法人税法の一部を改正する法律案
参議院 大蔵委員会
衆議院 大蔵委員会公聴会
参議院 大蔵委員会公聴会
昭和30年法律第35号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院大蔵委員会・大蔵委員会公聴会
- S30.5.10趣旨説明・質疑大蔵委員会 546
- S30.5.12質疑大蔵委員会 633
- S30.5.14質疑大蔵委員会 7188
- S30.5.17質疑大蔵委員会 870
- S30.5.19質疑大蔵委員会 9180
- S30.5.20質疑大蔵委員会 10255
- S30.5.26質疑大蔵委員会 1269
- S30.5.27公聴会大蔵委員会公聴会 1103
- S30.5.28質疑大蔵委員会 1364
- S30.5.31質疑大蔵委員会 1488
- S30.6.2質疑大蔵委員会 1567
- S30.6.11修正案・修正案趣旨説明大蔵委員会 1870
- S30.6.18質疑大蔵委員会 21177
- S30.6.21質疑大蔵委員会 22192
- S30.6.22質疑・討論・採決(修正)大蔵委員会 23113
- S30.6.23修正案本会議 1
- S30.6.23委員長報告・討論・採決(修正)本会議 3243
参議院大蔵委員会・大蔵委員会公聴会
- S30.5.10趣旨説明・補足説明大蔵委員会 514
- S30.5.20質疑大蔵委員会 766
- S30.5.24質疑大蔵委員会 860
- S30.5.26質疑大蔵委員会 947
- S30.6.2質疑大蔵委員会 1244
- S30.6.9衆議院修正部分趣旨説明・質疑大蔵委員会 14182
- S30.6.20公聴会大蔵委員会公聴会 186
- S30.6.22衆議院修正部分趣旨説明・質疑大蔵委員会 2071
- S30.6.24衆議院修正部分趣旨説明・質疑大蔵委員会 2287
- S30.6.27質疑大蔵委員会 23112
- S30.6.28質疑・討論・採決大蔵委員会 24237
- S30.6.29委員長報告・討論・採決本会議 2977
提案理由
藤枝泉介 政府委員(大蔵政務次官) 昭和30年5月10日最後に、所得税法の一部を改正する法律案及び法人税法の一部を改正する法律案について、提案の理由を説明いたします。
現在の国民租税負担の状況に顧みまして、政府は、この際、勤労者、中小企業者、農民等の低額所得者の負担軽減を中心として直接税の軽減をはかるとともに、資本蓄積の促准に資する等のために所要の措置を講ずることとするほか、地方道路財源の充実をはかる等のため、必要と認められる税制の改正を行い、これにより平年度約五百億円、初年度約三百億円の減税を行うことといたしております。このうち、所租税及び法人税に関する部分につきまして、ここに改正法律案を提出した次第であります。
以下、順次二法律案についてもその大要を申し上げます。
第一に、所得税法の一部を改正する法律案でありますが、所得税につきましては、まず基礎控除額を七万円から八万円に引き上げることといたしております。これによりまして、例えば、給与所得者につきましては、夫婦及び子供三人の場合、給与の平均月額一万九千円程度までは所得税を負担しなくてもよいことになるのであります。
次に、税率につきましては、現行の税率が急激に累進して負担を加重する結果となっておりますので、これを緩和することといたしております。すなわち、今回の税制改正の趣旨に顧み、現行の税率適用区分のうち、課税所得二百万円をこえる部分に対する税率については、現行通り据え置くこととし、おおむね課税所得百万円までの部分について緩和をはかることとし、負担の軽減をはかっております。
次に、給与所得控除の限度額は、現在四万五千円となっているのでありますが、これでは給与の金額が年頭三十万円の場合にすでに控除の限度に達することとなり、必ずしも実情に即しないと認められますので、これを六万円に引き上げることといたしまして、給与所得者の負担軽減に資することといたしております。
次に、資本蓄積の促進に資するため、生命保険料控除の限度額を一万二千円から二万五千円に引き上げることとするとともに、この際生命保険料控除制度について、その適正化をはかることといたしました。すなわち、保険期間が五年未満の短期の生存保険の保険料を本制度の対象から除外することとし、契約者配当金はこれを支払い保険料から差し引くなど、所要の措置を講ずることといたしております。なお、資本蓄積の促進に資するための措置といたしましては、別途御審議を願います租税特別措置法の改正により、臨時に、預貯金、公社債等の利子課税の免除並びに配当所得に対する源泉徴収税率の引き下げを行うこととする予定であります。
さらに、青色申告者に対する専従者控除の限度額を、基礎控除額と同様に引き上げることといたしております。
これらの改正は、本年七月一日から実施することとしておりますので、昭和三十年分の所得税につきましては、月数按分により計算した初年度分の控除及び税率を定めておりますが、給与所得に対する源泉徴収につきましては、本年七月一日以降に支給される給与から、平年度計算による改正後の控除、税率によって行うことといたしております。
以上に申し述べました控除及び税率の改正により、所得税の負担は相当軽減されることになるのであります。たとえば、給与所得者について申し上げますと、月収一万円の独身者は、現在の三百九十九円の負担が二百三十六円になって、四割余の減税となり、月収二万円の夫婦者は、現在の千四百七十六円の負担が千百八十九円になって、一割九分余の減税となり、月収三万円の夫婦及び子供三人の者は、現在の二千三百九十九円の負担が千九百二円になって二割余の減税となります。また、たとえば夫婦及び子供三人の事業所得者について見ますと、平年度におきまして年所得三十万円の場合には、現在の二万六千七百円の負担が二万三千円になって、一割三分余の減税となり、年所得五十万円の場合には、現在の九万四千百円の負担が八万一千九百円になって、一割二分余の減税となるのであります。
第二に、法人税法の一部を改正する法律案について申し上げます。
法人税につきましては、企業の資本蓄積の強化に資するため、普通法人に対する税率を百分の四十二から百分の四十に引き下げることとするとともに、解散した法人が継続しまたは合併することとなった場合における法人税の課税関係を明確にする等の改正を行うことといたしております。なお、別途租税特別措置法の改正により、輸出の振興をはかるため、輸出所得控除の限度額の引き上げ、住宅建設の促進に資するため、新築貸家に対する特別償却額の引き上げ等、所要の軽減措置を講ずることを予定いたしております。
このほか所得税における外国税額の控除、法人税における配当金の益金不算入等について、その適用条件を緩和し、期限後申告の場合にもこれを認めることとするとともに、調整組合及び酒類業組合については、その性格に顧み、収益事業による所得以外の所得に対しては法人税を課税しないこととする等、各税法の規定について所要の整備簡素化をはかっております。
以上二法律案につきまして、提案の理由と内容の概略を申し上げましたが、右に申し上げた措置により、本年度、所得税におきまして約二百三十億円、法人税におきまして約四十四億円の、それぞれ減収が見込まれるのであります。
以上八法律案の提案の理由を申し上げました。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成あらんことをお願いいたします。
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第22回国会衆議院大蔵委員会議録第5号66頁(昭和30年5月10日)〔藤枝泉介政府委員発言・発言番号4〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=102201016)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。