要弁護事件ではないから、弁護人が出頭しなくても開廷することができるものであり、原審は刑訴三九一条に基き検察官の陳述を聴いて結審し弁護人提出の控訴趣意書に含まれた事項につき判決したのであるから、控訴趣意書につき審理しないとの主張は理由がない。

参照法条

刑事訴訟法276条刑事訴訟法391条刑事訴訟法411条刑訴規則179条の4刑訴規則179条の5

主文

本件上告を棄却する。

理由

被告人の弁護人毛利将行の上告趣意は、事実誤認、量刑不当の主張に帰し上告適法の理由とならない。

被告人の弁護人渡辺酉蔵の上告趣意は、違憲を主張するけれどもその実質は刑訴法上の問題で上告適法の理由とならない。のみならず、弁護人から公判期日延期の申請があつても、その申請の理由につき何等疏明もしない本件においては、原裁判所は、これを許さなければならないものではない。原裁判所は右申請を許さず当初指定した公判期日にその公判を開いたものであつて、その法廷において右申請を許さない旨の決定を宣したからといつてその決定を被告人並びに弁護人に通知する必要はない。又本件は必要弁護事件ではないから、弁護人が出頭しなくても開廷することができるものであり、原審は刑訴三九一条に基き検察官の陳述を聴いて結審し弁護人提出の控訴趣意書に含まれた事項につき判決したのであるから、控訴趣意書につき審理しないとの主張は理由がない。又原審における所論控訴趣意を精読すれば、その内容は、専ら量刑不当の主張のみであつて第一審判決の事実認定を非難する趣旨ではないと解せられるから原判決は控訴趣意に包含された事項につき判断を遺脱した違法も存しない。その余の論旨はいずれも、事実誤認量刑不当の主張に過ぎず上告適法の理由とならない。また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

昭和二九年五月二一日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜山精一

裁判官 栗山茂

裁判官 藤田八郎

裁判官 谷村唯一郎

出典:裁判所ウェブサイト「裁判例検索」(https://www.courts.go.jp/hanrei/75673/detail2/index.html)。本文は同サイト掲載の判決書PDFからTaiLexi AIがテキスト化・整形したもの(正確な文言は原本PDFを参照)。判示事項・裁判要旨・参照法条は裁判所の公表どおり。
出典:国立国会図書館「次世代デジタルライブラリー」(https://lab.ndl.go.jp/dl/)のOCRテキストデータ(原資料:国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1349061)。TaiLexi AIが編集・加工(OCRの誤りを含む場合があります)。原データ(OCRテキスト)はパブリック・ドメイン・マーク(PDM)付きで、自由に二次利用できます。個人の氏名・住所等はTaiLexi AIがアルファベット等に置き換えています。