河川法案
参議院 建設委員会
昭和39年法律第167号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院建設委員会
- S39.2.25趣旨説明建設委員会 694
- S39.4.3逐条説明建設委員会 187
- S39.4.8質疑建設委員会 19206
- S39.4.10質疑建設委員会 20132
- S39.4.14参考人招致・質疑建設委員会 2178
- S39.4.15質疑建設委員会 2293
- S39.4.22参考人招致・質疑建設委員会 23175
- S39.4.23質疑・修正案・修正案趣旨説明・採決・附帯決議建設委員会 24123
- S39.4.24委員長報告・修正案・修正案趣旨説明・討論・採決本会議 2631
- S39.6.25参議院回付案・参議院回付案同意本会議 4182
参議院建設委員会・建設、農林水産委員会連合審査会・建設、地方行政委員会連合審査会
- S39.3.3趣旨説明建設委員会 967
- S39.4.14逐条説明・質疑建設委員会 2116
- S39.4.28参考人招致建設委員会 2465
- S39.5.21質疑建設委員会 2837
- S39.5.26質疑建設委員会 2996
- S39.6.2質疑建設委員会 3150
- S39.6.4質疑建設、農林水産委員会連合審査会 270
- S39.6.4質疑建設、地方行政委員会連合審査会 1101
- S39.6.10質疑建設、地方行政委員会連合審査会 253
- S39.6.11質疑・派遣委員報告書建設委員会 34137
- S39.6.16質疑建設委員会 35120
- S39.6.22修正案趣旨説明・討論・採決(修正)建設委員会 3650
- S39.6.25委員長報告・採決(修正)本会議 3165
提案理由
河野一郎 建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長 昭和39年2月25日ただいま議題となりました河川法案の提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。
現行河川法は、明治二十九年に制定され、その後、部分的改正は数回行なわれましたが、根本的な改正はなく今日に至っているのであります。しかるに、現行河川法制定後約七十年の歳月が経過し、当時の社会情勢、経済情勢並びに国情を背景として制定された現行河川法については、今日においては、種々の面において検討を加え、整備、改善をはからなければならない点が少なくないのであります。
まず第一に、現行憲法の制定に伴い、国の行政及び地方制度に大幅な変革が加えられましたが、このために従来の制度を前提とした河川の管理制度について、また、国民の権利義務に関連する河川管理方式の近代化について法制上検討を加え、整備をはかる必要が生じてまいりました。
第二に、各水系における沿岸流域の開発に伴い、かつ、最近の災害発生の状況にかんがみ、水系を一貫した全体計画に基づいて、財政負担の面も十分考慮しつつ、治水事業を計画的に実施する緊要性が一段と強くなってまいりました。また、近時における産業の発展と人口の増加に伴い、各種用水の需要が著しく増大しておりますが、これらの需要を満たすためには、各水系について広域的な見地に立ち、合理的な水の利用を確保する制度を確立し、水資源の総合的な利用と開発をはかることが現下の急務として要請されているのであります。そこで、国土の保全と開発に寄与するため、河川を水系ごとに一貫して総合的に管理する制度を樹立することが必要となってまいったのであります。
第三に、各河川には、治水利水の両面の要請から、また近時における科学技術の発達に伴い、大規模なダムその他の施設が数多く建設されてきておりますが、現行法においては、これらの施設の設置または管理に関する規定が必ずしも十分ではなく、その設置または管理の万全を期するため、所要の規定を整備する必要があるのであります。
以上の諸要請にこたえ、現在の国情に最もよく適合した新しい河川管理制度を樹立することは、現下の急務でありますので、ここに現行河川法を全面的に改正することといたしたのであります。
以上がこの法律案の提案の理由でありますが、次にその要旨について御説明申し上げます。
第一に、河川管理の適正を期するため、河川管理制度について現行制度を次のように改めることといたしました。
まず、従来の適用河川、準用河川の制度を廃止して、河川を水系別に一級河川及び二級河川に区分し、一級河川は建設大臣、二級河川は都道府県知事がそれぞれ管理することとし、河川管理の責任を明確にすることといたしました。
なお、一級河川の管理につきましては、建設大臣は、一定の区間を定め、都道府県知事にその管理の一部を行なわせることといたしております。
次に、河川の管理に要する費用につきましては、原則として一級河川は国、二級河川は都道府県が負担することとしております。このうち一級河川の改良工事に要する費用につきましては、建設大臣が施行する場合はもちろん、都道府県知事が委任を受けて施行する場合もすべて国がその三分の二、都道府県がその三分の一を負担することといたしました。これにより、従来同一の水系における工事であっても、建設大臣と都道府県知事が施行する場合には、国と都道府県の負担の割合が異なっていたため、必ずしもその治水効果が十分でなかった一級河川の工事が、一貫した計画のもとに施行することができることとなります。また、二級河川の改良工事につきましては、国がその二分の一以内を負担することといたしました。
以上のほか、流水占用料その他河川から生ずる収入の帰属及び都道府県知事が行なう河川管理行政に対する監督につきまして、必要な規定を設けました。
第二に、流水の占用、工作物の設置等につきましては、地元の意見を十分尊重して、河川が適正に、かつ、合理的に使用されるよう水利使用の調整及び慣行水利権につきまして規定を設けるとともに、河川管理者の許可を受けて設置する一定規模以上のダムにつきましては、防災上の見地から、その設置及び操作について必要な規定を設けました。
第三に、建設大臣の諮問に応じ、一級河川の指定その他河川に関する重要事項を調査審議するため、建設省に河川審議会を設置するとともに、都道府県知事の諮問に応じ、二級河川に関する重要事項を調査審議するため、都道府県に都道府県河川審議会を設置することができることといたしました。
その他、河川の区域、河川に関する調査、工事等のための土地への立ち入り、損失の補償等につきまして、所要の規定を整備いたしました。
以上が、この法律案の提案の理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。
次に、ただいま議題となりました河川法施行法案の提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。
本法案は、河川法の施行のため必要な経過措置を定めるとともに、関係法律の整理を行なおうとするものであります。
次に、その要旨を御説明申し上げます。
第一に、新法施行の際、現に存する旧法に基づく適用河川または準用河川は、一級河川に指定されるものを除いて、新たな指定を待たずに二級河川になることといたしました。
第二に、昭和四十五年三月三十一日までに施行される一級河川の改良工事に要する費用については、国の負担率の引き上げを行ない、国が四分の三、都道府県が四分の一を負担することといたしました。
第三に、新法施行の際、建設大臣がみずから工事を施行し、または管理をしもしくは維持修繕を行なっている河川がある場合においては、その河川が二級河川となった場合においても、昭和四十四年度までの間は、それらを引き続き建設大臣において行なうことができることとするとともに、その費用負担等についても、旧法の制度によることといたしました。
第四に、新法の施行前に旧法またはこれに基づく命令の規定によってした処分等は、原則として新法の規定によってしたものとみなすことといたしました。
以上のほか、河川法の施行のために必要な経過措置を整備いたしますとともに、建設省設置法の一部を改正して、河川審議会に関する規定を整備する等、河川法の施行のために必要な関係法律の整理を行なうことといたしました。
以上が河川法施行法案の提案の理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。
第46回国会衆議院建設委員会議録第6号17頁(昭和39年2月25日)〔河野一郎建設大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=104601008)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。