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命令労委DB一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む)不当労働行為事件命令集77集82頁

広島県労委命令 昭和60年1月24日

昭和59年(不)第3号 相互タクシー事件

機関
広島県地方労働委員会
年月日
昭和60年1月24日 (1985-01-24)
事件番号
昭和59年(不)第3号
事件名
相互タクシー事件
種類・結果
命令 一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む)
掲載
不当労働行為事件命令集77集82頁
分野
労働

判示事項

2113交渉団体として不適格

昭和56年以降の一時金等に関する団交申入れに対し、申立人支部が、分会の結成に当たって上部団体を偽ったとして団交を拒否したことが不当労働行為であるとされた例。

事案の概要

昭和56年以降の一時金等に関する団交申入れに対し、申立人支部が、分会の結成に当って上部団体を偽ったとして団交を拒否したことが争われた事件で、速やかに団交に応じること、ポスト・ノーティスを命じ、謝罪文の新聞への掲載については、申立てを棄却した。

当事者

申立人:自交総連広島地本福山支部

被申立人:相互タクシー 有限会社

主文(命令・審決の内容)

1被申立人は、申立人の申し入れた昭和56年以降の一時金その他労働条件に関する団体交渉に速やかに応じなければならない。

2被申立人は、本命令書交付の日から1週間以内に、下記の文言を縦1メートル、横 1.5メートルの木板に墨書し、本社の従業員休憩室の従業員の見やすい場所に10日間掲示しなければならない。

なお、年月日の記載は、掲示の初日とすること。

記

昭和 年 月 日

自交総連広島地本福山支部

執行委員長 X1 殿

相互タクシー有限会社

代表取締役 Y1

会社が行った次の行為は、広島県地方労働委員会の命令により、不当労働行為に当たると認定されたので、今後かかる行為はいたしません。

貴組合からの、昭和56年以降の一時金その他労働条件に関する団体交渉申入れを組合の組織問題などを取り上げ拒否したこと。

3その余の申立ては棄却する。

広島、昭59不3、昭60.1.24

命令書

申立人自交総連広島地本福山支部

被申立人相互タクシー有限会社

主文

1 被申立人は、申立人の申し入れた昭和56年以降の一時金その他労働条件に関する団体交渉に速やかに応じなければならない。

2 被申立人は、本命令書交付の日から1週間以内に、下記の文言を縦1メートル、横1.5メートルの木板に墨書し、本社の従業員休憩室の従業員の見やすい場所に10日間掲示しなければならない。

なお、年月日の記載は、掲示の初日とすること。

記

昭和年月日

自交総連広島地本福山支部

執行委員長A1殿

相互タクシー有限会社

代表取締役B1

会社が行った次の行為は、広島県地方労働委員会の命令により、不当労働行為に当たると認定されたので、今後かかる行為はいたしません。

貴組合からの、昭和56年以降の一時金その他労働条件に関する団体交渉申入れを組合の組織問題などを取り上げ拒否したこと。

3 その余の申立ては棄却する。

理由

1 被申立人相互タクシー有限会社(以下「会社」という。)は、タクシー業を営み、本件申立て当時、従業員は22人、営業車両は17台であった。

申立人自交総連広島地本福山支部(以下「支部」という。)は、福山市内の交通運輸事業に従事する労働者をもって組織し、本件申立て当時、組合員は30人、会社における組合員は5人であった。

なお、支部は、昭和57年6月11日、それまで同支部さん下の単位労働組合であった相互タクシー分会(以下「相互分会」という。)ら3分会を統合し個人加盟の組織とした。

2 会社は、支部の申し入れた団体交渉に応じないのは、支部が、相互分会の結成に当たって上部団体を全国自動車交通労働組合連合会(以下「全自交」という。)であると偽りながらこれを認めようとせず、その後結成された全国自動車交通労働組合総連合会(以下「自交総連」という。)に加盟したにもかかわらずその通知もしないためであって、本件は不当労働行為とは関係ない旨主張するので、以下判断する。

⑴会社においては、昭和56年に発生した従業員2名の解雇問題に係る裁判で、昭和53年8月相互分会の結成当初交わされた「組合員の身分及び一切の労働条件については組合と協議する」旨の条項を含む確認書の効力の有無が昭和56年12月ころから争われるようになった。そのころから会社は、相互分会の再三にわたる一時金などについての団体交渉申入れに応じなくなった。

そして、会社は、相互分会の団体交渉申入れに対して、相互分会が、結成当初、全自交広島地本福山支部相互分会と称したのは、上部団体を全自交と偽ったものであること、その後も自交総連に加盟したとの通知はなされていないことなどの回答を繰り返し、これに対し、相互分会は、上部団体を全自交から自交総連に変更したものに過ぎず、会社が団体交渉に応じないのは理由がないことなど申入れをしていた。ちなみに、上記解雇問題が発生するまでは、団体交渉は開かれ協定等も結ばれていた。

翌昭和57年から58年にかけても、相互分会及び支部は、再三、会社に対し、昭和56年以降の一時金その他労働条件について団体交渉を申し入れたが、団体交渉が開かれないまま推移し、その間、会社は、支部の団体交渉申入れに対し、支部とは団体交渉をするようになっていない旨回答し、後には、団体交渉申入書の受け取りを拒むなどした。

昭和59年3月23日、支部は、重ねて、昭和56年以降の一時金、勤務体系変更等について3月26日に団体交渉を開くよう団体交渉申入書を郵送したが、「社長が不在である」として返却された。

⑵続いて、昭和59年3月29日、支部は、このような状態を打開するため、会社における組合員氏名を明示し、加盟組合の名称及び組織等について、昭和53年8月22日会社の従業員が労働組合を結成し、名称を全自交広島地本福山支部相互分会としたこと、昭和53年10月に上部団体である全自交に組織変更があり、名称を自交総連広島地本福山支部相互分会と改めたこと、上部団体は自交総連であること、昭和57年6月11日に自交総連広島地本福山支部の3分会を統合し支部を個人加盟の組織としたことなどを文書で明らかにするとともに4月2日に団体交渉を開くよう申し入れ、会社は、これを受領した。

この申入れに対し、会社は、4月1日、全自交は法人として登記した後何らの組織変更もなされておらず、自交総連は、昭和53年11月7日設立されたまったく別の新しい法人組織であること、会社において組合が結成された時には自交総連すら存在していなかったこと、また、現在では正当なる加盟通知もなされていないことなどを文書で回答し、団体交渉申入れに応じなかった。

その後も支部は、団体交渉申入れをしているが、団体交渉が開かれた事実はない。

3 以上の事実から見て、相互分会あるいは支部の上部団体への加盟の経緯、確認書の効力の有無に関係なく、現に支部が存在することは、昭和59年3月29日の支部から会社に対する通知によっても明らかであって、会社が、支部の申し入れた団体交渉に応じなかったことには正当な理由がなく、労働組合法第7条第2号に該当する不当労働行為である。

なお、支部は、謝罪文の新聞への掲載などを求めているが、主文のとおりの救済で十分であると判断する。

よって、当委員会は、労働組合法第27条及び労働委員会規則第43条の規定により、主文のとおり命令する。

昭和60年1月24日

広島県地方労働委員会

会長増原改暦

出典:「労働委員会関係 命令・裁判例データベース」(中央労働委員会)(https://www.mhlw.go.jp/churoi/meirei_db/mei/m02027.html)を加工して作成(加工:TaiLexi AI)。
本文は公表資料(PDF 等)から機械的に抽出・整形したもので、改行や記号に誤りを含むことがあります。正確な文言は原本でご確認ください。