労働省設置法等の一部を改正する法律案
参議院 内閣委員会
昭和30年法律第50号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
西田隆男 労働大臣 昭和30年5月24日労働省設置法等の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。
現下の失業情勢は、いわゆるデフレ経済の進展によりましてすでに相当悪化しておりますが、ここしばらくは、なお、経済正常化の努力を必要とする段階であり、従って一般経済活動の著しい改善は早急に期待できない実情を思いますとき、失業情勢はなお当分の間楽観を許さない状態を持続するものと考えられます。
雇用失業問題の根本的解決をはかりますためには、長期経済計画の推進によりまして経済の拡大均衡をはかり、もってわが国経済の自立達成と雇用の増大を期さなければなりませんが、その過程において生ずる摩擦に対処するためには、総合的な失業対策の樹立、運営が必要となるのでございます。
政府といたしましては、まづ、このような失業情勢に対処して現行失業対策事業のわくの拡大をはかるとともに、新たに特別失業対策事業として建設的な事業を大規模に実施することといたしまして、本年度は、失業対策事業費補助として百六十八億円の予算を計上し、二十二万人の失業者を吸収することといたしたのでございますが、これは昨年に比しまして、金額にして四十九億円、人員にして五万人の増加となるのでございます。なかんずく特別失業対策事業につきましては、これに要する経費として約三十五億円を労働省予算に計上しているのでありますが、この建設的効果をも十分あげうるよう、建設省、運輸省等の関係各省と事業の施行方法について協議の上、当該各省に予算の移しかえを行なって、これを実施することといたしておるのでございます。
さらにこれに加えまして鉱害復旧事業、都市建設道路事業に失業者を吸収する等の措置を講ずることをはじめ、失業対策事業と公共事業、財政投融資対象事業等との総合的計画的運営をはかることが必要でありまして、そのためには労働省と他の経済各省間の緊密な連絡が要請されるのであります。
失業対策事業のわくの拡大は、それ自体これに伴う事務の分量の増加をもたらすものでございますが、さらに政府の施策が真に実効をあげますためには、特に一部を設けまして失業対策事業を計画的に実施するとともに、総合的な失業対策の樹立運営をはかることがぜひとも必要であると考えるのでございます。
従来失業対策の事務は労働省職業安定局失業対策課において所掌して参ったのでございますが、本改正法案の内容は、以上述べました考え方に基きまして労働省設置法の一部を改正して職業安定局に新たに失業対策部を置き、責任ある部長の下に失業対策の実施に遺憾なきを期することとするとともに、これに伴い国家行政組織法の別表の一部を改正しようとするものでございます。
以上提案理由と本法案の概要を御説明いたした次第でありますが、何とぞ御審議の上一日もすみやかに可決あらんことを御願い申し上げる次第であります。
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第22回国会衆議院内閣委員会議録第9号4頁(昭和30年5月24日)〔西田隆男労働大臣発言・発言番号6〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=102201073)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。