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国会審議›第1回国会›閣法第35号
閣法第1回国会 第35号成立修正あり

農業協同組合法案

昭和22年法律第132号 農業協同組合法
提出昭和22年8月9日 内閣
付託参議院 農林委員会
衆議院 農林委員会
成立昭和22年11月7日
昭和22年法律第132号
審議会議 18回・発言 922(政府答弁等 353)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院農林委員会

  1. S22.8.22趣旨説明・質疑農林委員会 1442
  2. S22.8.25質疑農林委員会 15109
  3. S22.8.27質疑農林委員会 16111
  4. S22.8.28質疑農林委員会 17145
  5. S22.8.30質疑農林委員会 1864
  6. S22.9.17質疑農林委員会 2063
  7. S22.9.18質疑農林委員会 2174
  8. S22.10.4質疑農林委員会 285
  9. S22.10.13修正案趣旨説明・附帯決議・討論・採決(修正)農林委員会 3126
  10. S22.10.16採決(修正)農林委員会 3435
  11. S22.10.18委員長報告・討論・採決(修正)本会議 4733

参議院農林委員会

  1. S22.8.26趣旨説明・質疑農林委員会 1258
  2. S22.8.28質疑農林委員会 1351
  3. S22.9.17質疑農林委員会 1578
  4. S22.9.23質疑農林委員会 1752
  5. S22.10.7質疑農林委員会 2344
  6. S22.11.4討論・採決農林委員会 2712
  7. S22.11.7委員長報告・採決本会議 4622

提案理由

平野力三 農林大臣 昭和22年8月22日

 まず農業協同組合法案について申し上げますと、第一は自由の原則であります、農業協同組合の設立、地區及び組合員の加入、脱退等は自由であります。これは從來の農業團體がややもすれば政府の農業に對する統制政策によりましてその自主性が妨げられ、組合員の意思による組合の自由なる發展に遺憾がありましたのと異り、農民自身の立場に立つて、その正當なる發展を期待することといたしたのであります。

 第二は農民の團體として、組合における農民の主體性の確立であります。すなわち從來の農村におきましては、實際に耕作をしている農民以外の勢力が支配的でありましたがゆえに農業團體の事業におきましても非農民的利益によつて指導せられ、從つて農民團體の中心課題であるべき生産過程の協同というような仕事の進まなかつた理由の一半も、これに基くと考えられるのであります。かかる意味におきまして、本法案におきましては、組合員の資格を農民に限つたのでありますが、反面農村の生活分野をも蔽う性質のものでありますので、農民以外の者の加入も認めておる次第であります。

 第三は組合が農業生産協同體であるという趣旨に基いて、生産に關する事業の強化をはかつた點であります。從來生産關係の事業は、流通部面に比べまするととかく閑却せられた傾きがありますが、今後の要請といたしましては、生産過程の合理化によつて、生産力の増進をはかることはきわめて重要でありまして、これを行うことなくしては組合活動も効果的でなく、新たなる協同運動の目的を達成することもできないものと思うのであります。かかる意味におきまして、本法案におきましては、土地の開發、水利の管理、農作業の協同化に關する施設、農村工業等が組合事業の對策であることを明記することといたしたのであります。もとよりこのことは、法律の上に規定を設けるということだけで目的を達するわけのものではありませんが、ここに導き、これを助長することは農村對策として努むべき重要な方策と考えている次第であります。

 第四は組合の自主性尊重の建前から、組合に對する行政廳の監督權を一定範圍に制限した點であります。本案におきましては、組合設立に對する認可は、これを形式的審査をなすに止め、いやしくも法規に適合し、かつ正規の手續を經て結成せられた組合は、行政廳においてすべて認可をしなければならぬことといたしたのであります。この點は從來と全然異なつておりまして、農民の自由なる意思と判斷にゆだねられることとなしましたと同時に、結果もまた農民自身の責任に歸する次第でありまして、農民諸君の深い自覺を切望いたすのであります。次に農業協同組合法の施行に伴う農業團體の整理等に關する法律案につきまして、その大體を御説明致します。

 この法律案は農業協同組合法の施行に伴いまして、從來の農業會、農業實行組合、養蠶實行組合等の團體の圓滑かつすみやかな解置を行い、新たなる農業協同組合の健全なる發展を期するための措置に關するものでありますが、その要點を御説明致しますと、まず第一は既存の既存の農業會は協同組合法施行後八箇月内に解散せねばならぬことであります。

 これは比較的短期間でありますので、農業會におきましては事務の處理上やや困難を伴うものと考えられるのでありますが、自由なる協同組織に對して、高まつております農村の意氣込みに顧み、また現下の環境において農業會を長く存續致させますことは、種々の關係から好ましくありませんので、その速やかな解散の措置をとつた次第であります。

 第二は農業會の財産を協同組合に引繼ぐ措置をとつた點であります。農業會が何らかの方法によりましてそのまま農業共協同組合となることは、新しい協同組合の精神を没却することとなりますので、これを認めぬことといたした次第でありますが、多年にわたる組合運動の結果として蓄積せられている農業會の財産を、農業協同組合に引繼がしめることは當然必要でありますので、これに對する措置を講じた次第であります。すなわち農業會の財産は、各會員に對し公平に分配せらるわけでありますが、現農業會の會員は多くは新しい協同組合の構成員となるのでありますから、協同組合はその組合員が舊農業會に對して有して居りますところの權利の割合に應じて、農業會の財産の引繼を要求できるようにいたしたのであります。

 以上が兩方案の主要な内容でありますが、何卒愼重御審議の上速やかに御協賛あらんことを切望する次第であります。

第1回国会衆議院農林委員会議録第14号10頁(昭和22年8月22日)〔平野力三農林大臣発言・発言番号10〕 会議録 国会会議録検索システム

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=100101035)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。