税理士法の一部を改正する法律案
参議院 大蔵委員会
昭和36年法律第137号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
大久保武雄 政府委員(大蔵政務次官) 昭和36年3月22日最後に、税理士法の一部を改正する法律案について、提案の理由を御説明申し上げます。
政府は、昭和二十六年に税理士法が施行されて以来の税理士制度の運営の経験に顧みまして、今後早急に税理士のあり方その他税理士制度の全般について根本的な検討を加える方針でありますが、その結論を得るにはなお時日を要しますので、今回は、税理士の登録事務の移譲及び税理士特別試験の存続期間の延長等当面必要な事項について税理士法の一部を改正しようとするものであります。
以下、改正案の内容につきまして簡単に御説明申し上げます。
第一に、税理士の自主性を高めるため、税理士の登録事務を日本税理士会連合会に移譲することとし、所要の規定の整備をはかっております。税理士制度の適正な運営をはかるためには、個々の税理士が、その職責を自覚し、自主的にみずからの規律を守る態勢が確立されることが望ましいことはいうまでもありません。このような観点から、さしあたり従来国税庁長官が行なっていた税理士の登録事務を日本税理士会連合会に移譲することとしております。この移譲に伴い、登録事務の公正な運営をはかるため、日本税理士会連合会に、同連合会長のほか、税理士、国税または地方税の行政事務に従事する職員及び学識経験者からなる資格審査会を設け、問題のある事案については、同審査会の議決に基づいて処理することといたしております。また、登録を拒否された事案及び登録事務が相当期間遅延している事案については、国税庁長官に対して異議申し立てを行ない、その救済を求めることができることといたしております。なお、従来税理士会の会則の変更はすべて大蔵大臣の認可を要していたのでありますが、税理士会の自主性を高めるため、できる限り届出制に改めることいたしております。
第二に、税理士の特別試験の制度について所要の改善をはかった上、その存続期間をとりあえず延長することといたしております。この特別試験の制度は、計理士及び会計士補については十年以上、国税に関する行政事務または事業税もしくは固定資産税に関する行政事務に従事した職員については二十年以上、その他の地方税に関する行政事務に従事した職員については二十五年以上の実務経験を有する者について認められているものでありますが、このような者については、一般の理論中心の試験によるよりも、むしろ実務を中心とした特別な試験を行なうことにより税理士の資格を与えることが実情に即しているものと考えて、昭和三十一年に設けられたものであります。税理士試験については、現在行なわれている普通試験につきましても、そのあり方について多極の疑問が提出されており、税理士の業務に照らし、その資格試験にふさわしい試験のあり方について総合的な検討を行なう必要が認められております。このように、税理士の試験制度全般について、税理士制度の基本的な問題の一つとして早急に検討を行なうこととしておりますが、その結論を得るにはなお時日を要しますので、今回は、本年六月三十日にその適用期限の到来する税理士の特別試験制度について、所要の改善をはかった上、その存続期間をとりあえず延長することとしているのであります。
なお、税理士試験の受験資格、税理士試験における試験科目の免除資格及び特別試験の受験資格中、現在一定期間国税または地方税に関する行政事務に従事したことを要件としているものについて、今回これを若干拡張し、国または地方公共団体における国税または地方税に関する事務に従事した者にその資格を認めることとする等、所要の規定の整備をはかることといたしております。
以上が国民年金特別会計法案外四法律案についての提案の理由及びその概要であります。
何とぞ、御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願い申し上げます。
第38回国会衆議院大蔵委員会議録第18号12頁(昭和36年3月22日)〔大久保武雄政府委員発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=103801160)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。