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閣法第28回国会 第141号成立

放射線障害防止の技術的基準に関する法律案

昭和33年法律第162号 放射線障害防止の技術的基準に関する法律
提出昭和33年3月19日 内閣
付託参議院 内閣委員会
衆議院 科学技術振興対策特別委員会
成立昭和33年4月22日
昭和33年法律第162号
審議会議 8回・発言 314(政府答弁等 106)

審議経過

右の数字は会議の発言数

参議院内閣委員会

  1. S33.3.25趣旨説明内閣委員会 1567
  2. S33.4.14趣旨説明内閣委員会 26142
  3. S33.4.21質疑・採決内閣委員会 31249
  4. S33.4.22委員長報告・採決本会議 2555

衆議院科学技術振興対策特別委員会

  1. S33.3.26趣旨説明科学技術振興対策特別委員会 1384
  2. S33.4.2質疑科学技術振興対策特別委員会 1449
  3. S33.4.10委員長報告・採決本会議 2839
  4. S33.4.10質疑・採決科学技術振興対策特別委員会 1665

提案理由

正力松太郎 国家公安委員会委員長・科学技術庁長官 昭和33年3月25日

放射線障害防止の技術的基準に関する法律案の提案理由を御説明いたします。

 ただいま議題となりました放射線障害防止の技術的基準に関する法律案について、その提案の理由及び概要を御説明申し上げます。

 わが国における放射線の現状を考えますに、まず、従来より医療面で大いに利用されてきたエックス線のほかに、最近急激に利用が行われるようになりました放射性同位元素及び放射線発生装置等による放射線があります。また、これらとは別に、外国における核爆発に伴う放射性生成物いわゆるフォールアウトよりの放射線につきましても、国民は深い関心を払っているのでございます。さらに、今後は原子炉等の開発利用に伴いまして、これから発生する放射線も増加してくるものと予想されます。従いまして、これら放射線による障害防止の重要性は日増しに高まってきているものと考えます。

 さて、これらの放射線障害の防止に関する規制を行っている法律の方を見ますと、たとえば放射性同位元素、放射性同位元素装備機器及び放射線発生装置の利用につきましては、放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律で、核原料物資、核燃料物質及び原子炉の利用につきましては核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律で、医療用エックス線発生装置の利用につきましては医療法でというように、多くの法律で放射線障害の防止をはかっているのであります。

 一方、放射線を受ける国民の立場から申しますと、おのおのの法律で異なった技術的基準により障害防止の規制を受けることは好ましくないのでありまして、政府といたしましては、これらの基準をすみやかに齋一ならしめることの必要性を認め、全放射線を対象とした放射線障害防止の基準法的性格の法律案を提出することにいたした次第であります。

 このことにつきましては、去る第三十六国会における放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律案の御審議の際、衆議院科学技術振興対策特別委員会から付帯決議の形で御指摘いただいておりますことは、すでに御承知の通りであります。

 以上の趣旨によりまして、この法律案は、すべての放射線による障害防止の技術的基準策定上の基本方針を明確にするとともに、総理府に放射線審議会を設置することによりまして、放射線障害の防止に関する技術的基準の齊一をはかるため、必要な事柄を規定したのであります。

 以下、本法律案の概要につき御説明申し上げます。

 本法律案においては、放射線障害の防止に関する技術的基準の齊一をはかるために、まず第一に、基本方針といたしまして、技術的基準を策定するに当っては、放射線を発生する物を取り扱う従業者及び一般国民の受ける放射線の線量を、これらの者に障害を及ぼすおそれのない線量以下とすることとしなければならないと規定しております。すなわち、政府にあっては放射線障害の防止に関する法令等の、また、民間にあっては放射線障害の防止に関する作業規定等の技術的基準は、人体に障害を及ぼすおそれがないと考えられる線量以下となるような基準でなければならないとして、これを基本方針として定めたのであります。第三に、総理府の付属機関として放射線審議会を新たに設置し、関係行政機関の長は、放射線障害の防止に関する技術的基準を定めようとするときは、この審議会に諮問しなければならないこととし、具体的に基準の齊一化の確保をはかろうとしているのであります。なお、放射線審議会は、放射線障害の防止に関する技術的基準のみならず、核爆発に伴う放射性生成物等の測定方法についても調査審議することとし、国民的世論にこたえようとするものであります。

 放射線審議会は、関係行政機関の職員及び放射線障害の防止に関する学識経験のある者三十人以内の委員で組織することとなっておりますが、人選に当っては、放射線障害の防止に関する最高の水準の学識経験者を委員に選任し、技術的基準の策定に慎重を期する所存であります。

 なお、この放射線審議会の新設に伴いまして、従来、放射性同位元素による放射線障害の防止に関する重要事項を審議するため、科学技術庁の付属機関として設置しておりました放射線審議会は、発展的に廃止することといたしたのであります。

 以上、本法律案の提案理由及びその内容の概要を御説明申し上げました。何とぞ慎重なる御審議の上、御賛同あらんことを切望する次第であります。

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第28回国会参議院内閣委員会会議録第15号1頁(昭和33年3月25日)〔正力松太郎国家公安委員会委員長発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=102801141)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。