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国会審議›第5回国会›閣法第131号
閣法第5回国会 第131号成立修正あり

水先法案

昭和24年法律第121号 水先法
提出昭和24年4月27日 内閣
付託参議院 運輸委員会
衆議院 運輸委員会
成立
昭和24年法律第121号
審議会議 9回・発言 286(政府答弁等 99)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院運輸委員会

  1. S24.5.9趣旨説明運輸委員会 15141
  2. S24.5.12質疑・採決運輸委員会 17158
  3. S24.5.13採決・委員長報告本会議 28110
  4. S24.5.22参議院回付案・参議院回付案同意本会議 36114

参議院運輸委員会

  1. S24.5.11趣旨説明運輸委員会 1539
  2. S24.5.13質疑運輸委員会 1771
  3. S24.5.14質疑運輸委員会 1832
  4. S24.5.16修正案趣旨説明・採決(修正)運輸委員会 1911
  5. S24.5.18委員長報告・採決(修正)本会議 2997

提案理由

大屋晋三 運輸大臣 昭和24年5月9日

ただいま上程されました水先法案について、提案理由を御説明いたします。

 現行水先法は、明治三十二年の制定にかかる古い法律でありまして、現在の事態にふさわしくない多くの点が存するのでおります。すなわち終戰後著しく変貌いたしましたわが國海運の実情と、これが復興に関する將來の困難な見通しとは、ますます航行の安全を確保して一隻一トンの船舶といえども、これを大切にし、海難による損失を防止するとともに、あわせて海難船舶による港湾施設の損壞、水路の障害等の事故を防止する必要が痛感されるのでありますが、現行水先法は、内容的にこの面においてすでに十分でないものがあるのみならず、新憲法のもとにおいては、他の古い諸法律と同樣、改廃整理を要する條項も多数あるのであります。政府といたしまして、これらの点にかんがみ、終戰後いち早く新しい水先制度確立のため、これが全面的改正の必要を認め、研究に着手いたしまして、昨年三月一應成案を得たのでありますが、ある種の事情のため、当時開会本中第二國会へ提出できず、同國会においては、水先人の年齢制限の廃止に関する一部改正だけにとどまつたのであります。

 この法律案は、現行法の内容を刷新するとともに、法律の形式をも整える意味におきまして、現行法を廃止し、新法を制定するという形をとつておりますが、これにより改正せんとするおもな点は、大体次の九点であります。

 先ず第一に水先人の欠格事由の整理でありますが、現行法に規定する欠格事由の中には、新憲法のもとにおいては適当でないと認められるものがありますので、これを整理いたしました。

 次に水先業務の免許営業たることを明確にいたした点でありまして、現行法においては、水先免状の受有あるいはその行使の禁止、または停止等の規定を置いておりますので、その観念が明瞭でありませんので、水先人は免許を受けるべきものとして、水先業務の免許営業たることを明確にいたしました。

 次に水先人の免許について更新制を採用いたしました。現行法においては、一旦水先人となると、原則として終身水先人たり得るのでありますが、これは適当ではありませんので、五年目ごとに免許を更新することといたしました。

 次に水先人区の整備についてでありますが、現行法においては水先区は、命令で定めることとし、現在においては省令により二十二の水先区が定められておりますが、水先区を命令で定めることは適当でありませんので、これを直接法律をもつて規定いたしますとともに、現在の水先区のうち、適当ではない箇所を、実情に即するよう改めることといたしました。

 次に強制水先制度を採用したことであります。現行法においては水先は、すべて任意水先でありますが、海難防止の実をあげるためには十分でありませんので、一定の区域においては、一定の船舶に対する水先を強制とし、船長は必ず水先人を使用すべきものとしました。

 次に具体的な水先業務遂行に関する規定を整理したことでありまして、現行法においては、具体的な水先業務のやり方について、実に詳細な規定を置いておりますが、その必要を見ませんので、実情に即してこれを整理することといたしました。

 次に監督規定の整備についてでありますが、現行法においては、水先業務に不必要に干渉し過ぎるような規定がある反面、監督上不備な点がありますので、これに関する規定を整備することといたしました。

 次に新たに水先審議会を設置したことでありまして、水先制度は、公共的施設としてわが國近海の特殊事情にかんがみ、内外國船舶に関係するところが多く、その運用改善には、特に愼重を期さなければなりませんので、水先人試驗の基準の設定、水先人の配置、強制水先区の指定、監督権の発動、その他水先制度に関する、重要な事項について調査審議させるため、新たに水先審議会を設けることといたしました。

 最後に罰則の整理でありますが、現行水先法は、現行刑法以前の法律でありまして、刑法に讓つてしかるべきような刑罰規定が存するほか、その他の罰則についても適当でないものがありますので、これを実情に即するように整理することといたしました。

 以上簡單でありますが、本法案の提案理由の御説明を終ります。何とぞ愼重御審議の上、すみやかに御可決あらんことを切望いたします。

第5回国会衆議院運輸委員会議録第15号14頁(昭和24年5月9日)〔大屋晋三運輸大臣発言・発言番号77〕 会議録 国会会議録検索システム

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=100501131)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。