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国会審議›第7回国会›閣法第137号
閣法第7回国会 第137号成立修正あり

牧野法案

昭和25年法律第194号 牧野法
提出昭和25年3月29日 内閣
付託参議院 農林委員会
衆議院 農林委員会
成立昭和25年4月26日
昭和25年法律第194号
審議会議 8回・発言 374(政府答弁等 147)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院農林委員会

  1. S25.3.31趣旨説明・質疑農林委員会 2270
  2. S25.4.3採決農林委員会 2362
  3. S25.4.8委員長報告・採決本会議 3585
  4. S25.4.29参議院回付案・参議院回付案同意本会議 4496

参議院農林委員会

  1. S25.4.12趣旨説明・質疑農林委員会 2379
  2. S25.4.13質疑農林委員会 2480
  3. S25.4.24質疑・修正案趣旨説明・討論・採決(修正)農林委員会 31123
  4. S25.4.26委員長報告・採決(修正)本会議 4689

提案理由

坂本實 政府委員(農林政務次官) 昭和25年3月31日

ただいま御審議を願います牧野法案の提案理由を御説明いたします。

 畜産の振興の必要は、いまさら申し上げるまでもないことでおりますが、この畜産振興の基礎をなす粗飼料資源供給の大宗である牧野は、きわめて重要性を有するものでありまして、農地改革が牧野にも拡大されたことは、この重要性の一端を示すものにほかなりません。特に現下の飼料事情におきましては、牧野の生産性の維持、向上をはかり、牧野経営の合理化を促進する必要が倍加しているとともに、他面また国土の保全上から、牧野の緑化促進が要請されているのであります。

 わが国の牧野の改良が識者によつて叫ばれ出したのは明治以後のことでありますが、昭和六年に至り初めて牧野法が施行されるに至り、この法律によつて牧野の改良が制度化され、国の助成政策によつて改良が促進されたのでありますが、この法律は、牧野用施設に関して改良事業を行うことを目的とした強制設立、強制加入制度を伴う牧野組合に関する事項を骨子としたものであり、現下の農業協同組合の整備等に伴う新情勢に即応しないものとなつたのであります。他方、戰時戰後を通じて行われた過放牧や濫獲によつて、牧野中にはようやく荒廃の度を加え、このまま放置することは、いたずらに土壌の侵蝕を受けやすい状態に放置することとなるものも生じ、国土の保全上も重要な問題となつておるのであります。

 かかる状況にかんがみまして、特に公共的な牧野について、その管理経営を適正にし、その改良を促進するとともに、また国土保全上から支障のある牧野については、その緑化をはかり、あわせて飼料資源をつちかうことが緊急の要務となつたのであります。

 次に提出法律案の内容を簡單に御説明いたします。

 第一は、地方公共団体の管理する牧野について、牧野の管理を適正にするため、牧野管理規程を作成する事項であります。地方公共団体の管理する牧野については、団体の性格等にかんがみ、自作農創設特別措置法において、特に牧野買収の対象から除外し、共同利用の形態を存続して参つておるのでありますが、一般的には、その利用状態が悪く、買収除外の趣旨にも沿つていない現状のものもありますので、その利用価値を高めるため、その管理者に、牧野の維持改良に必要な牧野管理規程を定める義務を負わしめたものであり、これによつて牧野利用の効率化をはかるわけであります。この点につきましては、現在河川及び堤防で牧野として利用されているものについても、地方公共団体の管理するものについては、牧野と同じように管理規程を定めさせることといたしております。

 第二は、保護牧野の制度に関する事項であります。畜産の用に供する牧野であつて、国土の保全上重大な障害があるものに対して、その保全及び改良に関し、とるべき必要な措置の指示を行うことができる趣旨のものであります。経済的に技術的に、畜産基地となり得る可能性がある牧野に対する措置でありまして、この点で保安林制度における原野に対する考え方と異るわけであります。

 第三は、第一及び第二に述べました措置にかかる牧野の保全及び改良事業を行う者に対する奨励措置に関する事項でありまして、資金の融通、牧野改良に必要な資材の供給等について、必要な措置を講ずることを、政府の方針として明らかにしたことであります。

 第四は、牧野の害虫の駆除を命ずることができる権限、その他必要な報告徴収をする権限に関する事項であります。

 第五は、現行法の廃止に関する事項でありまして、改正牧野法の施行とともに、現行法は廃止され、牧野組合は解散することとなることであります。

 以上が牧野法案の大要であります。なお最後につけ加えたいと存じますが、土地改良法中に牧野の改良を含ませることをも内容といたしまして、別途議員提出として予定されておりまするが、この法案は、牧野が上述のような特殊性があるために、議員案と表裏一体となり、牧野行政の完全を期するために必要なものであります。

 何とぞ愼重御審議の上、すみやかに御可決されることをお願いする次第であります。

第7回国会衆議院農林委員会議録第22号3頁(昭和25年3月31日)〔坂本實政府委員発言・発言番号4〕 会議録 国会会議録検索システム

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=100701137)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。