道路運送法の一部を改正する法律案
衆議院 運輸委員会
昭和35年法律第141号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
前田郁 政府委員(運輸政務次官) 昭和35年2月25日ただいま議題となりました道路運送法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
道路運送の現状にかんがみ、政府といたしましては、自動車運送事業による輸送の安全度の向上、道路運送に関する秩序の維持、適確かつ強力な輸送実情の把握を行なう体制の確立等、さしあたり緊急に措置を要する問題につきまして鋭意検討を進めて参りましたところ、ようやく成案を得るに至った次第であります。
この法律案は、第一に、自動車運送事業者の運行管理者選任義務、運行管理者に職務違反があった場合の解任命令等、運行管理者制度を確立するとともに、輸送の安全が確保されないおそれがある場合において自動車運送事業者に対して是正命令を行ない得るものとする等の措置により、自動車運送事業による輸送の安全の確保をはかることといたしております。
第二に、道路運送法違反による使用停止処分を受けた自動車につきまして、その使用停止処分の実効性を確保するための登録上の措置について定めるとともに、これら違反者に対する罰則を強化いたしまして、間接強制による違反の防止をはかり、他方、自家用自動車の使用を健全化することにより道路運送の総合的な発達をはかるため特に必要な場合には、自家用自動車の使用者の事業場に立ち入ることもできるようにして、自家用自動車の使用の適正化のための行政指導を行ない得ることといたしております。
第三に、道路運送の実態調査について定め、輸送需要、その他道路における輸送実情を適確に把握するための体制の確立をはかることといたしております。
最近の道路運送の実情にかんがみ、特に緊急に立法化を要するものとして、以上の三項目を骨子としてこの法律案を提案した次第であります。
以上がこの法律案を提案する理由であります何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。
次に、ただいま議題となりました日本国有鉄道法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
日本国有鉄道は、東海道本線の輸送の行き詰まりを打開して、将来のわが国経済の発展に伴う鉄道輸送需要の増大に対処するため、工期おおむね五カ年の予定で、昭和三十四年から広軌・電気運転方式による東京—大阪間の幹線増設工事を実施いたしております。政府といたしましても、東海道線の輸送力のわが国産業、経済に占める重要性にかんがみ、この幹線増設の早期実現に財政資金の確保をはかる等、特段の努力をいたしております。
この工事に要する資金の一部といたしまして、国際復興開発銀行から外貨資金の借り入れをいたしたいと存じますが、そのために借入契約に基づいて発行する鉄道債券に関する事項を立法化する等の必要があります。
さて、今回改正の要点は、まず第一点といたしましては、日本国有鉄道は、国際復興開発銀行と締結する外貨資金の借り入れ契約に基づいて同銀行に鉄道債券を引き渡す必要があるときは、その発行事務を外国の銀行または信託会社に委託することができることといたしたことであります。
次に、日本国有鉄道が国際復興開発銀行に引き渡した鉄道債券を外国投資家が譲り受けた場合における外国向けの元利金の支払い及びその受領について、外資に関する法律の特例措置を定めることといたしたことであります。
第三点といたしましては、日本国有鉄道が国際復興開発銀行からの外貨資金の借り入れ契約に基づいて発行した鉄道債券について、外国人が支払いを受ける利子についての所得税を免除するため、関係法律を改正することといたしたことであります。
このほか、第四点といたしまして、日本国有鉄道に東海道幹線増設工事を円滑に行なわせるため、理事の定数の増加を行なうことといたしたことであります。
以上がこの法律案を提案する理由であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。
第34回国会参議院運輸委員会会議録第4号1頁(昭和35年2月25日)〔前田郁政府委員発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=103401064)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。