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国会審議›第5回国会›閣法第118号
閣法第5回国会 第118号成立修正あり

教育職員免許法施行法案

昭和24年法律第148号 教育職員免許法施行法
提出昭和24年4月25日 内閣
付託参議院 文部委員会
衆議院 文部委員会
成立
昭和24年法律第148号
審議会議 9回・発言 446(政府答弁等 109)

審議経過

右の数字は会議の発言数

参議院文部委員会

  1. S24.5.7趣旨説明文部委員会 928
  2. S24.5.14証人喚問文部委員会 1438
  3. S24.5.16質疑文部委員会 1546
  4. S24.5.21質疑・修正案趣旨説明・採決文部委員会 1795
  5. S24.5.22委員長報告・討論・修正案・修正案趣旨説明・採決本会議 31132

衆議院文部委員会

  1. S24.5.9趣旨説明・補足説明・質疑文部委員会 1475
  2. S24.5.12質疑文部委員会 16196
  3. S24.5.14修正案趣旨説明・討論・採決(修正)文部委員会 1881
  4. S24.5.16委員長報告・討論・採決(修正)本会議 3088

提案理由

高瀬荘太郎 文部大臣 昭和24年5月7日

只今は議題となりました教育職員免許法案並びに教育職員免許法施行法案につきまして、その提案理由及びこれらの法律案の骨子とするところを御説明申し上げます。

 昭和二十二年三月学校教育法が制定されまして、いわゆる六、三、三、四の新学制が定められました。この新学校制度は、民主主義教育の根本である教育の機会均等を実現すべく、從來の学校制度を根本的に変革し、民主的平和的な文化國家創造の原動力となるにふさわしい國民の育成を期したのであります。この新学制は、着々と実施をみつつあるのでありますが、これらの新しい学校の校長及び教員となる者は、それぞれよく新教育の精神及び方法を体得して、その職務の重責を果すに足る十分の資質と能力とを有しなければならないことは言をまたないところであります。学校教育法におきましては、校長及び教員の免許状その他資格に関する事項は、監督廳がこれを定めることとし、同法施行規則で暫定的に一定の者をそれぞれ校長又は教員の仮免許状を有するものとみなす旨規定いたしました、他方政府は、終戰以來、校長及び教員に対し、新教育の精神及び方法を徹底させるためにあらゆる機会を利用して現職教員の再教育のため多大な努力を傾注して参つたのであります。

 然るところ、校長及び教員の免許状その他資格に関することは、極めて重要な事項でありますから民主主義立法の精神にのつとつて、その基本的事項は、法律をもつて判定すべきであるとの趣旨により、昭和二十三年の教育委員会法及び教育公務員特例法の制定に当りましては、これらの事項は法律で定めるとの原則を規定したのであります。又教育委員会の教育長及び指導主事につきましても、その職務の特殊性にかんがみ、免許状を要するとの建前を取つて來たのでありますが、その免許状授與の所要條件につきましては、校長及び教員の資格ともにらみ合せる必要がありますので、その恒久的立法はすべて將來に讓り、教育委員会法及び教育公務員特例法の施行令で暫定資格を定めたのであります。

 政府は、これらの教育職員の資格の問題の重要性を考慮し、又この問題が教育養成機関の問題や教育需給調節の問題とも多大の関連を持つていることに鑑みまして、欧米諸國の例をも比較研究しつつこれが成案をうるよう、努力して参つたのであります。

 かかる情勢の中にありまして、この昭和二十四年度よりは、新学制の頂点であります新制大学がいよいよ発足することになり、幼稚園から高等学校に至るまでの教育養成は、すべて大学において行うことになりました。從いまして、これらの新制大学における教員養成のための教育課程を編成する必要からいたしましても、教員等の免許状その他資格について早急に立法する必要に迫まれたわけであります。

