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国会審議›第24回国会›閣法第106号
閣法第24回国会 第106号成立

地方教育行政の組織及び運営に関する法律の施行に伴う関係法律の整理に関する法律案

昭和31年法律第163号 地方教育行政の組織及び運営に関する法律の施行に伴う関係法律の整理に関する法律
提出昭和31年3月8日 内閣
付託参議院 文教委員会
衆議院 文教委員会
衆議院 文教委員会公聴会
参議院 文教委員会公聴会
成立
昭和31年法律第163号
審議会議 38回・発言 6,357(政府答弁等 2,213)

審議経過

右の数字は会議の発言数

参議院文教委員会・文教委員会公聴会・文教・地方行政委員会連合審査会

  1. S31.3.12趣旨説明・質疑本会議 2034
  2. S31.4.10趣旨説明文教委員会 14134
  3. S31.4.12補足説明文教委員会 15184
  4. S31.4.26質疑文教委員会 19198
  5. S31.4.27質疑文教委員会 20227
  6. S31.4.28質疑文教委員会 21189
  7. S31.5.4質疑文教委員会 2258
  8. S31.5.7質疑文教委員会 23338
  9. S31.5.8質疑文教委員会 24252
  10. S31.5.9質疑文教委員会 25123
  11. S31.5.10質疑文教委員会 26248
  12. S31.5.11公聴会文教委員会公聴会 1233
  13. S31.5.12公聴会文教委員会公聴会 2176
  14. S31.5.14質疑文教・地方行政委員会連合審査会 1150
  15. S31.5.15質疑文教委員会 27222
  16. S31.5.18質疑文教委員会 29246
  17. S31.5.19質疑文教委員会 30195
  18. S31.5.21質疑文教委員会 31166
  19. S31.5.22質疑文教委員会 32256
  20. S31.5.23質疑文教委員会 33373
  21. S31.5.24質疑文教委員会 34304
  22. S31.6.2中間報告・質疑・討論・採決本会議 59239

衆議院文教委員会・文教委員会公聴会

  1. S31.3.13趣旨説明・質疑本会議 2127
  2. S31.3.14趣旨説明・補足説明文教委員会 159
  3. S31.3.19質疑文教委員会 17215
  4. S31.3.20質疑文教委員会 18147
  5. S31.3.27質疑文教委員会 20138
  6. S31.3.28質疑文教委員会 2193
  7. S31.3.29質疑文教委員会 2210
  8. S31.4.3質疑文教委員会 2498
  9. S31.4.4質疑文教委員会 25172
  10. S31.4.6質疑文教委員会 26111
  11. S31.4.7公聴会文教委員会公聴会 1188
  12. S31.4.9公聴会文教委員会公聴会 2193
  13. S31.4.10質疑文教委員会 27151
  14. S31.4.11質疑文教委員会 28193
  15. S31.4.12質疑文教委員会 29249
  16. S31.4.20中間報告・質疑・討論・採決本会議 3673

提案理由

清瀬一郎 文部大臣 昭和31年3月12日

今回、政府から提出いたしました地方教育行政の組織及び運営に関する法律案について、提案の趣旨を御説明申し上げます。

 この法案は、現在の教育委員会制度を改正いたしますとともに、地方公共団体における教育行政の組織、運営に諸種の改善を加えようとするものでございます。

 御承知のごとく、地方公共団体における教育事務は、その一部を除きまして教育委員会が担当いたしておるのであります。この教育委員会は、まず昭和二十三年の秋に都道府県、五大市及び若干の市町村に設置されまして、昭和二十五年の秋に若干の市に設置せられた後に、昭和二十七年の秋に至って全国すべての市町村におかれたのでございます。いわゆる六・三制の実施、教科内容の改善、社会教育の振興等に漸次その成果をあけて参ったものでございます。

 しかしながら教育委員会制度は、占領下早急の間に、ほかの諸施策とともに採用実施せられた制度でもあり、またさらに検討を加えなければならない問題を多数包蔵していたものと存ずるのであります。昭和二十七年全市町村に教育委員会が設置された後も、教育委員会制度に対する改正意見が、公けの機関やその他の機関または団体からいろいろと述べられて参った次第でございます。政府は、かねてよりこれら諸種の見解を慎重に検討いたし、教育委員会の実情をいろいろと研究いたして参ったのでございまするが、この際、現行の制度を再検討すべきものであると考えて、現行制度のうち、とるべき点はむろんとり、改むべき点は改め、また加えるべき事項は附加いたしまして、新たな立法を行うこととして、この法案を作成いたしました。

 この法律案を提出いたしまするについて、特に考慮を払いました重点は、次の二点でございます。

 第一に、地方公共団体における教育行政と一般行政との調和を進めるとともに、教育の政治的中立と教育行政の安定を確保することを目的といたしました。わが国の教育は、地方公共団体の努力に負うところがきわめて大であります。即ち国立及び私立の学校を除いて小中学校の義務教育はもとより、高等学校、幼稚園、さらには大学に至るまで、市町村や都道府県の手によって維持経営せられているのでありまするし、また青少年教育、婦人教育を初め、各般の社会教育もそれら地方公共団体の手によって推進されているのでございます。従ってわが国の教育の振興をはかりまするためには、これらの地方団体における教育行政の運営が中正かつ円滑に行われることが必要でございます。知事や市町村長は、申すまでもなく、民主的な公選による機関でありまするが、本来独任制の機関でありますから、教育のごとく中立を要求せられる事務については、別に合議制の機関をもって事務を担当せしむる必要があるのであります。しかしてすでに述べましたごとくに、教育の振興のためには、わけても義務教育の普及をはかりまするため教育に関する事務の相当な部分を市町村が担当しているのでありまして、学校その他の教育施設の整備だけでなく、学校の運営を管理助成し、教職員の指導に努め、社会教育の振興をはかる上には、この市町村に期待するところ大きいものがあります。その上町村合併の進展の結果、市町村の行政能力は強化されようとしているのでありますから、この法律案は、都道府県のみならず、すべての市町村に合議体の執行機関として教育委員会を存置することにいたしました。

