企業資本充実のための資産再評価等の特別措置法の一部を改正する法律案
参議院 大蔵委員会
昭和39年法律第82号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
纐纈彌三 政府委員(大蔵政務次官) 昭和39年2月28日ただいま議題となりました企業資本充実のための資産再評価等の特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。
企業の資本構成の是正に寄与し、その経営基盤の強化と経理の適正化をはかる見地から、一定規模以上の株式会社に対しまして、再評価積立金の資本組み入れを促進し、あわせて必要な減価償却を行なわせますため、従来から企業資本充実のための資産再評価等の特別措置法の規定によりまして、所要の措置を講じてまいったところであります。
近くこの規正の適用期限が切れることになりますが、いまだ再評価積立金の最終処理を行なっていない会社がかなりの数にのぼっている現状にかんがみ、わが国企業の経理及び経営の健全化に資するため、この規定を若干改正して、適用期限を延長する等所要の整備を行なう必要があると考えられますので、ここにこの法律案を提出した次第であります。
次に、この法律案につきまして、その概要を御説明申し上げます。
まず第一に、再評価積み立て金の資本組み入れ促進の措置でありますが、現行法におきまして、昭和四十年三月三十一日を含む事業年度の直前事業年度までは、再評価積み立て金の資本組み入れ割合が四〇%に満たないときは年一〇%、六〇%に満たないときは年一二%、八〇%に満たないときは年一五%をこえる配当を行なってはならないものとされておりますが、この措置を若干改正して、昭和四十年三月三十一日を含む事業年度から二年間につきましては、資本組み入れ割合が五〇%に満たないときは年一〇%、七〇%に満たないときは年一二%、八〇%に満たないときは年一五%をこえる配当を行なってはならないこととし、さらに昭和四十二年三月三十一日を含む事業年度から一年間につきましては、資本組み入れ割合が六〇%に満たないときは年一〇%、八〇%に満たないときは年一二%をこえる配当を行なってはならないことといたしました。なお、再評価積み立て金の資本金に対する割合が一五%以下の会社に対しましては、現行法におきまして前記の配当制限を適用しないこととされておりますが、昭和四十年三月三十一日を含む事業年度以降三年間につきましては、この割合を一〇%に引き下げることにより、再評価積み立て金の資本準備金への組み入れ規定との権衡をはかることとし、再評価積み立て金の資本組み入れの一段の促進をはかることといたしました。
第二に、減価償却励行のための措置でありますが、昭和四十年三月三十一日を含む事業年度の直前事業年度までは、減価償却の額が普通償却範囲額の九〇%に満たないときは、年一〇%をこえる配当を行なってはならないこととされておりますが、改正商法の趣旨にも沿って、昭和四十年三月三十一日を含む事業年度から三年間は、減価償却の額または減価償却資産について引き当て金を計上した場合には、それとの合計額が普通償却範囲額に満たないときは、特別の場合を除き、年一〇%をこえる配当を行なってはならないことといたしました。
第三に、再評価積み立て金の資本組み入れ割合が八〇%以上である場合または再評価積み立て金の額が資本の額の一〇%以下である場合には、現在、再評価実施会社につきましてはその全額を資本準備金に組み入れ、再評価積み立て金勘定を廃止することができることとなっておりますが、これを再評価積み立て金を有する株式会社全般に適用することとし、再評価積み立て金の最終処理の促進をはかることといたしました。
最後に、以上の改正に伴い所要の規定の整備を行ないますとともに、昭和四十三年三月三十一日を含む事業年時以後における再評価積み立て金の処理につきましては、追って法律で規定することといたしました。
以上が、この法律案の提案の理由及びその概要であります。
何とぞ、慎重御審議の上すみやかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
第46回国会衆議院大蔵委員会議録第13号2頁(昭和39年2月28日)〔纐纈彌三政府委員発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=104601115)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。