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国会審議›第31回国会›閣法第148号
閣法第31回国会 第148号成立

租税特別措置法の一部を改正する法律案

昭和34年法律第77号 租税特別措置法の一部を改正する法律
提出昭和34年2月12日 内閣
付託衆議院 大蔵委員会
参議院 大蔵委員会
成立
昭和34年法律第77号
審議会議 10回・発言 701(政府答弁等 281)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院大蔵委員会

  1. S34.2.13趣旨説明大蔵委員会 972
  2. S34.3.11質疑大蔵委員会 2054
  3. S34.3.25質疑・討論・採決大蔵委員会 2654
  4. S34.3.26委員長報告・討論・採決本会議 3021

参議院大蔵委員会

  1. S34.2.24趣旨説明大蔵委員会 968
  2. S34.3.26補足説明・参考資料説明大蔵委員会 2125
  3. S34.3.27質疑大蔵委員会 2297
  4. S34.3.30質疑大蔵委員会 23260
  5. S34.3.31委員長報告・採決本会議 2169
  6. S34.3.31質疑・討論・採決大蔵委員会 24279

提案理由

山中貞則 政府委員(大蔵政務次官) 昭和34年2月13日

 次に、租税特別措置法の一部を改正する法律案について申し上げます。

 政府は、昭和三十四年度税制改正に関して、すでに所得税法の一部を改正する法律案を初め関係法律案を提出して御審議を願っているのでありますが、今回の税制改正の一環として、現在の経済情勢に即応しつつ租税負担の一そうの公平をはかることを目途として、租税特別措置法の一部を改正することとし、ここに同法案を提出することとした次第であります。

 以下簡単に法案の内容について御説明申し上げます。

 まず第一は、預貯金等の利子に対する特別措置に関する改正であります。現在、長期性預貯金、公社債等の利子については非課税の措置がとられているのでありますが、その期限の到来を待って廃止することといたしました。なお、今後二年間は、預貯金、公社債等の利子につきましては、一〇%の税率による分離課税の特例を適用することとしているのであります。

 次に、配当所得については、現在一〇%の軽減税率により源泉徴収を行うこととしているのでありますが、利子所得に対する特別措置と並んで、本措置についても、これをなお二年間継続することとしております。また、証券投資信託収益の分配については、昨年その課税方式の変更に伴い、税負担の激変緩和の意味で一年間特別に六%の軽減税率を適用することとしたのでありますが、今回、その適用期限の到来とともに、一般の配当所得と同様に一〇%の税率により源泉徴収を行うよう改めることとしております。

 次に、企業資本の充実をはかることの重要性に顧み、法人の増資費用の軽減に資するため、増資登記の登録税を軽減することといたしております。すなわち、昭和三十四年一月一日において存する法人が昭和三十六年三月三十一日までに増資登記をした場合には、その登記の登録税の税率を千分の七から千分の五に軽減することとしているのであります。

 次に、輸出振興に対する特別措置に関する改正でありますが、輸出振興の重要性に顧み、輸出所得控除制度につきましては、昭和三十六年三月三十一日までその適用期限を延長するとともに、特許権等の技術輸出について特にその控除率を引き上げることとしております。

 次に、交際費の損金不算入制度に関する改正であります。この制度は、今後なお存続する必要があるものと考えられますので、その適用期限を二年間延長するとともに、この際、交際費使用の実情に即するよう交際費損金不算入の基準を改正することとしております。すなわち、損金に算入しない額の計算に当っての実積基準による限度額を、昭和三十四年一月一日を含む事業年度開始の日前一年以内に開始した各事業年度において支出した交際費等の額の合計額の八〇%相当額と、旧基準年度の交際費額の六〇%相当額との、いずれか多い金額によることとしているのであります。

 次に、価格変動準備金の制度につきましては、その運用の実情に顧み、本制度の趣旨に照らして準備金の取りくずしの方法を合理化することとしております。すなわち、所得が減少した場合には、通常の場合の繰入限度額からその減少した所得金額に前年または前事業年度の所得金額に対する価格変動準備金勘定への繰入額の割合を乗じて計算した金額を控除したものを、その年または当該事業年度の繰入限度額とすることとしているのであります。

 次に、土地収用法等により資産が収用された場合の課税の特例について全面的な改正を加えることといたしております。現在、土地収用法等により資産が収用された場合には、その資産が昭和二十七年以前に取得したものである場合に限り、当該資産につき収用等により受ける補償金等の額を再評価額として再評価を行うことを認め、再評価税の課税のみにとどめているのでありますが、この制度は、昭和二十八年以後に取得した資産が収用された場合にも軽減措置を講ずることが適当と認められますので、今回この制度を改めることとしているわけであります。以下その内容を申し上げますと、土地収用等により補償金等を取得した場合に、その補償金等により一定期間内に代替資産を取得したときは、納税者の選択により、収用された資産の譲渡がなかったものとして代替資産につき圧縮記帳的な処理を認めることとし、納税者がその選択をしないときまたは代替資産を取得しないときは収用された資産の譲渡により生じた所得の二分の一に相当する金額を非課税とすることとしているのであります。なお新たに公有水面の埋め立てに伴う漁業権の消滅等についてもこの特例を適用することといたしております。

 以上のほか、重要外国技術の使用料について現行の軽減税率による源泉徴収の適用を受ける範囲を縮小するとともに、その適用期限を昭和三十六年三月三十一日までとし、外貨により取得した公社債の利子等に対する所得税課税の特例を廃止することとしておりますが、既存のものについては、所要の経過措置を講ずることといたしております。

 また、航空機の乗客に対する通行税の特例措置及び農地等の交換による所有権取得の登記の登録税の軽減措置は、昭和三十六年三月三十一日まで、航空機の燃料用及び工業用揮発油に対する揮発油税及び地方道路税の免税措置は、昭和三十八年三月三十一日まで、それぞれその適用期限を延長することとしております。

 このほか、新たに低アルコール度の清酒及び合成清酒に対する酒税の特例を設け、アルコール度が十三度以上十五度未満のものについて、アルコール分に応じ比例軽減税率を設けることとしているのであります。

 なお、本年十二月三十一日をもって期限の到来する貯蓄控除の制度、輸出損失準備金及び海外支店用設備等の特別償却については、これらの措置の効果等に顧み、その適用期限の延長を行わないこととしております。

 以上がこの二法律案の提案の理由及びその概要であります。何とぞ、御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願い申し上げる次第でございます。

第31回国会衆議院大蔵委員会議録第9号11頁(昭和34年2月13日)〔山中貞則政府委員発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=103101148)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。