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国会審議›第19回国会›閣法第112号
閣法第19回国会 第112号成立修正あり

戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部を改正する法律案

昭和29年法律第68号 戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部を改正する法律
提出昭和29年3月22日 内閣
付託参議院 厚生委員会
衆議院 厚生委員会
成立
昭和29年法律第68号
審議会議 9回・発言 327(政府答弁等 125)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院厚生委員会

  1. S29.3.24趣旨説明厚生委員会 2059
  2. S29.3.26質疑厚生委員会 2278
  3. S29.3.27質疑・修正案趣旨説明・討論・採決(修正)厚生委員会 2356
  4. S29.3.27修正案・委員長報告・採決(修正)本会議 2832
  5. S29.4.10参議院回付案・参議院回付案同意本会議 3528

参議院厚生委員会

  1. S29.4.1趣旨説明・詳細説明・衆議院修正部分趣旨説明・質疑厚生委員会 2274
  2. S29.4.6質疑厚生委員会 23102
  3. S29.4.8質疑・修正案趣旨説明・討論・採決(修正)厚生委員会 24109
  4. S29.4.9委員長報告・採決(修正)本会議 3116

提案理由

草葉隆圓 厚生大臣 昭和29年3月24日

ただいま議題となりました戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部を改正する法律案の提案理由について御説明申し上げます。

 戦傷病者戦没者遺族等援護法は、昭和二十七年四月、その成立以来各方面の御協力のもとに今日に至るまで約百九十三万三千件の裁定をいたして参つたのであります。すでに御承知のとおり、遺族援護法におきまして、援護の対象となつております遺族は、戦没者が公務上生じた傷病によつて死亡した者に限られているのであります。もつともこの死亡原因の認定につきましては、太平洋戦争の戦況等にかんがみ、極力実情に即するようにいたしてはおりますが、多数の戦没者の中にはなお、公務によるものであると認定できない者も少くなく、すでに約一万九千件がこのゆえをもつて却下され、また現在審査中のもの約六万五千件の中にも同様の理由で却下されるものが相当あることが想定されるのであります。しかしながら、このように却下された事案でありましても、死没した軍人は、当時兵役の義務を果すため、軍隊の勤務に服し、かつ、厳格な軍紀のもとにおいて生活行動が規制せられていた等の軍人たる勤務の特殊性を思いますとき、その死亡の原因は、軍人の勤務と密接な関連性を有していたものというべきであります。しかるに、死亡の原因が公務に基因すると認定されたときは、遺族援護法、恩給法によつて、遺族年金、公務扶助料及び弔慰金が支給されるに反し、公務に基因しないと認定された場合は、これらの法律その他の諸立法において何らの処遇がなされないという不均衝が生じているのでありまして、よつて、これを是正するため、太平洋戦争に関する勤務に関連して負傷し、または疾病にかかつて死亡した場合においては、従来の弔慰金の支給対象とならない場合であつても、弔慰金を支給することにいたした次第でありまして、これが今回の改正の第一であります。なお、軍人が支那事変に関する勤務に関連して受傷罹病し、これにより、昭和十六年十二月八日以後において死亡し、または終戦後、すなわち、昭和二十年九月二日以後において死亡が判明した場合においても、同様に、弔慰金を支給することにいたしました。この弔慰金は、死亡した者一人につき五万円を支給するものでありまして、従来の弔慰金におけると同様に国債で交付することにいたしておりまして、その支給を受ける者の数は、約七万五千人と推定をいたしております。

 次に第二に、恩給法においては、すでに旧軍人に対し、第七項症の増加恩給または旧第一款症から旧第四款症までの傷病年金を支給することになつているのでありますが、旧傷痍軍人に対するこれらの措置に応じ、本法においても、恩給法別表第一号表ノ三に定める第一款症から第三款症までの不具廃疾の状態にある旧軍属に対しては、障害年金を支給する措置をとつたのであります。但し、これらの款症にある者に障害年金を支給するのは、結核性疾患等におけるごとく症状の不安定な状態にある者に限ることといたし、その他の者、すなわち、症状が完全に固定している者に対しては、障害年金を支給しないで障害一時金を支給することにいたしているのであります。

 以上が今次改正の大要でありますが、そのほか、これらの措置に伴いまして所要の調整を行つている次第であります。

 以上提案理由について御説明申し上げましたが、何とぞ、慎重御審議の上すみやかに御可決あらんことを切望する次第でございます。

 次に、ただいま提案されましたらい予防法の一部を改正する法律案の提案理由について御説明申し上げます。

 本改正の第一点は、国土療養所の入所患者の家族であつて生計困難の者に対し、新たに都道府県知事が、らい予防法に基き、所要の生活援護を行い得ることとしたことであります。患者家族は、生計が困難となりましても、患者に関する秘密漏洩への危惧等があつて、現行制度による生活援護措置を円滑に受け得ないうらみがありますので、これらの者をして安んじて所要の生活援護を受けしめますとともに、これによつて入所患者に対しても安んじて療養に専念させるよう、本改正を行うとするものであります。

 本改正の第二点は癩の予防及び治療に関する研究をつかさどる厚生省の付属機関として、国立らい研究所を設置することであります。将来この研究所の研究の成果により、癩予防事業が効果的に行われ、さらに患者の適切な治療の道が開けて行くことを期するものであります。

 以上がこの法律案の概要でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみかに可決されますようにお願いたします。

第19回国会衆議院厚生委員会議録第20号9頁(昭和29年3月24日)〔草葉隆圓厚生大臣発言・発言番号50〕 会議録 国会会議録検索システム

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=101901112)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。