教育職員免許法等の一部を改正する法律案
衆議院 文教委員会
昭和36年法律第122号
審議経過
右の数字は会議の発言数参議院文教委員会
提案理由
荒木萬壽夫 文部大臣 昭和36年3月9日このたび政府から提出いたしました教育職員免許法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
教育職員免許法は、教育職員の免許に関する基準を定め、教育職員の資質の保持と向上をはかるために制定されたものでありまして、施行以来すでに十余年を経過いたしております。その間、同法の施行後の実情にかんがみ、制度の内容に改善を加え、またはその簡素化をはかる等、教育現場の実態に即応させるとともに、同法の趣旨の実現を期するため、すでに五回にわたり改正をいたして参りました。
このたびの改正案は、中学校等の教育課程の改訂に伴う教科の改正に対応して、これらの学校の教員の免許状にかかる教科を改めるとともに、教員需給の現状にかんがみ、不足することが予想される教科の教員の免許状について、その取得要件を緩和する等の措置を講じようとするものであります。
次に、この法律案の概要について申し上げます。
まず第一に、中学校及び高等学校の教員の免許状にかかる教科の名称を改めたことであります。すなわち、中学校の教員の免許状にかかる教科については、「図画工作」を「美術」に改めるとともに、新たに「技術」を設け、高等学校の教員の免許状にかかる教科については、「図画」及び「工作」を、それぞれ「美術」及び「工業」に改めました。
第二に、高等学校の工業、理科及び数学の教科についての教員免許状の取得方法について特例を設けたことであります。高等学校の工業、理科及び数学を担任する教員の需要は、今後ますます増大することが予想される一方、これらの教員となることを志望する者はきわめて少ない現状であります。そこで、このような需給の実情に応ずるため、これらの教員の免許状を取得する場合に必要とされる教職に関する専門科目の単位の修得については、当該教科に関する専門科目の単位の修得をもってかえることができるよう特例を設けようとするものであります。
第三に、高等学校の実習助手並びに学校看護婦等教員の職務に準ずる職務に従事する職員に対して、教員免許状を授与することができる特例を設けたことであります。すなわち、高等学校において実習を担任する教諭の職務を助ける実習助手で一定の基礎資格を有するものが、所定の在職年数及び単位数を充足した場合には、高等学校において実習を担任する教諭の二級普通免許状の授与を受けることができること一といたしました。また、学校看護婦等の在職年数は、養護教諭の免許状の授与を受ける場合に必要とする養護教員の在職年数に含めることができることといたしております。
第四に、中学校及び高等学校の教員の免許状にかかる教科の改正に伴い、法施行の際、改正前の教科についての教員免許状を有する者については、不利益を生じないよう必要な経過措置を講じたことであります。
なお、この法律は、公布の日から施行することといたしておりますが、中学校の教員の免許状にかかる教科の改正に関する規定は、中学校の教育課程の改正の期日と合わせて昭和三十七年四月一日から施行することといたしております。
以上がこの法律案の提案の理由及び内容の概要であります。何とぞ、十分御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願い申し上げます。
第38回国会参議院文教委員会会議録第9号1頁(昭和36年3月9日)〔荒木萬壽夫文部大臣発言・発言番号4〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=103801142)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。