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閣法第55回国会 第35号成立

関税定率法等の一部を改正する法律案

昭和42年法律第11号 関税定率法等の一部を改正する法律
提出昭和42年3月25日 内閣
付託衆議院 大蔵委員会
参議院 大蔵委員会
成立
昭和42年法律第11号
審議会議 10回・発言 750(政府答弁等 336)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院大蔵委員会

  1. S42.4.19趣旨説明大蔵委員会 7142
  2. S42.4.28質疑大蔵委員会 847
  3. S42.5.9質疑大蔵委員会 9174
  4. S42.5.10質疑大蔵委員会 10227
  5. S42.5.17討論・採決・附帯決議大蔵委員会 13308
  6. S42.5.18委員長報告・採決・附帯決議本会議 1464

参議院大蔵委員会

  1. S42.5.23趣旨説明・補足説明・質疑大蔵委員会 1060
  2. S42.5.25質疑大蔵委員会 1146
  3. S42.5.26質疑・採決・附帯決議大蔵委員会 12132
  4. S42.5.27委員長報告・採決本会議 1262
  5. S42.6.9附帯決議本会議 1565

提案理由

小沢辰男 政府委員(大蔵政務次官) 昭和42年4月19日

 まず、関税定率法等の一部を改正する法律案につきまして御説明いたします。

 最近における経済情勢の変化に対応するため、関税率及び関税の減免税制度等について所要の調整を行ない、また、旅客の通関の迅速化をはかるためその携帯貨物について適用する簡易税率の制度を設け、さらに万国博覧会の開催に備えて保税展示場制度を新設するほか、開港の追加、関税罰則の合理化をはかる等のため、関税定率法、関税法、関税暫定措置法についてそれぞれ所要の改正を行なう必要がありますので、この法律案を提出した次第であります。

 以下、この法律案につきまして、その概要を御説明申し上げます。

 第一は、関税率について必要な調整を行なうことであります。すなわち、関税定率法及び関税暫定措置法を通じて四十八品目の実行税率を変更いたしますとともに、暫定税率の適用期限が本年五月三十一日とされている九十四品目の適用期限を延長することといたしております。実行税率を変更する四十八品目の内訳は、税率を引き下げるもの三十五品目、関税割り当て制度を新設するもの八品目、スライド関税制度を新設するもの一品目、暫定税率の適用期間等を政令に委任するもの四品目となっております。また、暫定税率の適用期限を延長する品目につきましては、石炭対策特別会計の財源に充てるため、昭和四十五年度まで適用期限を延長することとしております原重油関係の七品目を除き、すべて本年度末まで適用期限を延長することといたしております。

 第二は、本年五月三十一日に適用期限が到来する重要機械類の免税、肥料製造用揮発油にかかる関税の還付等十四の関税の暫定減免税及び還付制度の適用期限を本年度末まで延長することであります。これらのうち、石油化学製品等製造用触媒免税制度の対象として重油脱硫用触媒を追加し、また、製造用原料品の減免税制度の対象としてアルコール製造用の糖みつ及びカーバイド製造用の石油コークスを追加することといたしております。なお、適用期限が本年三月末とされている電力業等用の重油にかかる関税の一般還付及び特別還付制度に関する規定は石炭対策特別会計の設置に伴い、同会計からの交付金制度に吸収されますので、この際削除することとしております。

 第三は、外国から入国する者の携帯品について、酒、たばこ等特定の物品を除き、関税及び内国消費税を統合し、かつ、これをできるだけ少数の税率区分にまとめた簡易税率を新設することであります。これは、最近における旅客の入国の激増に対処して、簡易な税率を設けることにより、携帯品の通関の迅速化をはかろうとするものであります。

 第四は、万国博覧会の開催に備え、展示等のため一時輸入される外国貨物について保税展示場の制度を新たに設けることであります。この制度は、万国博覧会の規模、輸入される貨物の種類及び外国での開催の際の取り扱い等を考慮し、外国貨物を簡易な手続により展示し、または使用することができることとするため設けるもので、万国博覧会のほか、国際見本市についても適用することができることといたしております。なお、このほか博覧会関係といたしましては、観覧者に無償で配布される見本品、記念品及び博覧会の建設、維持または運営等のため消費される貨物について所要の免税規定を設けることといたしております。

