主文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理由
上告代理人秋田経蔵の上告理由について。
所論は、上告人主張の事情変更による本件土地売買契約解除の効力を否定した原判示を違法というにある。いわゆる事情の変更により契約当事者に契約解除権を認めるがためには、事情の変更が信義衡平上当事者を該契約によつて拘束することが著しく不当と認められる場合であることを要する(昭和二七年(オ)第五七一号、同二九年二月一二日第二小法廷判決、民集八、四四八頁)ものと解すべきであり、このことは右売買契約につき解約手附の授受があると否とを問わないものと解すべきであつて、これと異る論旨は独自の見解というべく採用できない。
(なお原審認定の事実関係の下において、事情変更による解除権の成立を否定した原判示の正当なことはきわめて明らかである)。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 小林俊三
裁判官 島保
裁判官 河村又介
裁判官 垂水克己
出典:裁判所ウェブサイト「裁判例検索」(https://www.courts.go.jp/hanrei/77458/detail2/index.html)。本文は同サイト掲載の判決書PDFからTaiLexi AIがテキスト化・整形したもの(正確な文言は原本PDFを参照)。判示事項・裁判要旨・参照法条は裁判所の公表どおり。