学校教育法等の一部を改正する法律案
参議院 文部委員会
昭和28年法律第167号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
田中義男 政府委員(文部事務官(初等中等教育局長)) 昭和28年7月2日学校教育法等の一部を改正する法律案の趣旨につきまして補足説明をいたします。
本法律案は、教科用図書の内容の充実と教育水準の維持向上をはかるため、教科用図書の検定は文部大臣において行うこととし、これに伴つて関係四法律の一部に改正を加えるほか、若干の規定を整備しようとするものであ
次に各条につきまして、内容を御説明申し上げます。
法案の第一条は、学校教育法の一部改正でありますが、まず現行法について申し上げますと、学校教育法第二十一条第一項におきましては「小学校においては、監督庁の検定若しくは認可を経た教科用図書又は監督庁において著作権を有する教科用図書を使用しなければならない」とされており、この規定は第四十条によつて、中学校の場合に準用されております。
従いまして、本法律案第一条は、さきに申し述べました趣旨にのつとり同法第二十一条第一項中の「監督庁の検定若しくは認可」を「文部大臣の検定」に、「監督庁において」とあるを「文部大臣において」に改めようとするものであります。認可規定を削除いたしましたのは、検定教科書が普及しました現在においては、最早この制度を存続せしめる必要がなくなつたからであります。
次に同法第二十三条及び第二十六条中の「市町村立小学校の管理機関」を「市町村の教育委員会」に改め、現行第百七条を削除いたしましたのは、教科用図書の検定と直接関連するものではありません。
御承知の通り、昭和二十七年十一月一日全市町村に教育委員会が設置されましたので、昭和二十七年十一月一日以降は、すべて各市町村におかれた教育委員会が、市町村立小学校の管理機関となりましたので、これを明確にいたしますために、改正を加えたものであります。
次に第四十九条及び第五十一条の規定の改正でありますが、これは高等学校の教科用図書に関するものであります。
現行法によれば、高等学校並びに盲学校、聾学校及び養護学校の教科用図書につきましては、第四十九条及び第七十三条の規定により監督庁がこれを定めるものとし、その監督庁は、第百六条第一項の規定により当分の間文部大臣とするとなつているのであります。この規定に基き、文部省令たる学校教育法施行規則第五十八条におきましては「高等学校の教科用図書は、文部大臣の検定を経たもの又は文部大臣において著作権を有するものを使用しなければならない。前項に規定する教科用図書のない場合に使用すべき教科用図書は、校長がこれを定める」とし、この規定は、盲学校及び聾学校にも準用されているのであります。このように高等学校、盲学校、聾学校及び養護学校の教科用図書につきましては、学校教育法において直接規定していないのであります。しかし、教科用図書の重要性にかんがみ、小・中学校同様これを法律において規定することを適当と認め、小・中学校に関する規定を準用することといたしまして、第四十九条、第五十一条及び第七十六条に改正を加えたわけであります。
なお、高等学校の職業に関する教科等の教科用図書並びに盲学校、聾学校及び養護学校の特殊の教科用図書は、現在学校教育法施行規則第五十八条において認めているような特例措置を必要といたしますので、第百七条を新設してこの特例を認めるようにしたわけであります。
第二条は教育委員会法の一部改正であります。
教育委員会法第五十条第二号におきましては、都道府県教育委員会が行う権限の一つとして文部大臣が定める基準に従い、都道府県内のすべての学校の教科用図書の検定を行うことを掲げております。
更に、同法第八十六条におきましては、教科用図書の検定は第五十条第二号の規定にかかわらず用紙割当制の廃止されるまで、文部大臣が行うものと規定しているのであります。
今後、文部大臣が検定を行うことといたしますので、これらの規定を削除し、並びに第四十五条及び第四十七条中検定に関する字句を削除したのであります。
第三条は、私立学校法の一部改正であります。
私立学校法第七条におきましては、都道府県知事の権限として、教科用図書の検定を規定しています。更に、同法附則第十三項におきまして、この権限は用紙割当制が廃止されるまで文部大臣が行うものとされておりますので、第二条の教育委員会法の改正の場合と同様の趣旨により、これらの規定を削除することとしたわけであります。
第四条は、文部省設置法の一部改正であります。
文部省設置法附則第十項におきまして、初等中等教育局の事務といたしまして、当分の間教科用図書の検定を行うことが規定されておりますが、第一条の学校教育法の改正に伴い、この事務は一般的に文部大臣の権限となりましたので、第五条の文部省の権限及び
第八条の初等中等教育局の事務として、新たに規定を加えたわけであります。
以上補足説明を終ります。
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第16回国会衆議院文部委員会議録第6号2頁(昭和28年7月2日)〔田中義男政府委員発言・発言番号4〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=101601111)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。