 第五は、開港の指定であります。最近における港湾施設の整備状況、外国貿易船の入出港状況及び輸出入実績等を考慮いたしまして、新たに開港として、岩手県の大船渡港、宮城県の石巻港、茨城県の日立港、大阪府の阪南港及び佐賀県の伊万里港を指定することといたしております。

 第六は、関税罰則の合理化であります。現在関税法は、関税の逋脱犯等につき、その犯則の態様にかかわらず犯罪にかかる貨物をすべて没収することとしていますが、このような現行法のたてまえが実情に即さない面があることに顧み、必要没収は、麻薬等の輸入禁止品、非自由化物資、高関税物資等に限ることとする等、罰則規定の整備をはかることといたしております。

 このほか、各贈物品についての免税制度の整備、保税制度の円滑な利用のための簡素化その他関税制度の簡素化及び合理化をはかるために所要の整備をはかることといたしております。

第55回国会衆議院大蔵委員会議録第7号16頁(昭和42年4月19日)〔小沢辰男政府委員発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 大蔵委員会昭和42年5月17日

附帯決議の案文は、お手元に配付いたしてありますので、朗読は省略させていただきます。バナナは、発展途上にある諸国の重要な輸出品であります。また、ケネディラウンドによる関税一括引き下げ交渉の妥結をまさに迎えんとする国際経済社会の推移を展望すれば、現行の七〇%という関税率は、あまりにも高率と申さねばなりません。したがって、政府原案のとおり引き下げることに賛成するものであります。しかしながら、一方、バナナの関税引き下げが、国内の果樹生産に及ぼす影響はきわめて大きいものがあります。これに対し、十分な配慮が必要であり、税率引き下げの実施期日、バナナの輸入及び流通秩序の確立、国産果実の振興等に関し、政府は積極的に努力を払うべきものと考えるものであります。すなわち、第一に、本改正案によりますと、税率引き下げの実施は、政令で定める日から、とされておりますが、政令の制定にあたっては、バナナ輸入の動向、国産果実の生産状況、リンゴをはじめ国産果実の輸出についての貿易交渉の経過等、各般の事情を慎重に考慮して定めることが適当であり、また、今後のバナナ輸入につきましては、国産果実に対して悪影響を及ぼさないよう十分配慮すべきことであります。第二に、バナナの輸入体制をはじめとして、関係業界の整備について、政府は今後も一そうの改善措置を講ずべきことであります。第三に、国産果樹振興の見地から、国産果実の生産、流通の合理化をはかり、輸出の振興及び国内市場の拡大につとめる必要があることであります。以上が、この附帯決議の提案の理由であります。御賛同をお願いいたします。—————————————〔参照〕関税定率法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)政府は、バナナ関税引下げの実施に当って、国産果実生産者および消費者の立場を充分考慮し、次の措置を講ずべきである。

一バナナ関税の引下げについては、各般の観点からその引下げ時期の決定に配意するとともに、バナナの輸入につき国産果実に対して悪影響を及ぼさないよう配慮すること。

二バナナの輸入およびその国内流通秩序につき充分な改善措置を講ずること。

三国産果樹の振興対策として国産果実の生産流通の合理化を図り、輸出振興、国内市場の拡大に努めること。—————————————

参議院 大蔵委員会昭和42年5月26日

政府は、バナナ関税引下げの実施に当って、次の措置を講ずべきである。

一国産果樹の生産振興をはかるため、基盤整備事業、出産ならびに流通近代化施設、品種更新等の助成を拡充すること。

二国産果実の消費拡大対策として、学校給食その他国内需要の増大、輸出振興に努めること。

三バナナ等外国産果実、加工品の輸入に当つては、国産果実に悪影響を及ぼさないよう輸入調整をはかるとともに輸入及び流通秩序の確立をはかること。

四バナナ関税引下げ実施時期は、中華民国に対するリンゴ輸出についての貿易交渉、果実学校給食その他の事情を勘案して定めること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=105501035)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。