戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案
衆議院 社会労働委員会
昭和37年法律第115号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院社会労働委員会
- S37.2.21趣旨説明社会労働委員会 945
- S37.3.22質疑社会労働委員会 20116
- S37.3.23質疑社会労働委員会 2121
- S37.3.27質疑社会労働委員会 22103
- S37.3.29質疑社会労働委員会 24258
- S37.4.4質疑社会労働委員会 25338
- S37.4.11質疑社会労働委員会 27171
- S37.4.12質疑・修正案・修正案趣旨説明・採決(修正)・附帯決議社会労働委員会 28214
- S37.4.13委員長報告・採決(修正)・修正案・附帯決議本会議 3631
参議院社会労働委員会
- S37.2.27趣旨説明社会労働委員会 1076
- S37.4.17補足説明・衆議院修正部分趣旨説明・質疑社会労働委員会 2043
- S37.4.19質疑社会労働委員会 21118
- S37.4.26質疑・採決・附帯決議社会労働委員会 23125
- S37.5.4附帯決議・採決・委員長報告本会議 2086
提案理由
灘尾弘吉 厚生大臣 昭和37年2月21日次に、戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。
戦傷病者、戦没者遺族、未帰還者留守家族、引揚者等に対しましては、戦傷病者戦没者遺族等援護法、未帰還者留守家族等援護法、引揚者給付金等支給法及び未帰還者に関する特別措置法によりまして各般の措置が講ぜられて参りましたが、今般これらの援護措置の改善をはかることとし、別途本国会に提案されております恩給法等の一部を改正する法律案とも関連いたしまして、この法律案を提案する運びとなった次第であります。
次に、この法律案の概要について御説明いたします。
まず第一は、戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部改正であります。この改正は、恩給法等の一部改正による傷病恩給及び公務扶助料の増額に関連いたしまして、障害年金、障害一時金、遺族年金及び遺族給与金の額を増額いたすこととしたものでありまして、増額の程度、増額の実施時期等につきましては、恩給法のそれにならっております。
第二は、未帰還者留守家族等援護法の一部改正であります。その改正点の第一は、留守家族手当並びに死亡の事実の判明した未帰還者の遺族に対して支給する葬祭料及び遺骨引取経費の額を、他制度との均衡を考慮いたしまして増額いたしたことであります。改正点の第二は、未帰還者に対する療養の給付に関しまして、現在給付期間が、帰還の時期により、最高九年ないし十四年となっており、本年八月以降その納付期間が満了する者が生じて参りますが、期間経過後もなお療養を必要とするものについては、当分の間療養の給付を行ない得ることとしたことであります。
第三は、未帰還者に関する特別措置法の一部改正であります。改正点の第一は、最終の生存資料が昭和二十八年以後に存する未帰還者についても、厚生大臣が同法により戦時死亡宣告の請求をなし得るように対象範囲を広げ、民法第三十条に規定する場合と合致させることといたしたことであります。改正点の第二は、戦時死亡宣告を受けた者の遺族に支給する弔慰料の受給者の範囲につき、現在二親等内の血族に限られておりますのを、戦傷病者戦没者遺族等援護法による弔慰金の受納者の範囲と同様に、三親等内の親族にまで拡大することとしたことであります。
第四は、引揚者国債の元利金の支払いにつきまして、その消滅時効の適用についての特例を設けることとしたことであります。
右のほか条文の整理等、所要の改正を行なうことといたしました。
以上がこの法律案を提出いたしました理由でありますが、何とぞ慎重に御審議の上、以上の各案につきましてすみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。(拍手)
第40回国会衆議院社会労働委員会議録第9号10頁(昭和37年2月21日)〔灘尾弘吉厚生大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
戦傷病者戦没者遺族等の援護については、法制定後も数次の改正が行なわれ、順次充実がはかられてきたところであるが、なお改善をはかるべき問題が残されている。なかんずく、動員学徒等当時総動員業務等に従事することを余儀なくされた準軍属の遺族に対する処遇は、著しく他と均衡を失している。よって、政府は、遺族給与金の年金化、戦時災害要件の撤廃、遺族要件の緩和等の実現を期し、すみやかに法改正のための必要な措置を講ずるとともに、特殊勤務に従事したもとの満鉄職員等の処遇等の問題についてもさらに十分な検討を遂げるべきである。なお、政府は原爆被爆者に対する援護に遺憾なきを期すべきである。
戦傷病者、遺族及び未帰還者留守家族に対しては、昭和二十七年戦傷病者戦没者遺族等援護法の制定以来関係法律の施行により、逐次援護の充実が図られてきたところであるが、今なお改善を図るべき幾多の問題が残されている。よって政府はこれらの問題の全体についてさらに充分検討を加えるとともに、特に次の諸点については、すみやかに必要な措置をとり、援護の万全を期すべきである。
一動員学徒等当時総動員業務に従事することを余儀なくされた準軍属の遺族の処遇について遺族給与金の年金化、戦時災害要件の撤廃、遺族要件の緩和等の実現を期すること。
二勤務関連傷病により死亡した者の遺族に支給される特例扶助料及び特別弔慰金は、死亡者の死亡が退職後一年(結核及び精神病については三年)以内の場合に限られているが、この制限を緩和すること。
三未帰還者の調査究明は、今日きわめて困難を伴う段階にあるが、遺族の心情等にもかんがみ、これに必要な予算及び人員を確保し、戦時死亡宣告を受けたものをも含め、今後さらに調査の万全を期すること。なお、旧満鉄等の職員であって、軍の命令又は要請によって特殊勤務についたものについては、さらに調査検討を加えるべきである。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=104001072)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。