主文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理由
上告代理人定塚道雄、同定塚脩、同永宗明の各上告理由は末尾添附別紙記載のとおりである。
定塚道雄、定塚脩代理人の上告理由第一、二点及び永宗明代理人の上告理由について。
論旨は原審に審理不尽、理由不備乃至理由齟齬の違法が存する、と主張するけれども、所論の点に関する原判決挙示の証拠を綜合するときは、原審認定どおり「上告人が兄Dと共に、被上告人所有の花莚一〇二梱(六四八〇畳)を一畳につきそれぞれ二七〇円、二二〇円の指示価格以上に販売すべく、之を販売し得た場合は右指示価格に相当する金員を両名連帯して被上告人に送付すベきこと等を被上告人に約したこと、右六四八〇畳の花莚のうち上告人等が処分したと認められる一二七六畳分(一畳二七〇円の割合のもの一〇二二畳、同二二〇円の割合のもの二五四畳)の指示価格に相当する金三三一八二〇円のうち上告人等の売捌用運賃等として被上告人の認める金一〇〇〇〇円を控除した残金三二一八二〇円を被上告人に未だ送付して居ないこと」等を認定し得るのであり、原審の認定亦右趣意にほかならないと認め得られるから、原審に所論違法ありと為し得ない。
定塚道雄、定塚脩代理人の上告理由第四点について。
論旨は結局原審に寄託等に関する実体法の解釈適用を誤つた違法が存する、と主張するに帰するけれども、原審認定にかかる事実関係の下においては、原審が被上告人所有の花莚六四八〇畳につき被上告人及び上告人兄弟間に右販売の代理の委託契約が成立し、その委任と代理権の授与が為されて上告人等がこれに基き右花莚の一部を処分したものであり、上告人に、右契約に基いて前記金員債務履行の責ありと判断したことの相当であることを肯認し得られるのであつて、所論の如き違法は認められない。
その余の論旨はすべて「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」(昭和二五年五月四日法律一三八号)一号乃至三号のいずれにも該当せず、又同法にいわゆる「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない。よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 河村又介
裁判官 島保
裁判官 小林俊三
裁判官 本村善太郎
裁判官 垂水克己
出典:裁判所ウェブサイト「裁判例検索」(https://www.courts.go.jp/hanrei/76972/detail2/index.html)。本文は同サイト掲載の判決書PDFからTaiLexi AIがテキスト化・整形したもの(正確な文言は原本PDFを参照)。判示事項・裁判要旨・参照法条は裁判所の公表どおり。
出典:国立国会図書館「次世代デジタルライブラリー」(https://lab.ndl.go.jp/dl/)のOCRテキストデータ(原資料:国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1674009)。TaiLexi AIが編集・加工(OCRの誤りを含む場合があります)。原データ(OCRテキスト)はパブリック・ドメイン・マーク(PDM)付きで、自由に二次利用できます。個人の氏名・住所等はTaiLexi AIがアルファベット等に置き換えています。