ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く経済安定本部関係諸命令の措置に関する法律案
衆議院 経済安定委員会
昭和27年法律第88号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
福田篤泰 政府委員(経済安定政務次官) 昭和27年2月1日ただいま議題となりましたポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く経済安定本部関係諸命令の措置に関する法律案につき、その提案の理由を御説明いたします。
終戰以来連合国の占領政策を円滑に遂行するために多くのいわゆるポツダム命令が出され、法律によつて規定されるべき事項がこれによつて規定されて来たのでありますが、平和条約の締結に伴い、これらポツダム命令のうち必要なものを法律に切り替えることといたしたのであります。このため政府はポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件の廃止に関する法律を今国会に提出するとともに、現行のポツダム命令の存続、改正、廃止はそれぞれ所管官庁ごとに法律を出して規定することといたしたのであります。
経済安定本部所管のポツダム命令は、外国人の財産取得に関する政令(昭和二十四年政令第五十一号)、外国政府の不動産に関する権利の取得に関する政令(昭和二十四年政令第三百十一号)、物価統制令(昭和二十一年勅令第百十八号)及び地代家賃統制令(昭和二十一年勅令第四百四十三号)の四件でありますが、このうち外国人の財産取得に関する政令及び外国政府の不動産に関する権利の取得に関する政令につきましては一部改正の上存続し、物価統制令及び地代家賃統制令はそのまま存続せしめることとしたのであります。
まず外国人の財産取得に関する政令及び外国政府の不動産に関する権利の取得に関する政令について御説明いたします。
平和条約第十二条の規定によりますと、我国は、平和条約に調印し批准した国の国民に対しては、財産取得等に関し日本国民と同様の待遇を与えなければならないことになつております。ところが上記両政令は、財産取得について外国人と日本人とを区別し、外国人または外国政府による不動産等の取得を制限しておりますので、この平和条約第十二条と合致するように両政令を一部改正の上存続することといたし、この法律案を提出いたしたわけでありますが、その要旨は、まず外国人の財産取得に関する政令につきましては、一、財産取得に関し平和条約に調印し批准した国及び中立国の国民に内国民待遇を与えるため、新たに一条を設け、これらの外国人を指定してこの政令の適用を除外するように改めるとともに、外国人の定義を整理し、また外国人がこれらのこの政令の適用をうけない外国人から財産を取得する場合について規定する等の必要な改正をし、二、昭和二十五年五月「外資に関する法律」制定に伴い削除すべき条項であつてそのままになつているものを、この際削除する等不要な条項を整備することとしたのであります。
次に外国政府の不動産に関する権利の取得に関する政令につきましては、前述の平和条約に調印し批准した国及び中立国政府をこの政令の適用から除外する措置としましては、現在の第二条の規定で指定することにより目的を達せられますので、別段の改正はなく、ただ連合国最高司令部に関する条項を削除するための小部分の改正を施すことにとどめましたのであります。
次に物価統制令及び地代家賃統制令について御説明いたします。
まず物価統制令につきましては、物価統制は若干の重要品目を除き大幅に撤廃せられたのでありますが、なお現下の経済情勢よりいたしましてこれを存続せしめることが必要であります。
地代家賃統制令につきましても、現下の逼迫した住宅事情よりいたしまして、地代及び家賃は、依然として統制する必要があります。
なお両政令はともに現行のままで目下のところ実施上不備な点はありませんので、内容は改正せずしてそのまま存続せしめることにいたしました。
以上ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く経済安定本部関係諸命令の改正に関する法律案の提案理由につきまして概略を御説明いたしましたが、何とぞすみやかに御審議の上、御賛成せられるよう切望する次第であります。
第13回国会衆議院経済安定委員会議録第2号2頁(昭和27年2月1日)〔福田篤泰政府委員発言・発言番号5〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=101301020)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。