肥料取締法の一部を改正する法律案
衆議院 農林水産委員会
昭和31年法律第145号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
大石武一 政府委員(農林政務次官) 昭和31年3月15日ただいま上程になりました肥料取締法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。
現行肥料取締法は、明治四十一年法律第五十一号肥料取締法にかわりまして、昭和二十五年第七国会において成立をしたものでありまして、その後、第十九国会において、単位農業協同組合の生産する配合肥料の登録に関する権限につき、これを農林大臣から都道府県知事に委譲するための一部改正を経て、今日に至っているのであります。
本法は、御承知の通り流通肥料につきまして、品質を保全し、その公正な取引を確保するため、公定規格の設定、登録、検査等を行い、もって農業生産力の維持増進に寄与することを目的といたしております。しかるところ肥料の形質、種類について見まするに、最近数カ年間における技術的その他の発達はきわめて顕著なものがありまして、またこれに伴いその種類及び銘柄も必要以上に複雑多岐にわたって参って来ているのであります。これに加え、戦後におけるわが国肥料の生産事情は、その設備増強と相待ち、その生産量の増加は相当順調に進んでおりますので、これに伴い国内市場における販売競争が複雑、かつ、激甚になってくる傾向を増してくるものと考えられます。
以上の事情からいたしまして、この際、すみやかに最近及び今後における肥料の供給、流通等の実情に即しつつ、一段と肥料の品質を保全し、その公正な取引を確保いたしますことが緊要と存ずるのであります。よって、この見地から今般肥料取締法の一部を改正いたしまして、その目的達成に万全を期したいと存ずるのであります。以下本改正法律案の主要な内容につきまして、概略御説明申し上げます。
第一は、肥料の保証すべき主成分の指定を、従来は法律の別表で行なっているのでありますが、これを政令をもって定めることといたしたのであります。これに、さきに申し上げました通り、最近における肥料の種類、形質につきましての技術的その他の発達が著しく、現行の法律の別表の肥料の分類がすでに、現状に適合しなくなりつつあり、これを再検討する必要があると同時に、現行のようにこれを法律に固定いたしておりますことは、その技術的その他の発達に機動的に対処し得ないうらみがあるからであります。なお、この際、特に化成肥料及び配合肥料につきましては、含有すべき主成分及びその肥効において、ほとんどこの両者を区別すべき理由がありませんので、単一名称の種別に統一し、これにより、農民が選択に迷わないような表示を命ずることを考えているのであります。
第二は、特定の種類の肥料に限っては、その主成分の含有量を調整するため混入する一定の異物は、これを農林大臣の許可を受けなければならぬようにいたしたことであります。
第三は、現行制度において、公定規格で定められている事項中、保証すべき成分量についてのみ登録しているのを改めまして、含有する有害成分、粉末度等についても登録し、これに違反する肥料については、その譲渡を制限することができることを明確にいたし、かつ必要な規定を加えたことであります。
以上のほか、関係業者の業務施設の表示義務の廃止、登録証等の書替申請事項の簡略化、その備付義務の簡略化等、手続及び事務の簡素化をはかったのであります。
以上が本法律案の主要な内容でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
第24回国会参議院農林水産委員会会議録第18号1頁(昭和31年3月15日)〔大石武一政府委員発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=102401124)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。