予防接種法の一部を改正する法律案
衆議院 社会労働委員会
昭和36年法律第7号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
古井喜實 厚生大臣 昭和36年2月22日ただいま議題となりました予防接種法の一部を改正する法律案について、その提案の理由を御説明申し上げます。
急性灰白髄炎、いわゆる小児麻痺の罹患者は近年大幅に増加し、特に昨年の流行期に際しては一部地域において著しい蔓延を見たのであります。政府はこれに対処するため、伝染病予防法による各種防疫措置を行なうとともに、その最も有効な予防方法である予防接種の重点的な実施をはかってきたのでありますが、今回予防接種法を改正して、急性灰白髄炎を予防接種を行なうべき疾病に加え、予防措置の徹底をはかることとした次第であります。
以下簡単に法案の内容を御説明申し上げます。
まず第一に、急性灰白髄炎を定期及び臨時の予防接種を行なうべきものとして加え、その定期を、第一期を生後六月から生後二十一月に至る期間、第二期を第一期終了後十二月から十八月に至る期間と定めたことであります。
第二に、市町村長が定期の予防接種を実施したときは、実費を徴収しなければならないとされているのを改め、実費を徴収することができるものとし、その他必要な条文の整理を行なうこととしたのであります。
なお、改正法は、昭和三十六年四月一日から施行するものとし、急性灰白髄炎に最もかかりやすい年令層である生後三年までの乳幼児については、経過的に、別に定期を定めて予防接種を行なうことといたしております。
以上がこの法律案の概要でありますが、何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことを御願い申し上げます。
第38回国会衆議院社会労働委員会議録第7号4頁(昭和36年2月22日)〔古井喜實厚生大臣発言・発言番号5〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は本改正法の実施にあたりすみやかに次の措置をとるべきことを要望する。
一急性灰白髄炎後遺症対策として肢体不自由児施設等の積極的整備をはかること。
二ソーク型ポリオワクチンの使用については特にその価格の低下に努めること。
三ポリオ生ワクチン並びにガランタミンの研究体制を確立しその実用化を促進すること。なお、この附帯決議は、自由民主党、日本社会党、民主社会党、三党の共同提案であります。
政府は本改正法の実施に当り、次の対策を強力に進めることを要望する。
一脊髄性小児マヒの予防に使用する生ワクチンを含む各種ワクチン類については、更に応用上の研究と検定に十分合格し且つ低廉なる価格となるような製品の生産研究に対し、政府は十分の指導と監督をなすべきである。
二ポリオビールスの感染経路の探求のために、政府は政府の機関において研究を進めると共に、その他の官公私立機関におけるその研究を助成する対策を講ずべきである。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=103801039)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。