航空法の一部を改正する法律案
参議院 運輸委員会
昭和29年法律第60号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
石井光次郎 運輸大臣 昭和29年3月17日ただいま上程されました航空法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を御説明いたします。
航空法は戦後七年有余の空白期間を経て、一昨年七月に制定公布された法律でありますが、その後一年有半の間における同法運用の実績に徴し、航空機の耐空証明、航空従事者、飛行場、外国人国際航空運送事業等に関する規定につき、それぞれ実体に適合するよう所要の改正をする必要が生じたのであります。なかんずく外国人国際航空運送事業につきましては、各国との航空協定の内容が明らかとなつた今日、相互主義の原則に従い、これに対し適当かつ十分な規制を加える必要が痛感されるに至つたのであります。以上がこの法律案を提案いたす理由でありますが、主要な改正点につきまして御説明いたします。
第一は、運輸省令で定める資格及び経験を有することについて運輸大臣の認定を受けた者は、運輸省令で定める滑空機について、耐空証明及び修理改造検査を行うことができることとして、滑空機の検査の簡易化をはかつたことであります。
第二は、耐空検査、修理改造検査等の検査の結果、航空機の安全性が確保されないと認めるときには、当該航空機または当該型式の航空機全般の耐空証明の効力を停止し、または有効期間を短縮することができることとして、航空事故を事前に防止する措置を講じたのであります。
第三は、公衆の利便を増進するため必要があると認めるときは、保安庁の設置する飛行場についてその着陸帯その他の施設を公共の用に供すべき施設として指定することができることとして、これを民間航空機が使用し得る措置を講じたのであります。
第四は、航空機は、計器飛行状態のみならず、有視界飛行状態において飛行する場合にも、運輸大臣に飛行計画を通報することとし、航空の安全性の確保を期した次第であります。
第五は、外国人国際航空運送事業者の運賃または事業計画は、運輸大臣の認可を受けなければならないこととしたことであります。
第六は、運輸大臣は、必要があると認める場合には、外国人国際航空運送事業者に対して、運賃または事業計画の変更を命じ、また所定の場合には、事業の停止を命じ、または許可を取消すことができることとして、公共の利益を保護することとしたことであります。
第七は、外国航空機が本邦外から本邦内に到着し、また本邦内から本邦外に発する旅客または貨物の有償の運送を行う場合には、特に事業の許可を受けている外国人国際航空運送事業者の航空機を除き、運輸大臣の許可を必要とすることといたしたことであります。
以上、この法案の提案理由及び主要な改正点について御説明いたしました。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
第19回国会衆議院運輸委員会議録第23号4頁(昭和29年3月17日)〔石井光次郎運輸大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=101901103)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。