農業改良助長法の一部を改正する法律案
衆議院 農林委員会
昭和25年法律第86号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
坂本實 政府委員(農林政務次官) 昭和25年2月21日ただいま提案になりました農業改良助長法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。
日本農業の民主的な立直しのため、農地改革の実施及び農業協同組合の発足と相まつて、新しい構想に基く農業改良事業が始められて、以来一年有余になります。この事業を推進し、日本農業の要請に即応する試験研究を行い、その成果を迅速に普及し、農家の自発的意思と理性に働きかけて、農業及び農民生活の改善をはかることは刻下の急務と考えられます。能率的な農法の発達、農業生産の増大及び農民生活の改善をはかるために、農業に関する科学技術の発達及びその成果の有効な普及を目的とする農業改良助長臓は、第二国会を通過いたしまして、昭和二十三年七月十五日公布施行せられましたが、その後この法律を運用した経験に基きまして、その立法趣旨をさらに有効適切に実現するよう数箇所につき早急に改正したいと考えるものであります。
第一は、第八条の試験研究資金の流用禁止規定についてでありまして、試験研究用の土地または建物の購入、借入等に対してもこの法律により資金を交付しまたはこの法律により交付された資金を使用し得る道を開き、試験研究推進のため、資金の有効適切な利用をはかりたいと考えるわけであります。
第二は、第十六条に掲げられました協同農業普及事業に対する補助金の割当基準についてであります。この補助金の大部分は、普及関係職員、ことに改良普及員の設置費でありまして、これら改良普及員は、市町村に少くも一名以上配置できることを理想といたしております。しかるに現行規定では、補助金総額の九割までを各都道府県の農業人口、耕地面積の割合のみに応じて配分することとなつており、現地の実情に即せず、事業の円滑の遂行に支障がありますので、配分基準の一として、市町村数に対しても適正な考慮を払い、かつ都道府県の特殊事情の比重を高めて、補助金割当の適正を期したいと考えたのであります。
第三には、協同農業普及事業の資金を有効に使用するため第二十条の二を新しく設けまして、その事業の実施状況が不良であるような場合に補助金の割当後もその交付を停止し得る道を開きたいと考えるのであります。
最後に第二十三条関係でありますが、現行法のものにおきましては、特別の理由によつて補助金の割当または交付をしない場合に、その補助金は不要額となることになつておりますが、限られた補助金を有効に使用するため、それと他の都道府県に交付し得る道を開きたいと考えるものであります。
以上提案理由を御説明申し上げましたが、なお詳細につきましては政府委員より申し述べます。何とぞ慎重に御審議の上なるべくすみやかに御可決願いたいと存じます。
第7回国会衆議院農林委員会議録第7号3頁(昭和25年2月21日)〔坂本實政府委員発言・発言番号9〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=100701045)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。