 なお、従来の運営の実際にかんがみ、その組織及び権限に必要な改正を加えたのでございます。即ち、委員の選任方法は、直接公選の制度を改めまして、地方公共団体の長が議会の同意を得て任命すること等の措置を講ずるとともに、教育委員会と知事や市町村との間の権限に調整を加えることといたしたのであります。すなわち、いわゆる予算案条例案の二本建制度を廃止しまするとともに、教育財産の取得及び処分の権限、教育事務にかかる契約の締結の権限、収入または支出の命令の権限を知事や市町村長に移すことといたしまして、両者の関係を調整し、地方公共団体における教育行政の円滑な運営とその振興をはかりたい所存でございます。

 第二には、この法案の重点といたします点は、国、都道府県、市町村、一体としての教育行政制度を樹立しようということでございます。わが国の教育は、前にも述べました通り、都道府県、市町村の個々の地方団体の努力に負うておるのでありまするが、それは決して個々独自のものではなく、全体として国の教育を構成すべきものでありまするから、まずもって、国の教育としての必要な水準を保持するものであることの必要であることは言うまでもありません。さらにまた、各都道府県ごとに、府県内の教育運営の調整をはかられなければならないことも、またもちろんでございます。この点を十分考慮しまして、現行の教育委員会法が、個々の地方団体ごとの教育事務の処理を強調いたしておるにとどまるに対しまして、今回の法律案では次のごとく是正しておるのでございます。

 すなわち、小中学校の教職員等の人事権を都道府県の教育委員会が行使することとしたのであります。これは一つには、これらの教職員の適正な配置と人事の交流を促進するということを考慮したものでございます。さらに、給与の負担団体と任命権者の属する団体とを一致させることとしたのであります。御承知の通り、教育委員会が市町村に設置されてから、都道府県内の教育職員の適正配置に支障が生じたことは、広く各方面から指摘されておるところでございます。このことは、市町村の設置する学校でありましても、個々の市町村ごとに人事を管理することが無理であるということの証拠でございまするし、また現在、都道府県が小中学校の教職員の給与を負担しておりますることも、市町村の担当する義務教育等の振興をはかる上に、都道府県の協力が必要であることを物語っておるものでございます。今回小中学校等の教職員の任命権を都道府県委員会に担当させようとしますことは、これらの学校の運営を円滑に行う趣旨にほかなりません。しかしながら、都道府県の教育委員会が単独でこの任命権を行使いたすということは事実上困難でございますので、市町村の教育委員会の内申を待って行うということにいたしまするとともに、市町村立学校における教育は、当該市町村の事業であること、これらの教職員は当該市町村に属する職員であるとすることからいたしまして、市町村の教育委員会は、これらの教職員の服務の監督を行い、その職務の遂行の適正を期すべきものといたしたのでございます。

 このほか、文部大臣及び教育委員会相互の間の関係を次のように考えておるのでございます。

 現行制度のもとにおきましては、文部大臣や都道府県委員会は、都道府県または市町村に対しては、技術的な指導、助言または勧告の範囲を越えることはできないこととされております。このような現状を改めるために、文部大臣や都道府県委員会の積極的な指導的地位を明らかにいたしますとともに、文部大臣は、教育委員会や地方公共団体の長の事務処理に関して、法令違反等の事由がある場合には、必要な是正措置を要求して、教育行政の適正な運営を確保いたしたい所存でございます。

 また教育長の任命につきまして、文部大臣なり、都道府県の教育委員会の承認を要することといたしたゆえんのものは、教育委員会における教育長の地位に照らして、これによって教育行政の国、都道府県、市町村、これが一体として運営を期したいと考えたからでございます。

 以上がこの法案の基本的な考え方となっておるのでございまするが、なお最後に、五大市における特例と、この法律の施行期日について簡単に付言いたします。

 五大市に対しましては、法律で教職員の人事権を大幅に法定委任いたしましたが、これは五大市の規模と能力にかんがみて、実情に即させようとする意図にほかなりません。また、現行教育制度からの移行をなめらかならしめるために、本法の施行期日を本年の十月一日といたしました。

 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成下さるようお願いいたします。

 次に、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の施行に伴う関係法律の整理に関する法律案の提案理由、またその趣旨を説明いたしたいと存じます。

 同法案によって教育委員会の委員の選任方法は、公選制によらず任命制に改められ、市町村立学校の教職員の任命権は、都道府県の教育委員会に属せいめられることとなり、さらにまた、教育長の選任方法に変更が加えられるほか、教育財産の取得及び処分を地方公共団体の長が行うものとすること、文部大臣及び教育委員会相互の関係を明らかにして、指導機能を強化するとともに、文部大臣の教育に関する責任を明確にすること等の措置がとられたことは、ただいま申し上げた通りでありますので、これに関連いたしまして多数の関係法律との調整をはかる必要が生ずるのでございます。ここにそれら所要の規定を取りまとめまして、この法律案を提出したのでございます。

 以上、簡単でございますが、この関係法律の整理に関する法律案提案の理由を説明したのでございます。

 何とぞ地方教育行政の組織及び運営に関する法律案とあわせて、慎重御審議の上、すみやかに御賛同賜わらんことをお願い申し上げます。(拍手)

第24回国会参議院会議録第20号2頁(昭和31年3月12日)〔清瀬一郎文部大臣発言・発言番号9〕 会議録 国会会議録検索システム

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=102401106)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。