住居表示に関する法律案
衆議院 地方行政委員会
昭和37年法律第119号
審議経過
右の数字は会議の発言数参議院地方行政委員会
- S37.3.6趣旨説明地方行政委員会 1257
- S37.3.13質疑地方行政委員会 14111
- S37.3.15質疑地方行政委員会 15161
- S37.3.20参考人招致・質疑・討論・採決・附帯決議地方行政委員会 16117
- S37.3.23附帯決議・委員長報告・採決本会議 1381
提案理由
大上司 政府委員(自治政務次官) 昭和37年3月6日ただいま議題になりました住居表示に関する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。
この法律案は、合理的な住居表示の制度及びその実施について必要な措置を定めようとするものであります。
町名地番の混乱により、国民の日常生活、経済活動、行政事務の処理等に多大の不利不便を生じておりますことは、御承知のとおりでありますが、政府は、町名地番制度審議会を設置し、その根本的解決をはかるための基本方針及び要綱について審議を求めたのであります。昨年十一月同審議会より答申がありましたので、政府におきましては、この答申に基づき、市街地の住居の表示につきまして合理的な制度を確立するために必要な措置を定めるため、この法律案を提案することにいたしたのであります。
次に、この法律案の概要を御説明申し上げます。
第一は、市街地における住居表示制度を確立したことであります。
これまで地番を用いて住居を表示することがならわしとなっておりますが、本来地番は、不動産登記上土地を特定するためつけられる番号でありまして、これを住居の表示に用いることは、適当でなく、混乱の原因ともなっておりますことにかんがみ、これを改めまして、市街地における住居表示は、住居番号によることとし、これがため市町村内の町名、街区符号及び住居番号を用いる表示方法いわゆる街区方式または道路名及び住居番号を用いる表示方法いわゆる道路方式のいずれかによることといたしました。
第二は、この住居表示を実施するために必要な手続を定めたことであります。
住居表示の実施は、市町村の責任とし、市町村は、議会の議決を経て、市街地につき街区方式または道路方式のいずれの方法によるかを定めるとともに、その定めたところに従って街区符号及び住居番号または道路の名称及び住居番号をつけなければならないものとし、住居表示の細目については、市町村の条例で定めることにいたしました。
なお、街区方式によって住居を表示する区域内の町または字の区域は、街区方式に適した合理的なものに区画し、町または字の名称は、できるだけ読みやすく、簡明なものにしなければならない旨を規定しました。
第三は、新住居表示制度の遵守について国民並びに国及び地方公共団体の機関等の義務を明らかにしたことであります。
すなわち、何人も住居表示については、市町村が定めて告示をした表示方法を用いるように努めなければならないものとし、国及び地方公共団体の機関は、住民票、選挙人名簿、法人登記簿等の公簿に住居を表示する場合には、法令に別段の定めがある場合を除くほか、右の方法によらなければならないことといたしました。
第四は、新しい住居表示制度が実施された場合におけるその効果を一そう大ならしめるため、表示板の設置等を義務づけたことであります。
すなわち、市町村は、街区の見やすい場所に町もしくは字名及び街区符号または道路名を記載した表示板を設けなければならないこととし、建物の所有者等は、市町村の条例で定めるところにより、見やすい場所に住居番号を表示しなければならないことにいたしました。
第五は、手数料等に関する特例措置を定めたことであります。
この法律による住居表示の実施に伴い、公簿または公証書類の記載事項で住居の表示にかかるものの変更の申請をするときは、登録税、手数料その他の徴収金は、徴収しないことといたしました。
このほか、この法律施行に関する重要事項を調査審議するため、昭和三十九年三月末まで自治省の付属機関として住居表示審議会を置くこと、新住居表示制度は、町名地番の混乱の著しい地域から着手して、おそくとも昭和四十二年三月末までに市街地の全域について実施を完了するように努めなければならない旨を定めました。
以上がこの法律案の提案の趣旨及び内容の概要でございます。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛同あらんことを切望する次第であります。
第40回国会参議院地方行政委員会会議録第12号1頁(昭和37年3月6日)〔大上司政府委員発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
附帯決議案を朗読いたします。住居表示に関する法律案附帯決議案住居表示制度の確立とその急速な実施は、さきに本委員会において決議し、政府に根本対策を講ずべきことを促したところである。政府は、本法に基づいて画期的重要性ある本事業を実施するについては、特に左の諸点に留意し、関係各省の積極的協力のもとに、遺憾なきを期すべきである。
一住居表示は、すべての国民の実生活に直接的に関係すること多大であるから、周知徹底についてはあらゆる方策をとり、住民の理解と協力を得るに遺憾なきを期すること。
一大都市その他町名地番の混乱が著しい地域から重点的に実施し、でき得る限り短期間に完了し得るよう計画的に行なうこと。
一市町村の必要とする経費については十分に財源措置をするほか、国及び関係機関は財政援助につき十全の配慮をすること。
一本事業の処理については、専門的、技術的知識を要し、また、関連して町及び字の区域あるいは名称の合理化、平明化をはかるべきものであるから、臨時に所管の組織を設け、あるいは専門職員の養成配置をする等の方策を講ずること。
住居表示制度の確立とその急速な実施は、さきに本委員会において決議し、政府に根本対策を講ずべきことをうながしたところである。政府は、本法に基いて画期的重要性ある米事業を実施するについては、特に左の諸点に留意し、関係各省の積極的協力の下に、遺憾なきを期すべきである。
一住居表示は、すべての国民の実生活に直接的に関係すること多大であるから、周知徹底についてはあらゆる方策を採り、住民の理解と協力を得るに遺憾なさを期すること。
一大都市その他町名地番の混乱が著しい地域から重点的に実施し、出来得るかぎり短期間に完了し得るよう計画的に行なうこと。
一市町村の必要とする経費については充分に財源措置をするほか、国および関係機関は財政援助につき十全の配慮をすること。
一本事業の処理については、専門的、技術的知識を要し、また、関連して町および字の区域あるいは名称の合理化、平明化をはかるべきものであるから、臨時に所管の組織を設け、あるいは専門職員の養成配置をする等の方策を講ずる事こと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=104001111)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。