土地区画整理法案
参議院 建設委員会
衆議院 農林委員会
昭和29年法律第119号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院建設委員会・建設委員会農林委員会連合審査会・農林委員会
提案理由
南好雄 政府委員(建設政務次官) 昭和29年3月31日ただいま提案になりました土地区画整理法案につきまして、提案の理由とその概要とを御説明申し上げます。
御承知の通り、現在土地区画整理の事業は、都市計画法及び特別都市計画法に基いて運営されているのでありますが、その施行の方法に関する主要事項は、これらの法律において準用する旧耕地整理法の規定によつているのであります。この旧耕地整理法は、明治四十二年に制定され、昭和二十四年に廃止されたものでありまして、その規定は、その後における社会事情の変遷に即応しない部分もあり、また元来農地に対して適用するために制定されたものでありますので、市街地に施行される土地区画整理の事業については、適合しない部分も少くないのであります。また都市計画法及び特別都市計画法の土地区画整理に関する規定には、各種の施行者の行う事業の間に関係権利者の取扱い等について不均衡がありますので、その調整をはかることが必要とされていたのであります。
ここにおきまして、これらの法律の土地区画整理に関する規定を統合整備いたしまして、単独法を制定し、運用の統一を期するとともに、市街地における土地区画整理事業の円滑な施行を促進して、公共施設の整備改善及び宅地の利用の増進をはかり、もつて健全な市街地の造成に寄与するため、本法案を提案した次第であります。
以下本法案の従来の土地区画整理と異なる主要な点について御説明申し上げます。
第一に、土地区画整理組合は、従来は土地所有者によつて組織されることを原則としておりましたが、近時における借地権の地位の重要性にかんがみ、事業を円滑に施行するため、借地権者もその組合の組合員としたのであります。
第二に、地方公共団体は、従来は建設大臣の施行命令によつて土地区画整理の事業を施行することとされていましたが、地方の実情に応じまして自発的に事業を施行することができることとしたのであります。
第三に、国の利害に重大な関係がある土地区画整理事業につきましては、現在も戦災都市の復興のための土地区画整理について、行政庁が施行に当つておりますが、今後におきましても建設大臣が必要と認める場合には、土地区画整理事業を行政庁に施行させることができるものとし、なお特に必要がある場合には、建設大臣がみずから施行することができることとしたのであります。
第四に、土地区画整理事業の円滑な運営をはかるために、土地の所有者及び借地権者のみならず、その他の関係権利者についても、その意見が反映し得るように必要な措置を講ずることとしたのであります。すなわち事業計画及び換地計画を定める場合におきましては、あらかじめこれらを公衆の縦覧に供し、利害関係者はこれらに関し意見書を提出できるものとしまして、その意見書の処理について必要な規定を設けたのであります。また地方公共団体及び行政庁が施行する土地区画整理事業について置かれる土地区画整理審議会の委員並びに土地区画整理組合の役員及び総代について任期を定め、改選請求または解任請求の制度を設ける等の措置を講じたのであります。
第五に、一定規模以下の過小宅地及び過小借地または関係権利者の同意があつた宅地につきましては、換地にかえて建築物の一部を与え得ることとし、密集市街地等における土地の高度利用をはかることとしたのであります。
以上が土地区画整理法案の提案理由及びその概要でありますが、何とぞ慎重御審議の上、御可決あらんことをお願いする次第であります。
第19回国会衆議院建設委員会議録第16号24頁(昭和29年3月31日)〔南好雄政府委員発言・発言番号7〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)附帯決議
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=101901128)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。