日本銀行券預入令等を廃止する法律案
衆議院 大蔵委員会
昭和29年法律第66号
審議経過
右の数字は会議の発言数参議院大蔵委員会
- S29.2.23趣旨説明・補足説明・質疑・採決大蔵委員会 8111
- S29.2.26委員長報告・採決本会議 139
衆議院大蔵委員会
- S29.2.25趣旨説明・補足説明・質疑大蔵委員会 1359
- S29.2.26質疑大蔵委員会 1446
- S29.3.5質疑大蔵委員会 1752
- S29.4.2質疑・採決大蔵委員会 34119
- S29.4.3委員長報告・採決本会議 3311
提案理由
植木庚子郎 政府委員(大蔵政務次官) 昭和29年2月23日只今議題となりました日本銀行券預入令等を廃止する法律案につきまして、提案の理由を御説明申上げます。この法律案は、さきに終戦直後の経済の緊急事態に対処するため制定されました日本銀行券預入令を関係法令と共に廃止し、併せて所要の経過措置を規定いたそうとするものであります。
同令は、御承知のように昭和二十一年三月二日以前に流通していた旧日本銀行券の強制通用力を失わせると共に、これをすべて金融機関等に対する預貯金等とし、一定の制限のもとに新日本銀行券によつて引き出させることを目的といたしておつたのでありますが、企業及び金融機関の再建整備も一段落し、財産税の課税もほぼ完了した現在では、その目的をすでに達成いたしておるわけであります。ただ、終戦後の引揚者の大部分は、その帰国の際に携帯した旧日本銀行券を税関に寄託せしめられたまま現在までこれを新日本銀行券と引き換える機会が与えられていなかつたのであります。昨年九月以降旧日本銀行券の税関による保管を取り止めることとなつたのに伴いましてこれらの者に引換の機会を与えることが適当であると考えられますので、この際、日本銀行券預入令を廃止すると同時に、経過措置としてこれら引揚者及び今後の引揚者の携帯した旧日本銀行券の引換について所要の規定を設けることとした次第であります。この引換にあたりましては、国内におりました者との負担の権衡をも考慮いたしまして、その持帰り旧日本銀行券が五万円以下である場合には全額の引換を認めることとし、五万円を超える場合にはその超える金額の七割を交換することといたしました。これによりまして、現在までの引揚者について見まするに、その九九・九%以上が全額の引換を認められることと相成るわけであります。又この措置が周知されますと、今後の引揚に当つて国外において不当に旧日本銀行券を入手して帰国する場合が発生することも考慮いたしまして、引換の最高限を二十万円と定めることといたしました。
なお、引揚者の持ち帰つた旧日本銀行券以外にも、刑事事件について押収又は領置されていた旧日本銀行券等やむを得ず新日本銀行券との引換がなされていないものもありますので、これらも引揚者の場合に準じて引換の機会を与えることといたしたわけであります。
以上がこの法律案を提案いたしました理由でありますが、この法律案が一日も早く成立して新旧日本銀行券の交換が開始されることが、旧日本銀行券を携帯して帰国した引揚者全部のひとしく期待しているところと存ずる次第でございます。
第19回国会参議院大蔵委員会会議録第8号1頁(昭和29年2月23日)〔植木庚子郎政府委員発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=101901035)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。