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国会審議›第22回国会›閣法第118号
閣法第22回国会 第118号成立

地方公営企業法の一部を改正する法律案

昭和30年法律第178号 地方公営企業法の一部を改正する法律
提出昭和30年6月3日 内閣
付託参議院 地方行政委員会
衆議院 地方行政委員会
成立
昭和30年法律第178号
審議会議 6回・発言 272(政府答弁等 109)

審議経過

右の数字は会議の発言数

参議院地方行政委員会

  1. S30.6.23趣旨説明・補足説明・質疑地方行政委員会 1368
  2. S30.7.5質疑・討論・採決地方行政委員会 15184
  3. S30.7.6委員長報告・採決本会議 3326

衆議院地方行政委員会

  1. S30.7.13趣旨説明地方行政委員会 3960
  2. S30.7.28委員長報告・採決本会議 4951
  3. S30.7.28質疑・採決・討論地方行政委員会 51109

提案理由

永田亮一 政府委員(自治政務次官) 昭和30年6月23日

地方公営企業法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び主要な改正事項の概略を御説明申し上げます。

 地方公共団体が処理いたします事務は、いわゆる権力行政のほか非権力行政にわたる広範な分野に及ぶものでありまして、非権力行政のうちでも、住民全般に対してよりよいサービスを提供することにより直接住民の福祉の増進に寄与するところの上下水道事業、交通事業、電気事業、ガス事業等の各種の公営企業が最も重要な役割を占めていることは申すまでもないところであります。どのように重要な意義を有する地方公営企業をしてますますその経済性を発揮せしめるとともに、住民の福祉の増進に一層寄与するよう経営させるため、去る昭和二十七年八月一日地方公営企業法が制定施行されたのであります。その後の運営の状況を見ますと、適用事業の数は漸次増加しつつあり、現在水道事業九十団体、軌道事業十五団体、自動車事業三十団体、地方鉄道事業三団体、電気事業十団体、ガス事業十団体、その他の事業九団体、計百六十七団体の多数に上り、これらの企業の営業収益合計額は、昭和二十八年度において四百六十七億円、資産総額は、昭和二十九年三月末日において約二千百億円、これらの企業に従事いたします職員の数は、六万人をこえるという状況に達しております。

 法律施行以来各地方公営企業においては、本法制定の目的であるところの企業の経済性の発揮と公共の福祉の増進に向って日夜努力を傾注し、その成果には見るべきものが少くないと考えられますが、政府におきましては、法律施行以来の経験にかんがみ、なお若干の改正を必要とする点があると考え、諸般の調査研究を加えるとともに各方面の意見をも聴取しました結果、今日成案を得まして、地方公営企業法の一部改正法律案として、今期国会の御審議をわずらわすことに相なつた次第であります。

 次に、本案の内容につき、その概要を御説明申し上げます。まず、改正の第一は、地方公共団体の長と管理者の間における事務の配分の合理化、その他地方公営企業の能率的運営に必要な規定の整備をはかったことであります。従来の規定のもとにあつては、管理者が業務の執行に関し担任する事務の範囲が必ずしも明確でない点が若干見受けられ、そのため事務の能率的遂行が妨げられる懸念がありましたので、今次改正案におきましては、地方公営企業の基本計画案の議会に対する提出及びその原案の作成に関する取扱い方法を明確にするとともに、地方公営企業の経営にかかる許可、認可等、行政庁の処分を必要とするもののうち軽微なものについては、管理者が当該地方公共団体を代表して申請等に関する事務を処理することができるようにしたのであります。また、交通事業のごとき事業にあつては、同一業種の民間会社等との間において連絡切符を発売する等の要請が漸次高まつてきており、これがためには、公金徴収事務を委託しなければならないわけでありますが、従来地方自治法第二百四十三条の規定との関係において疑問が存しましたので、この際地方公営企業の料金の徴収に限り一定の条件のもとに民間会社等に委任することができるようにいたした次第であります。

 改正の第二は、減債積立金制度の創設等、予算、決算及び会計制度について合理化をはかつたことであります。地方公営企業の予算、決算及び会計制度につきましては、現行規定のもとにおきましても企業の経済性を発揮することができるよう、一般の官庁財務に比し種々の特別規定が設けられているのでありますが、その合理化を一そう徹底するため若干の改正を加へる必要が生じたのであります。すなわち、計理の方法に関する原則を明確にし、国の財政法の規定にならい事故繰り越しの制度を採用し、剰余金及び欠損の処理に関する原則を明確にすることといたしました。特に剰余金の処分につきましては、従来商法の観念にならい、決算上の利益はその一定割合を利益準備金として積み立てるものとされておりましたが、地方公営企業におきましては、会社と異なり株式による払込資本金というものがなく、企業債によつて建設を行つている状況にありますので、今後は利益の一定割合を滅債積立金又は利益積立金として積立てることに改め、もつて企業経営の健全化をはかることとした次第であります。

 改正の第三は、地方公営企業の経営に関する助言及び報告に関する規定を整備したことであります。地方公営企業の経営が法律に定められている経営の基本原則すなわち、経済性の発揮と住民の福祉の増進に寄与するよう、政府は従来とも必要に応じ助言を行い、もしくは報告を求めていたのでありますが、今後一そうこの点に留意して対処してゆくために本法中に地方公営企業の経営に関する助言、勧告及び報告に関する規定を設けることといたした次第であります。

 以上地方公営企業法の一部を改正する法律案について、その概要を御説明いたしたのでありますが、何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。

第22回国会参議院地方行政委員会会議録第13号1頁(昭和30年6月23日)〔永田亮一政府委員発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=102201118)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。