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閣法第16回国会 第58号成立

少年法及び少年院法の一部を改正する法律案

昭和28年法律第86号 少年法及び少年院法の一部を改正する法律
提出昭和28年6月20日 内閣
付託衆議院 法務委員会
参議院 法務委員会
成立
昭和28年法律第86号
審議会議 6回・発言 194(政府答弁等 73)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院法務委員会

  1. S28.6.23趣旨説明法務委員会 352
  2. S28.7.7質疑・採決法務委員会 793
  3. S28.7.8委員長報告・採決本会議 1914

参議院法務委員会

  1. S28.6.26趣旨説明法務委員会 421
  2. S28.7.15質疑・採決法務委員会 13104
  3. S28.7.17委員長報告・採決本会議 2342

提案理由

犬養健 法務大臣 昭和28年6月23日

 次にただいま上程になりました少年法及び少年院法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を御説明いたします。

 この法律案は、少年院法第二十一条の規定による代用少年鑑別所、代用特別少年院等の特例的措置が、本年七月三十一日までで廃止されることになつておりますので、これに伴う立法上必要な措置をとろうといたすものでありまして、その趣旨及び内容におきまして、さきに第十五回特別国会に提出され審議未了になりましたものと同じものでございます。

 まず、少年法の一部改正について申し上げますと、この八月一日から家庭裁判所が観護の措置をとつた少年を収容する所は、本来の少年鑑別所だけとなるのでありますが、少年鑑別所の所在地からかなり離れた所にある多くの家庭裁判所支部の事件について、家庭裁判所が少年鑑別所送致の観護措置をとつた場合において、交通事情等の理由から、ただちに少年鑑別所に収容することが不可能であるか、または著しく困難である場合が少なからず生ずるものと考えられるのでありまして、かような場合に、家庭裁判所が決定をもつて、少年をもよりの少年院または拘置監の特に区別した場所に一時、かりに収容する措置をとることができるものといたしたのであります。しかしながらその仮収容の期間につきましては、鑑別少年の性格にかんがみまして、少年院または拘置所に収容したときから七十二時間を越えてはならないものとして制限し、かつ本人の利益のために、この期間を観護の措置によつて少年鑑別所に収容した期間として計算するものとしておるのであります。

 なおこれに関連して、第二十六条を改めて、この仮収容の決定の執行に関する規定を置くことといたした次第であります。その他附則中に、この改正に伴う経過措置として、この一部改正法律の施行前に観護の措置を受けて少年院または拘置監に収容されている少年であつて、少年鑑別所へ移送するいとまのない者をこの仮収容の措置をとられた者とみなす旨の規定を置いておるのであります。

 次に、少年院法の一部改正について申し上げたいと思います。この改正の要旨は、医療少年院について、男女を分隔する施設がある場合には、必ずしも男女の別に従つて設ける必要がないものとすること、及び少年院に収容中の者を移送等のため同行し、または少年鑑別所に収容中の者を審判等のため同行する場合口において、やむを得ない事由があるときは、これをもよりの少年鑑別所もしくは少年院または拘置監の特に区別した場所にそれぞれかりに収容することができるものとすることの二点であります。

 その第一点の医療少年院の施設のことにつきましては、御承知の通り現在少年院は、少年院法第二条第六項の規定によりまして、男女の別に従つて設けることになつておりますが、医療少年院につきましては、その施設が十分でないため、同法第二十一条第三項の規定により、この七月三十一日までの特例的措置として、男子の医療少年院の一部を特に区別して女子をあわせて収容することができるものとされているのでありますが、医療少年院につきましては、従来の経験に徴しますると、男女別にそれぞれ独立の施設を設ける必要性も少く、かつ同一施設内であつても男女を分隔することができれば十分であると考えられるのであります。従つてこの際、医療少年院については、男女を分隔して収容する施設がある場合は、必ずしも男女の別に従つて別々に設置する必要がないものといたしたのであります。

 第二点の少年院または少年鑑別所に収容中の者の仮収容のことにつきましては、この八月一日から、家庭裁判所支部係属事件の少年で現在代用少年鑑別所に収容されているような者も、すべて本来の少年鑑別所に収容されることとなるのでありますが、家庭裁判所の支部は、おおむね少年鑑別所の所在地からは遠隔の地にありますので、審判等のため少年を家庭裁判所支部に同行した際、交通事情その他のため、その日のうちに帰つて来ることができない等のやむを得ない事情が生ずることもあるものと考えられるのでありまして、これらの場合に、これをもよりの少年院または拘置監の特に区別した場合に一時かりに宿泊させることができるようにするとともに、また少年院に収容中の者の移送の場合につきましても、やはり同様のことが考えられますので、この際少年鑑別所に収容中の者についてと同様な措置をとり得るようにする旨の規定を置いたのであります。その他八月一日からその効力がなくなります経過規定の整理をいたしておる次第であります。

 以上がこの法律案の提案の理由でございます。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことを希望申し上げる次第であります。

第16回国会衆議院法務委員会議録第3号2頁(昭和28年6月23日)〔犬養健法務大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=101601058)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。