飼料の品質改善に関する法律の一部を改正する法律案
衆議院 農林水産委員会
昭和31年法律第84号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
大石武一 政府委員(農林政務次官) 昭和31年3月9日ただいま上程せられました飼料の品質改善に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。
畜産を振興して参ります上におきまして、飼料問題の解決が家畜家禽の生産力の増大、飼養管理方法の合理化、畜産経営の安定等の見地から重要な前提でありますことは、今さら申しあげるまでもないところでございます。しかして、この飼料問題の解決につきましては、量及び質の両面について従来から種々の対策が講じられているのでありまして、量の問題につきましては、別途飼料需給安定法等の適切な運営により処理することとなっていますが、質の問題すなわち飼料の品質の改善向上をはかりますことにつきましては、すでに御承知のように、昭和二十八年四月飼料の品質改善に関する法律が制定されて、これに基きまして飼料の登録、検査等が実施されて参ったわけでございます。同法施行後の状況を顧みまするに、飼料の品質改善上相当の効果を上げているのでございますが、なおこれを促進いたしますため、この法律の中心をなしております登録制度に関し若干の改正を加えるとともに、取締りの面におきましても必要最小限の強化をはかることが必要と考えられますので、今回この法律案を提出することといたした次第であります。
次にこの法律案の内容を簡単に御説明申し上げます。改正の第一点は、登録制度に関するものでございます。すなわち、現行の制度におきましては、登録は、製造業者または輸入業者の任意の申請に基いて行われ、かつ、申請にかかる飼料が異物の混入その他著しく品質が劣ることが認められる場合のほか、すべて登録を行うという建前になっているのであります。従いまして登録飼料と申しましても、必ずしも品質佳良なものとは申しがたい実情でありまして、登録制度の性格がやや明瞭を欠くきらいがございますので、今回登録の基準となるべき公定規格を設け、これに適合する飼料に限り登録を行うこととし、良質飼料推奨制度としての性格を明確化することといたしました。公定規格の制度につきましては、農林大臣が必要と認める場合飼料の種類を指定してその種類ごとに定めるのでございますが、なお公正かつ妥当な規格の制定を期するため、製造業者、輸入業者、販売業者または飼料の消資者におきましても、公定規格の制定を申し出ることができることとするとともに、農林大臣は、必要と認める場合には、規格の制定にあたり製造業者等利害関係人及び学識経験者の意見を聞くことができることといたしております。
改正の第二点は、飼料の品質の取締りに関するものでございます。この点につきましては、従来から品質の低下するような異物の混入を禁止する規定があるのでございますが、現在流通いたしておりますところのいわゆる粗悪飼料の中には、たとえば炭カル、貝がら粉末等異物とは言いきれない材料を多量に混入いたしましたものが何らの表示もなく流通し、ために家畜の生産能力を低下せしめ、はなはだしきはその健康を害するに至るという事例が少なからざる状況にあるのでございます。これに対処いたしますため、これらの材料を混入した飼料につきましては、その混入物の名称及び混入割合等の表示を強制することとし、消費者の保護をはかり、あわせて取引の公正化を期することといたしたのであります。またこれに伴いまして、この法律の適正な運営をはかるため都道府県知事に権限を委任することといたしましたほか、若干の所要の改正を加えたのであります。
以上がこの法律案を提案する理由でございます。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いする次第でございます。
第24回国会参議院農林水産委員会会議録第16号1頁(昭和31年3月9日)〔大石武一政府委員発言・発言番号4〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=102401104)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。