特許法等の一部を改正する法律案
衆議院 商工委員会
昭和40年法律第81号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
櫻内義雄 通商産業大臣 昭和40年3月2日ただいま提案になりました特許法等の一部を改正する法律案の提案の理由及びその概要につき御説明申し上げます。
この法律案は、先年、リスボンで改正されました工業所有権の保護に関するパリ条約及び原産地の虚偽表示の防止に関するマドリッド協定へ加入することに伴いまして、特許法、実用新案法、商標法及び不正競争防止法の一部改正を行なうのがおもな内容でございます。なお、リスボン改正条約及び協定への加入につき御承認を得るため、今国会で御審議をいただくこととなっております。
右の改正条約等への加入に際しましては、これを実施するための国内法制が整備されていることが必要となっておりますので、ここに特許法等の一部を改正する法律案を提出いたしました次第でございます。
本法律案の概要につき御説明申しあげます。第一は、優先権主張に関する手続についての改正であります。すなわち、優先権を主張した者は、最初に出願をした国の出願の番号を届け出なければならないこととしたことであります。これは優先権主張の基礎となった最初の出願を参照しやすくするためであります。
第二は、権利の不実施を理由とする強制実施の請求については、出願の日から四年を経過していないと請求できない旨、追加いたしましたこと、また、その場合の実施権は、相続その他一般承継のほかは、実施の事業とともにする場合に限ることとすることであります。これは、特許権者の保護をより厚くするためのものであります。
第三は、同盟国において、商標権を有している者の日本における代理人または代表者が、本来の商標権所有者の承諾を得ず、かつ、自己の名義で、日本でその商標を出願し、または使用する場合、本来の商標権所有者を保護するための規定を設けることであります。
第四は、国際連合、欧州経済共同体等の政府間国際機関の記章等と同一または類似の商標の使用を禁止することであります。これは従来、国家の記章等についてのみ保護の対象としておりましたのを拡大しようとするものであります。
第五は、原産地について、同一国内の別の地において産出された旨の誤認を生じさせる表示の使用差し止めを行ない得ることとすることであります。
第六は、従来、商品の品質内容または数量につき誤認を生じさせる表示を禁止しておりますが、さらに、商品の製造方法用途につきましても、同様に規制することとするものであります。
最後に第七は、政府、地方公共団体以外の者が開催する博覧会であっても、特許庁長官の指定するものに出品した物にかかる発明等につきましては、一定期間内に出願すれば、新規性を失わないこととすることであります。これは、最近博覧会等の開催が増加してきたため、出品物についての保護を強化するためであります。
以上が本法律案の概要であります。何とぞ慎重御審議の上可決せられますようお願い申し上げる次第でございます。
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第48回国会参議院商工委員会会議録第5号1頁(昭和40年3月2日)〔櫻内義雄通商産業大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=104801093)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。