狂犬病予防法の一部を改正する法律案
参議院 厚生委員会
昭和29年法律第80号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院厚生委員会
- S29.2.1趣旨説明・質疑厚生委員会 471
- S29.2.16質疑厚生委員会 669
- S29.2.24質疑厚生委員会 811
- S29.3.2質疑・修正案趣旨説明・討論・採決(修正)厚生委員会 1041
- S29.3.6修正案・委員長報告・採決(修正)本会議 1632
提案理由
草葉隆圓 国務大臣 昭和29年2月1日ただいま議題となりました狂犬病予防法の一部を改正する法律案につきまして、提案理由を御説明いたします。
狂犬病予防法の施行以来狂犬病の予防に努めました結果、その発生は、逐次減少して参りましたが、なお、根絶に至らず年々相当数の発生をみる現状でありますので、さらに一層狂犬病予防措置の強化に努め、すみやかに日本全土からその根絶をはからなければならないと考えられる次第であります。本法律案は、これが対策の一環といたしまして、次に述べるような改正を行おうとするものであります。
第一に、近時いわゆる野犬の激増にかんがみ、関係各方面からの要望にこたえ、その対策といたしまして狂犬病予防員が犬の所有者からその不用となつた犬の引取りを求められたときは、これを引取つて処分しなければならないこととし、犬の野犬化防止の一助といたしました点であります。
第二に現在狂犬病予防員が犬を捕獲しようとして追跡中に犬が土地、建物等に入つた場合、そこへ立ち入ることができないため、これを逃走させ捕獲の徹底を期し得ない場合が多々ありましたので、捕獲するためやむを得ないと認める場合は、職権の濫用を防ぐため必要な制限を設けて、その場所に立ち入ることができるようにした点であります。
第三の改正点といたしましては、狂犬病が発生した場合には、繋留命令が発せられているにもかかわらず繋留されていない犬について、都道府県知事が、緊急の必要があり、かつ、抑留を行うことが著しく困難な事情があると認めるときは、抑留のみによらず狂犬病予防員をして、これらの犬を薬殺させることができるようにしたことであります。この場合、都道府県知事は、人及び他の家畜に被害を及ぼさないよう必要な措置を講じなければならないこととし、薬殺の適正化をはかつております。
以上申し述べましたことが今回改正しようとする主要点であります。
第19回国会衆議院厚生委員会議録第4号4頁(昭和29年2月1日)〔草葉隆圓国務大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
野犬の薬殺については、狂犬病予防のため緊急止むを得ず、且つ他に代るべき捕獲方法のない場合に限り、これを実施するものとする。而してこれが薬殺の実施については、場所及び日時を指定し、他に不測の災害を及ぼさざるよう周知徹底せしめると共に、犠牲動物の苦痛を軽減し、社会人心に与える影響を顧慮して慎重に措置すべきことを要望する。以上の通りであります。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=101901006)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。