母子福祉法案
衆議院 社会労働委員会
昭和39年法律第129号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院社会労働委員会
- S39.2.26趣旨説明社会労働委員会 1382
- S39.5.6質疑社会労働委員会 3866
- S39.5.7質疑社会労働委員会 3970
- S39.5.13質疑・採決・附帯決議社会労働委員会 41184
- S39.5.15採決・委員長報告・附帯決議本会議 3063
- S39.6.16参議院回付案・参議院回付案同意本会議 3651
参議院社会労働委員会
- S39.3.17趣旨説明社会労働委員会 1334
- S39.6.2質疑社会労働委員会 2944
- S39.6.9質疑・修正案趣旨説明・採決(修正)・附帯決議社会労働委員会 31142
- S39.6.12附帯決議・委員長報告・採決(修正)本会議 2743
提案理由
小林進 国務大臣 昭和39年2月26日ただいま議題となりました母子福祉法案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。
わが国における母子家庭の総数は、昭和三十九年現在約九十五万世帯と推計されておりますが、これら母子家庭の中には、経済面におきましても、社会生活の面におきましてもきわめて不安定な状態に置かれているものがあり、児童の養育面ではもとより、家庭生活の健全性がそこなわれる要因が多々内在していると考えられるのであります。
政府といたしましては、このような母子問題の重要性にかんがみまして、この際、母子福祉に関する施策を整備し、他の関連諸施策の充実、強化と相まって母子福祉施策を推進してまいりたいと考え、この法律案を提出した次第であります。
次に本法案について、その概要を御説明申し上げます。
最初に、この法律案では、母子福祉に関する基本的な考え方を国民の前に明らかにすることによって、母子福祉に関する国、地方公共団体の施策、あるいは母子家庭の母の自立への努力について、その指標を与えることとしております。このため、まず母子福祉の基本理念としまして、すべて母子家庭には、児童がその置かれている環境にかかわらず、心身ともにすこやかに育成されるための諸条件と、その母の健康で文化的な生活とが保障されるべきであるとしており、骨子福祉の基本を貫いているのは、母とその子の福祉が、一体となって保障されなければならないことを明らかにしております。
次に、福祉の措置の第一は、母子家庭の経済的自立を助成するために必要な資金の貸し付けについてでありますが、この貸し付け金制度は、現行の母子福祉資金の貸付等に関する法律により昭和二十八年から実施されておりますが、今回この法律案を提出するに際しまして、現行の貸付法を廃止し、この法律案に吸収することとしたのであります。
第二は、母子家庭に対する職場開拓、雇用促進についてであります。現在母子家庭の母が公共的施設内に売店等を設置したい場合、あるいはたばこ小売り人の指定を受けたい場合にはこれを優先的に許可することとしておりますが、この法律案におきましてはさらに母と子に対し、その雇用の促進をはかるため、母子家庭の福祉の機関と職業安定所が相互に協力しなければならないこととしております。
第三は、母子家庭に対する住宅対策についてでありますが、母子家庭が自立する上に住宅問題の解決はきわめて緊要でありますので、この法律案では、母子家庭の公営住宅への入居については特別の配慮がなされなければならないこととしております。
最後に、母子福祉のための施設としては、無料または低額な料金で母子家庭の利用に供するための総合施設として母子福祉センター及び母子家庭の休養施設として母子休養ホームを設けることを規定しております。
以上、この法律案の提案の理由について御説明申し上げたのでありますが、何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いする次第であります。
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第46回国会衆議院社会労働委員会議録第13号4頁(昭和39年2月26日)〔小林進国務大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
母子福祉法の制定にあたり、政府は左記事項を速やかに実施するよう努力すること。
一母子福祉法については、その問題の重要性に比し、その内容は十分と認められないので、雇用、自営等の自立の助長並びに住宅その他各般の問題につき更に強力な改正案提出並びに行政措置を講ずること。
二母子福祉資金の貸付制度については、更にわくの拡大、貸付条件の緩和改善等につき善処すること。
母子福祉法案に対する附帯決議案母子福祉法の制定にあたり、政府は、すみやかに次の事項を実施するよう努力すること。
一母子福祉法については、その問題が重要なるにもかかわらずその内容は十分と認められないので、雇用を促進し、自営等による自立の助長並びに住宅その他各般の問題につき更に強力な法的措置並びに行政措置を講ずること。
二母子福祉資金の貸付制度については、更にわくの拡大、貸付条件の緩和改善等につき善処すること。
三現在の母子相談員については、今日までの経験にかんがみ、つとめて常勤化するようその予算の確保に努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=104601094)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。