 以上申し述べました理由に基いて作成しましたのが本法案であります。

 次に、本法案の骨子とするところを簡單に御説明申し上げたいと存じます。

 第一は、本法の適用範囲でありますが、本法は大学を除き、幼稚園から高等学校に至りますまで國立公立私立を問わずすべての学校の校長及び教員並びに教育委員会の教育長及び指導主事に適用されるのであります。これらの教育職員には、本法によりそれぞれ免訴状を有することを必要とするのであります。尚旧学校制度の時代には御承知のように、教員についてのみ免許状の制度があつたのでありますが、今回本法により、新たに校長免許状制度が確立されたことを申し添えたいと存じます。

 第二は、免許状の種類を旧來のものに比して多種にしたことであります。これは一面におきましては、教育職員の充足を容易ならしめる必要からでありますが、その大きなねらいとするところは、教育職員が常に研究と修養に励むことによつて、その地位の向上を図る途を開いたことであります。即ち、免許状は、普通、仮、臨時の三つに分け、更に普通免許状は一級、二級とし、これによつて本法第一條に掲げる教育職員の資質の保持と向上を図ろうとするのであります。又この免許状の種類を合理的に分類することによつて、將來教育職員の職階制を定める場合の一つの基準を與えることができたと存ずるのであります。

 第三は、免許状は、大学において一定單位を修得した者か、又は教育職員檢定に合格した者に與えることとした点であります。その單位数については別表において定め、これを修得した旨の証明書があれば、それによつて免許状を授與しようというのであります。又教育職員檢定というのは、現職者について一定年数以上良好な成績で勤務した旨の証明書を有し、大学又はこれに代るべき施設において、一定單位を修得した者について、人物、身体等を調べた上免許状を授與しようとするのであります。

 第四は、免許状の授與権者についてであります。旧制度では、旧制の中等学校、高等学校の教員については文部大臣、國民学校幼稚園の教員については都道府縣知事が、授與権者となつておりましたが、この中央集権的傾向を排して、すべて都道府縣に一任することとしたのであります。即ち國立又は公立の学校の校長及び教育職員並びに教育長及び指導主事については都道府縣の教育委員会を、私立学校の校長及び教育職員については都道府縣知事を授與権者としたのであります。

 第五は、旧免許状は、すべて終身有効でありましたが、本法によれば、仮免許状、臨時免許状については有効期間が制限されているのであります。これは我が國の経済状態にかんがみ、教育職員となる者の負担を軽減すると共に、教育職員の充足を容易にするため、採つた措置であります、尚これらの免許状を持つた者が、現職中に努力すれば上級の免許状を得る途も開いたのであります。

 第六は、從來もありました免許状の取上げについて、その事由を定めるとともに、取上げの場合には特に愼重を期し、本人の利益を守るため事前の審査制度を確立したことであります。

 第七は、罰則規定を設けたことであります。虚僞又は不正の事実に基いて免許状を授與し、又はその授與を受けた者を罰すると共に免許状を有しないのに拘わらず、これを教育職員に任命した者又は教育職員となつた者にも刑罰を以て臨み、免許状制度の徹底を期したことであります。

 その他從來の免許法令の不備欠陷を是正し、新免許制度の運営に遺憾のないよう処置いたしました。

 次に、教育職員免許法施行法案でございますが、本法案は免許法の制定に伴い必要な事項を規定したのであります。その第一は旧令による教員免許状を有する者について特例を設け、これらの者には、それぞれ適当な新免許状を有するものとみなす旨規定したのであります。

 第二は、從前の規定による学校の卒業者等に対しまして、教育職員檢定により、それぞれ相当の新免許状を授與することができる旨規定したことであります。

 第三は、いま申し述べましたところにより、新免許状を授與された者について、それぞれ在職年数と相当の講習終了を條件として上級の免許状を授與することといたしたことであります。

 第四は、免許法の制定を伴い改正を加える必要のある学校教育法、教育委員会法及び教育公務員特例法について一部改正を行つたことであります。

 以上申し述べましたのが、教育職員免許法案及び同法施行法案の提案理由並びにその骨子とするところであります。

 何とぞ愼重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願いいたします。

第5回国会参議院文部委員会会議録第9号1頁(昭和24年5月7日)〔高瀬荘太郎文部大臣発言・発言番号8〕 会議録 国会会議録検索システム

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=100501118)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。